ＴＯＴＯＹ　ＭＯＬＡ
（チンポコ坊や）
　
97年：スコルピオ・フィルムズ
監督：リコ・マンボ （アボ・Ｑ・デラ・クルース）
主演：ジェー・マナロ
　　 　ディンディ・ガリアールド
　　 　サブリナ・Ｍ
　　 　アヤ・メデル
　　 　シンディー・モレノ
　　　 シタ・アスタルス
　　 　ジョジ・イスラ
　ディンディ・ガリアールド、サブリナ・Ｍ、アヤ・メデル、シンディー・モレノの競演によるセックス・ドラマとなると、アヤの圧勝じゃないかと予測する。さて、どうか、ということなのだが…
　ジョジ・イスラ演じる夫よりも馬を愛するシタ・アスタルス演じる妻が男の子を出産も、死んでしまうのが物語の発端。少年はルスティカ・カルピオ演じる祖母に育てられるようになり、割礼のとき、まさか馬の遺伝子が入っているわけじゃないだろうが、動物的なチンポを指摘される。
　少年たちがみんな全裸で川の水につかりながら待ち、順番にカツンとチンポの皮をたたいて割礼される風景が興味深い。まあ、聖書を読むと神は頭の毛とチンポの皮が異常に嫌いなようだし、ヘンな風習があったものだ。
　動物的チンポの少年は“トトイ・モラ”のあだ名で呼ばれるようになり、ジェー・マナロ演じる青年へと成長で、フェロモンがムンムンとの設定に。アリッサ・アルヴァレス演じるアルヴァイト先の精米所の娘に手をだそうとするが、ディディン・アンドレス演じる母にみつかって、あっさりクビ。アリッサがまあまあかわいいのに、ジーンズのミニ・スカートに手を入れるだけのセクシー描写なのが残念。
　サブリナ演じる幼なじみがジェーのことを好きで、なぜか川につかって濡れて、シャツから乳首がスケてくっきりと浮きあがり、Ｔバックのパンティーもみえている格好で登場する。さすがセクシー・スターらしい迫力。
　ジェーたちが筆おろしに売春宿へ行くと、ディンディ・ガリアールド演じる娼婦がいて、どうみても一番美人のディンディに指名が入らないのはヘン。ジェーはヘゼル・ラミレル演じる売春婦から、こんなチンポは勘弁してと逃げられてしまう。ジャニス・フラド演じるママサンがどれどれとチェックのあと、挿入するや大声をあげてマンコの異常を訴え、町医者に担ぎこまれるのは、コメディーならではの大げささといえる。売春宿へ行ったことを怒ったサブリナが、ついにセックスを決心で、スルスルッとシャツを脱ぐとオッパイがベロン。いやはや、やってくれる大胆さは感動ものなうえ、ジーンズのホット・パンツを脱いで黒いパンティー一枚の姿がオミゴト。乳首のアップまでみせながら挿入されると、通常ではないチンポからくる興奮で死んでしまう。サブリナの出番はこれだけなものの、キュートなオッパイをどうもありがとう。
　逃げるようにマニラへでたジェーは、偶然にディンディと再会する。
　ディンディは睡眠薬強盗を実行中で、バス・タオルを巻いただけの姿。すぐにホテルから駆けだし、今度はピタパンがカッコよく、うーん、セクシー。
　オカマのいる夜のルネタ公園にシーツを巻いた半裸で追いかけてくる犠牲者のオヤジ（中国人との設定）はムチャクチャだが、ジェーと恋人のフリで、反対にオヤジを警察に連行させるあたりは納得がいく。
　睡眠薬強盗には気をつけましょうね。
　ディンディがしょうがなくジェーを泊めてあげることになって、部屋へ帰ってくると、ちょうど同居しているシンディー・モレノ演じる女が水あび中。横チチがみえてオーッと視線を奪うし、階段をあがるとき、体に巻いていたバス・タオルがほどけて白いパンティー一枚になるも、イマイチ美人じゃないので興奮しない。
　隣りに住んでいるアヤ・メデル演じる女がオレンジのボディコンで顔をみせ、圧倒的なボリュームの胸元に、早くも鼻息を荒くさせるのと対照的。ジェーが穴からのぞくと、中でディンディとシンディーが乳首はみえないものの、体を洗い合っている様子は隠微で納得なのに、顔を動かすとスケスケのランジェリーでもだえ、乳首が半分でちゃってるアヤがいて、やっぱりこちらのほうが魅力的だから、アヤのパワーにノック・アウトされるのみ。
　翌朝、子どもたちが遊んでいる軒先へ黄色いシャツでアヤがやってくると、水をかけて乳首をくっきりとスケさせるシーンになって、映画も中盤で降参しそうに追いこまれる。
　シンディーはジェーを誘惑したことでディンディとケンカになり、去っていくわけで、とくに未練はないのでご苦労さま。
　いよいよディンディがジェーとのセックスを決心し、白い下着になると、ディンディは美人度でアヤよりちょっと落ちるだけなものの、胸元の谷間など、オッパイのキュートさでは相当に下だと思わせる。パンティーを脱がされ、挿入のときの痛がる表情にそそる要素があるが、終わって立ちあがるときに横チチがみえて、さすがに乳首はかわいいな、とけっこううっとり。
　ジュン・エンカルナシオン演じるゲイにナンパされてホテルへ行き、その紹介でジェーがゲイ・バーのダンサーになって、映画は次の展開へ入る。小さなパンツ一枚で男たちがダンスを練習の光景が、気持ち悪いけど興味深い。このあたり、女性ファンへのサービスだろう。
　勤める店がティモグにある、個人的に一度間違えて入りそうになったところだから、笑ってしまう。ハダカで踊っているのをディンディにみつかってトラブり、他のダンサーからは嫉妬をかって暴行されたのをアヤに助けられ、つき合う相手が変わる。傷ついたジェーを家に入れたときの、青いレオタードのスパッツのアヤが、驚くほどのプロポーションのよさ。翌朝、わざと扉をあけて、近所からみえるようにジェーとキスするときの乳首がこぼれでそうな胸元といい、ベッドでオッパイをベロンとだしながら寝ている姿といい、乳首がみえても、みえなくても、アヤの乳房は百点満点。
　アヤは亭主と子どもがいるにもかかわらず、暴力夫に赤ん坊を連れ去られ、ジェーにおぼれていく設定になる。全裸のベッド・シーンはオッパイだけでなく、陰毛もちょっとみえていて、今度こそ完全に降参。ほとんど天国にいる心境です。
　ただジェーの全裸もやたら強調され、鍛えられた肉体美をみせつけるため、女性もこのシーンで興奮するのかなあ、との推測が起きる。
　ゲイ・バーを訪ねてきてケンカなど、アヤの荒っぽい性格が際立ってきて、ジェーはディンディと寄りを戻す方向に。再びディンディは白い下着になり、終わってブラをつけるときの上半身ハダカが嬉しいものの、今度は乳首がみえないうえ、アヤのオッパイでイッたあとなので、さすがに物足らない印象。
　ディンディとの復活を知ってアヤが誘惑にくるや、このときのネグリジェが乳首スケスケで、もうダメ押し的なアタックに発狂しそう。個人的な好みでは、はねのけるジェーが理解できない。アヤはカミソリを持ちだしてジェーのチンポを切り、そのあと「トトイ・モラのシンボルをとった」と乳首もＴバックのパンティーもスケスケスケに夜の道を騒いでスキップする姿に、セックスの女神のようなオーラすら感じさせる。
　幸いにもジェーは助かり、五年後にディンディが妊娠、また女性を泣かせそうな男の赤ちゃん誕生に、めでたし、めでたしのハッピー・エンド。
　全体的にコメディー・タッチだが、それほど笑えるわけでなく、本格的な人間劇としては心理描写が中途半端だし、やっぱりセックス・ドラマと解釈するのが妥当だろう。だとアヤの圧勝なので、当初の予想通りではないか。
　とにかく十分に満足させてもらったが、ディンディに全裸のカットがほしかったように感じる。