02/03年：ヘラクス・フィルムズ／エムルション・フィルムズ・プロダクション
監督：セルソ・ＡＤ・カスティーリオ
主演：バルバラ・ミラノ
アリオーナ・アモール
モニーナ・ペレス
アレン・ディゾン
リチャード・クアン
セルソ・ＡＤ・カスティーリオ
モン・コンフィアド
アルベルト・デ・エステバン
ヘロ・バウティスタ
レクサス・ペイジ
ジョージ・エストレガン（ジュニア）
バルバラ・ミラノ、アリオーナ・アモールは大ファンだし、この頃すごく気に入っているモニーナ・ペレスも顔を合わせるとなれば、これは相当な期待作。まず山の中で木を切ったりしながら暮らす三姉妹が紹介され、川で銛をついて魚を採るときに、白い衣装が濡れて貼りつき、いきなり三人とも乳首のポッチが浮かぶ。嬉しい出だしじゃないか。
さらに野豚を落とす罠をつくったり、椰子の実をロバで運ぶと、ミルクを取りだす作業をするなどの風景が興味深いばかりでなく、三人のオッパイがこぼれ落ちそうで、キャーッ、ステキ。
この山奥にセルソ・ＡＤ・カスティーリオ監督自らが演じる父親と一緒に住んでいるのだが、リチャード・クアン演じる行商人が現われてドラマが動きだす。セルソにリチャードがジョニ黒をあげているから、まだそんな酒が喜ばれているのかとニヤリ。三姉妹は化粧品をもらってハシャぎ、つけっこし合う。でも誘拐の話題がでたり、弾薬を渡していて、血生臭い予感が漂う。
同時にゲリラたちがリゾートで誘拐事件を起こす場面が登場し、このあたりはドス・パルマスをモデルにしたのだろうか。ちなみにドス・パルマスには友人が勤めていたから、例のアブ・サヤフの襲撃があったあとには、しばらく安否を気づかってやきもきしたものだ。人質の中には白人カップルもいて、ちょうど映画はセルソが留守にした山の家で三姉妹がリチャードと恋のさやあてを繰り広げる様子と、ゲリラたちがジャングル行軍の過程を並行描写する。モン・コンフィアド演じるゲリラのリーダーは、足手まといになったり、反抗する人質を平気で射殺の冷酷漢で、いかにも一般的フィリピン人の大嫌いなアブ・サヤフをイメージしているっぽい。
三姉妹の家へセルソの形見を持ったアレン・ディゾン演じる重傷を負った男がやってきて、回想を含む第二章へと入る。麻酔なしでリチャードがアレンから弾丸を抜く手術をするところがけっこうリアルで、かつて『明日なき夕陽』という作品にあった同様のシーンを思いだす。
あとはアレンによるセルソが亡くなった状況説明や、アレンがリチャードにリュックをあずけると、リチャードが去っていく流れで、リチャードを慕うモニーナ、アレンの看病から恋に陥るアリオーナ、それを責めるバルバラなどのロマンス主体でしばらく進行。バルバラが毒蛇にかまれてアレンが助け、三角関係に発展するものの、先にふっておいたミステリー興味がどうなっているのか気になり、ちょっとイライラ。アレンが農作業ですっかり山の生活になじんだところへ生き残った人質を連れたモンが姿を現し、誘拐事件とのかかわりが明らかになる。
まあ、モンとアレンは仲間の中でも対立していて、身代金を受け取ったアレンがセルソに渡すも、軍隊につかまった二人が裏切りの手引きをしたという、なんともシンプルな内容。最後はアリオーナがのろいの言葉をとなえると嵐になり、落雷から椰子の木が倒れ、バルバラを刺そうと刀をかざしたアリオーナに稲妻が走って、ちょっと陳腐なクライマックスを迎える。生き残ったモニーナが裸足のまま山を降りると小さな町へでて、夜にロウソクを持った行列をするクリスチャンの儀式を映す中、教会へ入ってひざまずくラストにいたっては、やっぱり宗教への救いしかないのか、みたいなあきれを誘発。このあたり、信仰が土台にあるフィリピン人なら感動するのだろうか…
個人的にはいささかシラけた印象の、正直なところ、しょーもない作品だった。
もっとも豚が落ちるだけでなく、しっかり罠をストーリーに活用しているあたりは、まずまず合格点。それにバルバラ、アリオーナ、モニーナのセクシーさは、ほとんど文句なしといってもよい大胆さになっている。とにかく一番若いモニーナがビンビンに挑発してきて、水浴びしているときにリチャードからのぞかれているのに気づくシーンでオッパイもお尻も丸だしの全裸。みごとなプロポーションにうっとりさせるうえ、みられたことでかえって笑みになる演技がゾクゾクもの。リチャードの小屋へ忍びこむ場面では、シャツを脱がされてオッパイがポロンで、まさに鼻血ドバーッの興奮を呼び起こす。去ったリチャードを追いかけるシーンになると、別れの前に池で抱かれるのだが、水からあがったモニーナの衣装はオッパイが完全にスケスケで、モロだしよりも刺激的。ウーン、みごとすぎる。当然ながらアリオーナも負けてなくて、やはりリチャードにのぞかれるときは、水浴びが終わったあとで身体をふいていて、アラッと一瞬オッパイを隠すものの、すぐにわざと全開にするポーズが歓喜を誘う。ショットが変わるとお尻も丸みえで、相変わらずの引き締まった肉体に、よだれがたれそう。セルソを探してジャングルをうろつくときの乳首が浮かびあがった衣装がやってくれるし、そっとアレンの部屋へ入ったのをバルバラに目撃される設定でのチラチラするオッパイもウハウハだが、朝になって池で泳ぐシーンでの全裸は、もはや一発ノック・アウトのカウンター・パンチ。こりゃ、まいったな。もちろんバルバラも惜しんでなくて、アレンから部屋へ呼ばれるときに乳首がスケスケなのがおいしそうなうえ、雨の中で濡れてスリップが貼りついた全身をアレンがかかえて運ぶシーンでは、素っ裸よりもそそるフェロモンを爆発させる。セックスが終わった翌朝の全裸にパンティーをはくポーズも絶品。
まさにバルバラ、アリオーナ、モニーナのヌードを楽しみにしていたわけだから、これだけ満足できるなら、ドラマの部分のダメさ加減など、全部許してもいいなという気にさせる。
なお人質になるメンバーの中にイーアン・ヴァルデス演じるオカマがいるのはフィリピンっぽいし、キュートなローナ・レイエスや色気オバサンのハニー・ブランカの顔がみえるから、襲撃のときに部屋で水着にブラの者がいたり、行軍の途中で川に入って水浴びするシーンがあるだけに、ローナなど、とくに肌をあらわにするシチュエーションがほしかったところ。ゲリラがくる直前のリゾートはプールのショットから始まり、水着の女性がアップになってオッと目をテンにしたら、カメラが引くとレクサス・ページ演じる子どもで、まだ小学生ぐらいなのにボディーをなめるような感覚で撮るんだから、セルソ監督はロリコンか、なんて疑ってしまった。
