ＵＮＡＮＧ　ＴＩＫＩＭ
（最初の味見）
　
06年：ラヴ・フィルムズ
監督：セザール・ＳＢ・アベーリア
主演：ニカ・マドリッド
　　　 リザ・ロッシーニ
　　　 シャンハイ
　　　 レヴ・レイエス
　　　 クラーク・コンセプション
　　　 ダン・デ・ジョス
　　　 ジェフリー・パスクアル
　　　 ノノン・デ・アンドレス
　　　 レネ・ロメロ
　　　 ハスミン・ロサレス
　　　 エルニー・フォルテ
　ニカ・マドリッドの魅力が大爆発で、もう理屈を越えて嬉しくなる。確かに美人とはいいかねるが、隣のお姉ちゃん的なかわいさがそそり、自分の恋人のごとき親しみを感じる女優だけに。
　田舎のＧ．Ｒ．Ｏ．を演じ、まずは白いボディコン・ミニでバーから登場し、ダン・デ・ジョス演じる客とホテルのセックスにおいて、いきなり乳首がドアップの上向きオッパイが全開。正常位でカラむ密着感がたまらない。翌朝に目覚めて起きあがるとき、シーツがめくれてオッパイ丸だしでチラッとパンティーをはいているのがわかり、その直後にシャワー・ルームで全裸にパンティーをはくのにつながるのはおかしいも、素っ裸のボディーに極小紐パンティーがつけられ、お尻への食いこみがみごとで、トップレスのままボディコンを着るのが刺激的。家へ帰るとボディコンを脱ぎ、またも極小紐パンティーがお尻に食いこんだボディーに、オッパイの堂々露出をみせる。夕方に水浴びではパンティー一枚で座り、オッパイがプラプラと揺れるうえ、濡れたパンティーがペタペタに貼りついている。バーからホテルへの移動でシャンハイ演じるトライシクル・ドライヴァーに「あとで迎えにきてね」と頼み、シャンハイが朝まで待っていたり、ジェフリー・パスクアル演じる助手が乗っているあたり、いかにもローカルっぽい。ニカの家が小屋のようなボロで、水浴び用に井戸から水をくむのも雰囲気を伝える。クラーク・コンセプション演じる近所の男が表で体を洗っていて、帰宅のニカとでくわすとあいさつをかわし、濡れたパンツ一丁でハダカをみられたも同然なのに、二人ともまったく気にしていないおおらかさが地方性といえる。ボーイ・ラナイ演じる中年男がニカの水浴びをのぞき、簡単に外からみえる構造にプライヴァシーの低い環境ともわかる。レヴ・レイエス演じる若者とボーイが、どちらがニカのために水を運ぶかでもめ、ニカに対するレヴの初恋がストーリーの軸。レヴの「愛している」の告白に、ニカは「私は娼婦なのよ」とさとす。ハスミン・ロサレス演じるレヴの母親は保守的でモラルにうるさく、水商売のニカをバランガイから追いだしたく思っている。エルニー・フォルテ演じる弁護士と暮らし、シャンハイなどに無能なエルニーがコバカにされる。酔ったレヴをニカが介抱のとき、レヴが抱きついてニカが拒むも、抵抗がキスに変わるわざとらしい演出でニカのオッパイがこぼれ、乳首がアップになる。レヴに童貞の喪失感が乏しいのは、セザール・ＳＢ・アベーリアの薄っぺらな表現力。翌日もニカ宅へやってきて、バスタオル一枚のニカが着がえでオッパイをモロにだしたのに合わせてセックスを求め、パンティー一枚でニカのオッパイが乳首をアップに迫る。国会議員の客がホテルで待っているとノノン・デ・アンドレス演じるバーの用心棒がエスコートに現われ、ニカが一緒にホテルへいくと、ロビーでアルヴィー・メンドーサ演じる若い愛人といるハスミンにでくわし、モラルをうんぬんできるかと皮肉をいう。バーではレヴのながめる横でダンや、レネ・ロメロ演じる中年の客までいてニカが大忙しの売れっ子。レネに「パパ、新しいテレヴィを買って」とねだっているのがいかにもで笑いを誘う。酔ったニカをシャンハイが家へ運んであげてベッドに寝かせると、ニカがキスしたので愛撫が始まり、オレンジのボディコンからパンティー一枚にむかれ、騎乗位と正常位のポーズでニカのオッパイがエロスを放ち、上向きの形によだれがたれる。シャンハイとのセックスを知ったレヴが嫉妬で責めながらも抱きつき、再びニカの抵抗がキス変わるわざとらしさのあとのセックスで、ニカのオッパイが乳首アップはぜい沢というか、オッパイ三昧で幸福感すらわきあがる。ボーイがのぞいてハスミンとエルニーにチクり、ハスミンがどなりこんできたため、ニカが愛人のことをしゃべってハスミンが反論できず、エルニーと気まずいムードが漂う。
　これにリザ・ロッシーニ演じるバーのママのエピソードが加わり、酔ったまま店で寝たクラークにリザが介抱から愛撫へ進み、ニカと違って乳首の小さなオッパイが丸だしだけでなく、パンティーを脱いだ真横のボディーがうかがえる。リザがクラークの家へくるとレスリー・バルタザール演じるクラークの母親が気をきかせて席をはずし、バックのセックスでリザの下向きオッパイが艶っぽくチラつく。クラークがリザの家へきてのセックスは紐Ｔバック・パンティー一枚のリザが前かがみの姿勢をとるショットが視線を奪い、もし寄りの構図ならアナルのシワがみえたかもしれないもの。うしろからクラークが抱く立位のオッパイや、片脚をあげてカラむ立位のポーズにおけるリザのお尻のカーヴと、正常位でバッチリのオッパイに圧倒される。リザとクラークはハッピー・エンドに。
　ニカは友人たちと別れを惜しみながらも、エルマ・ランション演じる母親の住む実家へ戻る。そこで思い出に浸っているとき、シャンハイとジェフリーがレヴを連れてきて、こちらもハッピー・エンド。
　とにかく“野生のエルザ”“ある愛の詩”“ダイアナ”などの既成曲を平気で使う安っぽさや、童貞少年の初体験青春劇のかけらすらない内容のくだらなさはどうでもよく、ニカの天文学的な数字で形容したいセクシー・パワーに無条件降伏のみ。前作『ＰＡＲＡＩＳＯ　ＳＡ　ＧＵＢＡＴ』をしのぎ、興奮のるつぼへと追いこまれる。けっこう美人のリザまでが肌をさらしまくって、正直、すごすぎ。もはや下半身の臨界に達する。
　ニカへの愛を抑えきれなくなった一編。