ＴＲＡＢＡＨＯ　ＬＡＮＧ，　ＤＥＡＲ
（ＷＡＬＡＮＧ　ＰＥＲＳＯＮＡＬＡＮ）
（仕事だよーん、ったら　私生活がない）
　
07年：ＮＥＯフィルムズ
監督：トニー・レイエス
主演：レオ・マルティネス
　　　 アマンダ・ページ
　　　 ミシェル・パートン
　　　 ジミー・ファブレガス
　　　 ブランド・レガスピ
　　　 リー・ロビン・サラザール
　　　 デニス・パディーリア
　ドタバタとお色気の二本柱が嬉しい、意味なしコメディー。
　レオ・マルティネス演じるロミオという名の芸人が主人公で、アマンダ・ページ演じるフリエタ（英語だとジュリエット）という名の新人が加わり、突然、恋に陥る。サーカスの人魚となったアマンダが「ヴィルマ・サントス、アリス・ディクソン、チャーリン・ゴンザレスも扮したジェゼベル（フィリピンで有名な人魚のキャラクター）の役をもらった」と手紙に書いたため、ジョン・アルチャヴァルとヴァンジー・ラバラン演じる両親が「娘はスターだ」と田舎からでてきて、レオとの関係に驚き、無理やり結婚させる。
　サーカスをやめ、バーテンの仕事を得たレオは、ダサい小男なのに、野郎のフェロモンがムンムンの設定でモテモテ。アマンダの嫉妬からトラブルを起こしてクビになり、次はビーチ・リゾートのバーテンに。一方のアマンダもガード・ウーマンの職につくも、スカウトされてバーでバニー・ガールを兼任。ジミー（ハイメ）・ファブレガスとブランド・レガスピ演じる親子の客が不法ビジネスにかかわっていて、ダイヤモンドを隠した酒のボトルをアマンダが持ち帰り…
　とのストーリーで、バカバカしさが缶詰状態になる。
　サーカスではレオがナイフ投げなどのネタを披露し、標的のアマンダのブラとホット・パンツにドキドキ。助手を演じるシャーメイン・パレルモとイヴリンの水着もどき衣装がさらに色っぽく、シャーメインは超ハイレグだから、股間に視線を奪われる。シャーメインとイヴリンの寝室に横たわる下着のポーズもウハウハ。もちろんアマンダのほうが美人なので、ネグリジェなどが悩殺を呼ぶ。
　バーテンではレオが『カクテル』におけるトム・クルーズのごときボトル投げを繰り広げ、すぐに注目の的。セクシーな女性に自宅へと誘われ、女性を演じるローマの黒いレザーによるピタピタのホット・パンツがキュート。
　リゾートへくるや、当然ながらビキニ娘ゾロゾロだから、もう何もいうことなし。定番のディスコ・ダンス、ビンボー・ダンス、ビーチ・ヴァレーに、よだれタラタラ状態。しかも水着のウェイトレスを演じるのがシェール・バールワニとジョイス・ヒメネスで、ジョイスはレオが投げそこねたボトルをブラで受け、紐がほどけてトップレス。ラフィー・ロドリゲス演じるウェイターとシェールがあわててトイレ掃除の吸盤で押さえ、オッパイを隠すショットまででてくる。嫌な客と添い寝をかわすシーンでは、下着の胸元がまぶしい。アマンダが訪ねてくると、ジェット・スキーや海岸での戯れなどで二タイプのビキニになってビンビン刺激。揺れるオッパイや、切れあがったヒップラインがまぶたにくっきり焼きつき、もーう、実際にもんでみたい。
　セキュリティー・ガードでのアマンダは、超ミニスカの制服にびっくり。ウィルソン・ゴー演じるオーナーから作業員の男たちをボディー・チェックし、商品であるソーセージのチョロまかしを発見しろと命じられ、チンポのあたりにはさんだソーセージの摘発がいかにも嘲笑ギャグ。
　バニー・ガールは黒いビニール素材の貼りつきホット・パンツにブラとのバニー・ファッションがまずまずなうえ、アマンダのみならず、アナ・バウティスタなどが演じるホステスに美形がいて、もっと全員のプロポーションをおがみたくなる。ただしデニス・パディーリア演じるマネージャーがアマンダやアナをウィットニー・タイソン演じる黒人のバニー・ガールにすりかえ、客の男たちが悲鳴をあげるのは、人種偏見っぽくて笑えない。
　まあ、ギャグ的にはイマイチが多いものの、サーカス芸人仲間がレオとアマンダの新居へ転がりこみ、二人のプライヴェートを奪うだけでなく、家のリヴィングを雀荘に変え、中にサリサリ・ストアーまでオープンしているのがフィリピンっぽさの延長戦上にあって愉快。リー・ロビン・サラザール演じるレオの友人がバニーのアマンダにみとれ、レオがリーと決闘をイメージする一連の流れは、やや冗長で退屈を呼ぶ。ダイヤ入りのボトルをレオが置き忘れ、芸人たちが知らずに発見。ハイメ一味にレオとアマンダがつかまったところへ、アナ、芸人たち、ポチョロ・モンテス演じるサーカスのオーナーの娘で、レオにほれているミシェル・パートン演じる女性まで駆けつける偶然は、いかにもスラプスティックの展開。ハイメたちを退治するシーンでのテンポを買うも、ナイフ投げなどをもう少しレオが活用してもよかった気がする。
　とにかく欲をいえばきりがないので、次第点との評価。アマンダにうっとりだから、いいんじゃないか。
　もっともミシェルに挑発的要素を欠いたのは、はっきりと不満を述べておきたい。