ＴＵＫＳＯ　ＳＩ…　ＣＨＡＲＩＴＯ　２
（チャリトの誘惑　２）
　
04年：ラヴ・フィルムズ
監督：アルトゥーロ・サン・アグスティン
主演：ラジャ・モンテロ
　　　 リナ・レイエス
　　　 リザ・ロッシーニ
　　　 ロイ・ロドリゴ
　　　 マーク・ディオニショ
　　　 ライアン・ムーニョス
　　　 マイケル・プンザラン
　　　 ジーン・バシリオ
　　　 ヴィヴィアン・ロング
　　　 エルニー・フォルテ
　ラジャ・モンテロが主役だと、セックス劇でもマイナーな感じ。
　田舎でラジャ演じる年ごろの乙女が、リナ・レイエス演じる母と暮らしている。かつてリナが若かったころ、ロイ・ロドリゴ演じる小ガネもちの男とつき合って妊娠し、ロイが喜んだものの、財産目的と決めつけるテス・オリアス演じるロイの母の反対で引き裂かれた過去をラジャに語って聞かせる。病気でリナが倒れてカネがなかったために治療をうけられずに亡くなり、ラジャがカネを得る決心をする。レストランのウェイトレスを始めてマーク・ディオニショ演じる男と知り合い、体を許すが、礼金を置いてマークが「家族がある」と消える。マイケル・プンザラン演じる中国人のレストラン・チェーンのオーナーに口説かれ、今度はうまく手玉にとる。さらにはプールでジーン・バシリオ演じる市長を魅了のうえ、ジーンに貢がせる。ラジャは大きな家に住んで土地を担保にとるカネ貸し業を営み、レスリー・バルタザール演じる家政婦を雇うが、汚職のためにジーンが逮捕される。突然にラジャがめまいを覚え、医者からガンだとの診断をうける。熱心に聖書を読みだしたラジャが改心で、借金を頼んだ連中に権利書を、ヴィヴィアン・ロング演じるマイケルの妻にカネを返すだけでなく、刑務所に収監中のジーンを訪ねて許しをこう。
　水牛に担架を引かせてラジャが病院へリナを運ぶなど、貧困表現がわざとらしいのみならず、ヴィヴィアンがマイケルのチンポを切らんが勢いに怒るあたりに迫力が乏しく、アルトゥーロ・サン・アグスティンの凡庸な演出ばかりが目立つ。しょせんはガン告知のショックでラジャが人生を回想する繰り返しの編集や、ラストのＮＧ集で80分ほどに伸ばしたスカスカな内容。『愛と青春の旅だち』『ＣＡＴＳ』『ミッション』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』といった規制曲を使う手抜きもあって、実に安っぽい作品としか評価できない。エルニー・フォルテ演じる探偵が途中からラジャの近辺をかぎまわるのも、配役の消去法によって依頼主はロイしか考えられず、ラストでトニー・マナロ演じる神父の教会へロイが訪ねてくる意外性がゼロに近い。
　いわゆる、典型的なクズ映画。
　もっともラジャはよく脱いでいて、冒頭の池で洗濯のシーンから水浴びでシャツに乳首をスケさせ、マークとのセックスでシー・スルーのブラをはずし、オッパイを全開にしてくれる。マイケルとのセックスや、ジーンとのセックスでもオッパイを堂々のモロに迫る。ただし上向きのオッパイでブヨブヨの質感が形を崩すうえ、乳首のドアップを含むものの、やや大きめの乳輪が好みをはずれる。プールで濡れてピタッと貼りついた黄色のビキニ水着に浮かぶプロポーションがイマイチそそらないながら、ラジャはさすがにすごい。ジーンとのベッドで極細ひもＴバック・パンティー一枚になってお尻を突きだし、ヒモからはみだすアナルのまわりのシワシワがみえるちょい上までのショットには、さすがに興奮を抑えきれない。
　またリナの友人になるウェイトレス役のリザ・ロッシーニのほうは美人なので、ムズムズっと燃えてくる。ライアン・ムーニョス演じる恋人とのセックスでオッパイをあらわにもだえ、こちらは小さめの乳輪の乳首がやはりタイプ外だし、ホント乳首の趣味にうるさいものにすれば一長一短だけれど、乳房全体の張りのよさがおいしそう。鏡にうつる構図でアナルのぞきそうなワンワンのポーズもとって、リザに思わずイカされる。
　なおマイケルが中国なまりのタガログ語を話し、極端なカリカチュアが中国系の観客に違和感がないのか、つい推測したくなる。フィリピンの役者が日本人を演じるときに無茶苦茶な日本語が気になるのと同じレヴェルじゃないかと。まあセックスでのあえぎ声まで甲高い中国ふうなのは、確かに笑ってしまう。余談ながら、二十七歳年下のカノジョは最初のころマグロでなにもしなかったのだが、こちらの愛撫のお願いにすべて「いいわよ」と答えてくれる。いつの間にか要求しなくても、自然とウィーク・ポイントを知り尽くし、攻撃をかけるようになった。お尻の穴のシワシワを丹念になめまくるうえ、しっかり洗っているのをみて抵抗がないようで、アナルの奥にまで舌の先っぽをペロペロと動かしてくる。チンポを握られながらそれをされたときには快感でふるえ、カノジョの乳と腕をつかんで大声をあげるのを我慢しない。というか、できない状態に陥っている。どうやらカノジョにすれば、こちらがもだえるのが楽しくてしょうがないようだ。いったい自分は、どんなあえぎ声で叫んでいるのだろう。フィリピーナが聞けば、ちょっと日本語なまりなのかなあ、との興味がわきあがった。今度ヴィデオ撮影して、あとで確かめてみよう。
　なんてのは、本作とまったく関係のないたわごと。