ＰＥＱＵＥ　ＧＡＬＬＡＲＡ’Ｓ　ＵＮＦＡＩＴＨＦＵＬ　ＷＩＦＥ　２
ＳＡＮＡ’Ｙ　ＨＵＷＡＧ　ＡＫＯＮＧ　ＭＡＬＩＧＡＷ
（ペケ・ガリアーガ作品　信頼できない妻　２　私は迷いたくなかった）
　
99年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：ペケ・ガリアーガ、ロール・レイエス
主演：パトリシア・ハヴィエール
　　　 イアン・ヴェネラション
　　　 ライアン・アイゲンマン
　　 　ダニエラ
　　　 アニータ・リンダ
　　　 ズバス・ヘレロ
　　　 ジュスティン・シモン
　　　 モーリン・ララザバル
　　　 ミシェル・トリニダッド
　　　 エルサ・マプア
　表面的な映像ばかりに凝って内容がお粗末だと、心底イヤになってしまう。上流階級の浮気話で、いい気なものよとはき捨て、それで終わってかまわないかもしれない。
　パトリシア・ハヴィエール演じる満ちたりた生活を送っている妻は、ライアン・アイゲンマン演じるかつて心をときめかせた相手と再会すると、あれよあれよという間にセックスしている。ライアンのほうもパトリシアがイアン・ヴェネラション演じる親友の妻であることをさして悩みもせず、あっさりと肉欲へおぼれていく。まったく、おめでたい人たちだなあ、とあきれるのみ。
　結局、最後は予想通り、元のさやへおさまるのだから、ストーリーのお粗末さには何をかいわんや。人間の心理描写も薄っぺらで、ペケ・ガリアーガという才能のある監督のことを、マジで見切りたくなる。
　ジュスティン・シモン演じる息子に理解されなくて悩む、イアンの妹にあたるミシェル・トリニダッド演じる母親のエピソードも、うまくメインの流れに溶けこんでいない。
　まあ狙いはイチャイチャ劇に形を借りながらも、いかに生活や風俗を再現するかだろうが、ウワサ話にしか脳のない上流の人たちのバカさ加減を風刺したり、家屋やインテリアなど細部にまでこだわったり、ボール・ルーム・ダンス・パーティーを開催したりといった点に興味を感じさせるものの、そんなにあんたは金持ちの暮らしに関心があるわけ、と皮肉をいいたくなる。ラスト近くでパトリシアが貧民街へと足を踏み入れ、タロット・カードで占ってもらうシーンなど、セコいマジシャンがいたり、盲目の老人とその娘がいたりといったさり気ない人物の挿入が実にイキイキとした雰囲気をつくっていて、これほど社会のひずみをとらえる鮮やかな視点をもっているにもかかわらず、どうして現実離れした上流のほうをみせたがるのか、理解に苦しむ。
　勝手に才能を無駄づかいすれば、といった感じだろうか。
　もっともパトリシアのセクシーな魅力はみごとに爆発。ライアンとのセックスは屋外で、廃墟で、自分の部屋でと三回あり、そのたびにパンティー一枚のトップレスになって、バストを全開にしてくれる。ベッドから立ちあがる姿など、大きめのオッパイなのに張りがいいから揺れないあたりがさすが。イアンとのセックスでも、ブラジャーをはずして乳首がポロンとでる光景がウハウハもの。
　ミシェルとプールで泳ぐときは二人とも黒いワンピース水着になるうえ、後半のバーベキューのシーンや、貧民街を歩くときのプロポーションが浮きでたピタパンも色っぽく、パトリシアによだれがこぼれそう。
　また容貌的にはゲスト出演のダニエラのほうがパトリシアより好みで、ライアンの部下二人にジェニファー・ロペス（もちろんあの有名歌手とは別人）演じる友人とともにナンパされ、夜中に泳ごうと走っていくところで全裸のうしろ姿を披露してくれる。場末のカラオケ・バーで酔ったライアンに服を破られるシーンでは、オッパイもチラッとむきだしになって、こちらも興奮の満足状態。
　ライアンを誘惑するイアンの従兄弟を演じたモーリン・ララザバルは、やはり好きな女優の一人だが、ビリヤードするときにパンツからパンティー・ラインがくっきりでフリフリするヒップのアップくらいしかオッと思わせるシチュエーションがなく、ちょっと残念だった。