ＴＵＭＡＫＡＳ　ＫＡ…　ＳＡ　ＭＵＮＤＯＮＧ　ＭＡＫＡＳＡＬＡＮＡＮ
（逃げなさい…　罪の世界へ）
　
(98)年：トーラス・フィルムズ
監督：カルロ・モンテロ
主演：イネス・ヴェネラション
　　　 カレン・ヴィリアール
　　　 ルーカス・レオナルド
　　　 イダ・マンザノ
　　　 エルウィン・モンテス
　　　 アリエル・レイエス
　　　 レーイ・ロルダン
　　　 ジャッキー・ディアス
　博打の形にされた女性。という悲劇かと思えば、妙な内容の作品である。
　イネス・ヴェネラション演じる女性は魅力的なゆえにボスにみそめられ、それで父親が借金代わりに連れてこいとボスに強要を受ける。無学なイネスは訳のわからないうちに売春婦にしたてられるも、店での初競りのようすがけっこう面白い。日本人の客もいて、五万ペソで落札した男と寝ることになり、男はベッドでいきなり発作を起こして頓死。
　今度はボスが博打のいざこざから射殺され、数奇なというか、ご都合主義というか、いい加減というか、そんな運命で、ボスの遺言によってイネスがあとを継いで後釜に座るのだから、なんと強引な展開。
　自らが商品になるとイネスは売春を実践し、病気の妹のためなど、両親たちにカネをあげたりするも、いつの間にかアル中に。
　このあきれるほど唐突で説得力を欠くストーリーからは、マジメに人間を描こうなんて意図が、おそらくカルロ・モンテロ監督にないんだろうとうかがうのみ。
　無理やり最後がハッピー・エンドなのはいうまでもない。
　でもお楽しみはイネスのセクシーさで、こちらは期待通りに描けているから嬉しいじゃないか。白い衣装で水浴びし、全身のラインがくっきり浮きあがってくるシーンからしてドキドキもので、競りのとき、売春初夜のときの衣装がスケスケのガウンの下に黒いＴバック一枚というのはガーンと悩殺。かわいい乳首がチラチラしたり、お尻がキュートなのはさすがイネス。ルーカス・レオナルド演じる恋人から、泥酔を正気に戻そうと冷たいシャワーをかけられるシーンでも乳首をおがませる。
　またアリエル・レイエス演じるボスの部下の愛人役として美人のイダ・マンザノが出演し、イネスの友人兼アドヴァイザー的な存在になるのだが、しっかりシャワー・シーンが用意されているのにヤッターと感激。横チチがググッと視線を奪い、下のほうではパンティーが貼りついているのに、ショットが変わるとお尻が丸だしだから、つながりとしてはヘンなものの、そんなことは気にもならない。いやあ、素晴らしい全裸です。
　他にイネスの義理の母役にジャッキー・ディアス、ルーカスを思いながらも、エルウィン・モンテス演じる友人とも心を通わせる女性役にカレン・ヴィリアールといったセクシー・スターが出演していて、ラヴ・シーンがちゃんと設定されているのに、脱がないままが残念だった。