ＷＨＥＮ　ＬＯＶＥ　ＢＥＧＩＮＳ…
　
08年：ＡＢＳ−ＣＢＮフィルム・プロダクションズ／ＶＩＶＡフィルムズ
監督：ホセ・ハヴィエール・レイエス
主演：アガ・ムーラック
　　　 アン・カーティス
　　　 クリストファー・デ・レオン
　　　 ロナルド・ヴァルデス
　　　 ブーツ・アンソン・ロア
　　　 デシリー・デル・ヴァリエ
　　　 ディンプレス・ロマナ
　アン・カーティスがビキニになると知って、期待に胸をふくらませながらみた。結局、終わってみればアンのビキニばかりがまぶたに焼きつき、ほかの要素はどうでもよかったかもしれない。
　内容的にはボラカイの観光要素を盛りこむ、ありがちなロマンス劇で、ホセ・ハヴィエール・レイエスが職人的なうまさでたくみに語る。環境派弁護士のベン（アガ・ムーラック）がボラカイでビキニのミシェル（アン）をみかけて気になり、タイミングよく知り合うきっかけをえると、親しくなる。大胆なビキニで魅了するミシェルと恋におちるも、ミシェルは開発会社を経営のパコ（クリストファー・デ・レオン）のお嬢さまで、父の会社のアシスタントをつとめている。住民たちの声を聞いてベンが猛反対のサン・ラファエルの開発事業を強引に進めているのがパコとの図式に、ミシェルの板ばさみの恋愛を描く。ようは金銭的にめぐまれた層を登場人物にすえた、観客に夢を与えるのを目的にとる作品だけに、さほど深い心理を描くわけじゃない。ベンがボラカイで友人のアルガス（ラファエル・ロセル）たちにビーチが汚されているのを指摘し、空き缶のゴミを拾ったりするも、あくまで環境問題の提示はオマケ程度。ベンと年齢差のはなれたミシェルを「まだ子どもだ」と交際に釘を刺すベンの父のレオ（ロナルド・ヴァルデス）をはじめ、やさしい母のマリエル（ブーツ・アンソン・ロア）や、兄のアントン（マンディー・オチョア）と兄嫁のマリテス（エンジェル・ヤコブ）、妹のカリタ（ディンプレス・ロマナ）といったベンの家族を登場させ、マリエルが亡くなるエピソードをプラスは厚みをくわえるが、しょせん表面的なもの。ちなみに三十代終わりと二十代初めの恋愛がまずいなら、ついに三十七歳違いとつき合い始めたこちとらはどうなるのと感じるが、それは関係のない話。ミシェルがアメリカ合衆国へいっていたのや、開発事業のバックにシンガポールの企業が関与にハハンと思わせ、パコがゴルフで打ち合わせたり、ベンとミシェルが再会するバーの雰囲気に階級社会がうかがえる。ベンが菜食主義でアメリカ合衆国の環境テロリストに近い極端さや、ミシェルがウニを踏んだ傷口にベンがカラマンシーを塗るのがそうなのと納得、と興味深い細部を含むながら、ボラカイで別れたベンがミシェルをマニラのバーでみかけて「運命だ」といっているも、ちょっと偶然が多すぎる。ベンとミシェルがデートのレストランへ独身のパコが恋人（リザ・サントス）をエスコートであらわれたり、二年後にベンとミシェルがボラカイで再び遭遇は、カリタがミシェルへボラカイにいくのをすすめる伏線をおくも、かなりできすぎ。しかも二年前とミシェルのセクシーな衣装が同じなのに、手抜きとあきれる。
　とにかくアンのビキニにすべてがつきる。まずビーチで踊るのがストライプのビキニで、小さなパンティーのお尻がそそる。ウニで足をケガは花柄ビキニになり、友人やベンに抱きかかえられてお尻にパンティーが貼りつく。立ちあがったあとのお尻もみごとな形。巨乳じゃないゆえに、ほどよい大きさの美乳が視線を奪うが、アンの魅力はお尻のほうがまさる。 別の花柄ビキニではお尻のアップのショットにドキドキを招き、白いシースルーの薄い生地によるワンピースをはおった花柄ビキニがスケてみえるのも下半身を刺激。ベンと無人のビーチへいくシーンで極めつきがくる。スルスルっとワンピースを脱ぐと、ビーチへ歩くアンのビキニはパンティーがお尻に食いこみ、ハミケツの動きが猛烈なフェロモンをはなってくる。水着でここまでボキボキを呼ぶのはさすがだし、紺碧の海を泳ぐのが続いて、チョロチョロっと先っぽがあやうくなる。あとで思いだしただけでも右手を使う誘惑にかられるパワー。青いシースルーの薄い生地によるワンピースをはおった黒いビキニが鼻息を荒くさせ、夜のライトによくスケるうえ、同じコスチュームでの二年後は黒いビキニのパンティーがくっきりと浮かびあがる。さほど好みのタイプをはずれ、ファンじゃなかったアンだが、赤いボディコンのワンピースや下半身にフィットした白パンもおいしそうで、完全にメロメロ。セックスに限ってはシーツの中にくるまり、さすがに肌を隠す。
　あと雑誌のグラビアでビキニを発表している脇の女優陣だと、ミシェルの友人役のデシリー・デル・ヴァリエが黒いビキニでしゃがみ、ヒップの割れかたをバッチリにみせるほか、ボラカイでベンにアタックをかける女性役のジェニファー・リーが下はパレオながらも三角ブラのビキニを披露。パコの愛人役のゲール・ニコラスとリザ・サントスはドレスのみで、ミシェルの友人の部下役のＣＪ・ジャラヴァタとベンの環境運動のメンバー役のジョンヌ・モンサントは水着姿がなくて不満。ジェンマ・フィッツジェラルドはどこにでているのか、よくわからかった。ボラカイのファイアー・ダンサーのジェニー・ジャラとジェイデル・リポラダは、おそらく本物。
　またボラカイでずっとダイヴ・ショップをいとなむおばさん役のマッズ・ニコラス（マデリーン・ニコラス）がムードをかもし、ベンとイチャつくミシェルにあきれる家政婦役のアルマ・レルマがセリフがないのに存在感を示している。