ＴＷＯ　ＴＩＭＥＲ
　
02年：リーガル・エンターテインメント
監督：メル・チョングロ
主演：アラ・ミナ
　　　 アルベルト・マルティネス
　　　 ウェンデル・ラモス
　　　 クリスタ・ラニーリオ
　　　 エヴァンジェリン・パスクアル
　　　 チンゴイ・アロンソ
　アラ・ミナがセクシー・スターとして完全復帰した作品であり、ファンにすれば必見。もうみる前から、素晴らしいと絶賛したいほど。
　アラは今後もヌードになる決心をしたことをインタビューで語っていて、既に両親も認めたそうだが、嬉しい話ではないか。
　期待してますよ……！！！
　セックスへの異常な欲望を秘める人妻というのが本作での役どころで、これは文句なし。いきなりチンゴイ・アロンソとエヴァンジェリン・パスクアル演じる両親の銀婚式のパーティー会場で、荷物を運んできた冷蔵トラックの冷凍コンテナの中で運転手と抱き合う幻想をみる。半裸の太腿に生つばゴックン。
　アルベルト・マルティネス演じる夫との間に男の子が一人あり、自らはブティックを経営していて、めぐまれた環境に暮らしているのに満たされていないとの設定で、たまたま入ったコンビニで男を誘惑し、商品棚の陰で愛撫を展開する。相手の男のお尻がみえるのは余計だが、パンティーをおろされるアラにドキドキドキ。
　エヴァンジェリンが夫の浮気を告白し、両親の危機にアラが揺れ動いて背徳を認識する心理に拍車がかかる構成になっている。
　リゾートへ遊び行ったときに、偶然すれ違った女性がドラマを呼びこんでくる。パレオを巻いた水着の二人はジョイス・デラ・クルース、メエ・マクローリン、シャロン・ピゴスのうちのどれかで、ピタパンの一人がクリスタ・ラニーリオ。いずれも色っぽいが、クリスタはけっこうそそる雰囲気を持っている。でもアラの白いピタパンのほうがはるかにキュートで、まあ、大きなお尻ですこと。
　三人の女性が入った部屋にはウェンデル・ラモス演じる男がいて、合成ドラッグを渡す。このウェンデルが水着姿のアラに魅せられ、アラもウェンデルにビビッとくるものがあって本格的な危ない恋に発展するわけである。
　プールでのアラは青い競泳のようなワンピース水着で、筆舌に尽くせない美しさ。水からあがり、濡れてボディーに貼りついて浮きでるヒップラインや、前かがみになったときのバストの谷間など、よだれダラダラどころの騒ぎではない。しかもウェンデルをシャワー室へ連れこむと、水着をおろして二人とも全裸。お互いがボディーを押しつけ合っているからアラの乳首はみえないものの、カッカ燃えるような興奮を味あわせてくれる。
　早くもアラ、最高。
　アルベルトが帰ってきてウェンデルがあわてて逃げると、今度はアルベルトとシャワー室へ入り、ローブを脱いで上半身裸のアラのうしろ姿がフェロモン・ムンムンに誘惑してきて、まったくたまりません。
　ＤＪだったウェンデルとクラブ・ハウスで再会するシーンは、アラの友人役であるリサ・ディーニョのローライズ・ジーンズが視線を引きつけるが、やはり赤いパンツ・ルックのアラがウハウハの迫力。ホント、手を突っこみたい欲求を抑えきれないヒップラインであることか。
　アルベルトの車にわざと自分の車をぶつけてウェンデルが連絡先を聞きだし、ドラマはだんだんと危険性を高めてくる。
　アラは自宅で荷づくりのときにシャツと短パンの下着姿で前かがみになってプラプラとオッパイを揺らせたあと、靴屋の店員と服を着たまま抱き合うシーンをはさみ、ウェンデルがブティックに花を届けてきてホテルで密会。いよいよハイライトともいえる見せ場がやってくる。ウェンデルから幻覚剤を飲まされるや、黒いブラとパンティーをあらわにしてベッドに倒れる。そのときベッドがドボンとプールに変わるのだが、これは“まんま”のイメージね、と納得というか、常識というか…
　実際にスタッフがやったなあ、と疑ったりして、自分もベッドがプールに変わった経験を持っているから、まったくドラッグはいけませんよ、なんてね。
　水の中でのアラは、いつの間にか全裸。
　うー、もはやドラッグよりもクラクラ状態に陥ってしまう。
　クリスタが加わってきてウェンデルと三人でボートに乗っているラリった心象風景では、一糸まとわぬボディーが重なっている。クリスタが下だからすっぽんぽんなのに肝心のパーツがみえないのは残念だが、アラが一番上なので、ほとんど目の前にお尻丸だし。
　ああ、自分も一緒にボートに乗って、アラのお尻をペロペロなめたいくらい。
　ここでギブ・アップ。降参！
　あとは放心状態で物語の進行を追うだけだが、アラは平常の維持を許してくれない。外泊をアルベルトが心配していて、子どもの養育のこともあり、アラが貞節な妻に戻る努力をしようと決心する。そんなときアルベルトがアイリーン・エンリケス演じる秘書と不倫していた事実を知って愕然。ウェンデルはクリスタに暴力を振るって別れ、執拗にアラにまとわりつく。ほとんどストーカー同然となったウェンデルを追い払おうとするシーンでアラは、ベージュのピタパンから腰のくびれとヒップラインがくっきりになっていて、またも元気にしてくれる。
　アラ、おそるべし。
　ウェンデルがクリスタをボコボコにして入院させ、それでクリスタの兄から逆襲を受けて重傷をおうクライマックスの間にもアラとアルベルトのセックスが挿入され、赤いスリップを脱いだアラの上半身裸のうしろ姿に、どうしてこうもイカされるのか。
　入院先でドラッグを常用していた事実がバレてウェンデルが逮捕。アラが留置所へ面会に行くシーンでダメ押し的に看守から犯される幻想を抱く描写がプラスされるのだが、ズバッと胸元があいたアラの黒いドレスに究極まで追いこまれる。
　クソー、アラはとどめまで刺してくれるんだから。
　ウェンデルとの火遊びに気がついたアルベルトにアラが泣きながら抱きついて終わりとなり、エッ、ここでフィニッシュなの、と意表をつくくらいあいまいなラスト。
　さして考えなくても実は何も解決していない、一応ハッピー・エンドの体裁ながら、それほどハッピーでもない感じが反対に説得力を帯びてくる。メル・チョングロ監督にすれば心理のひだをえぐりきれたとはいえず、ドラッグの警告も中途半端な扱いで、決してほめられた作品とはいえないが、とってつけたような盛りあがりを演出しないままに、あっさりとした流れで幕を閉じていく点を評価したい。衝動的な性欲の発露という、アラの非現実的なキャラクターづけの強引な部分も、フィクションだなあと否定するのは簡単だが、サーヴィスだと解釈すれば嬉しいじゃないか。
　とにかくアラが輝きまくっていて、セクシーな面では満点。ファンだから甘すぎるぞ、と指摘されたところで、知ったこっちゃない。
　マハール・キタ、アラ。