ＴＥＴＥＮＧ　ＢＡＬＩＷ
（あだ名は異常者）
　
02年：レドシネマ・プロダクション
監督：ルディー・ドミンゲス
主演：レイ・ダン
　　　 ララ・モレナ
　　　 アリオーナ・アモール
　　　 マイク・マガット
　　　 ブランド・レガスピ
　　　 カト・デ・サントス
　　　 レーイ・ロルダン
　駄作しかつくらないと断言してもいいローランド・レデスマの作品なものの、自らはスーパーヴァイジング・ディレクターという訳のわからない役職にまわり、俳優でもあるルディー・ドミンゲスに監督させているから、少しはましかな、と予想したのだが…
　精神異常の遺伝子を持つ一家の物語で、怒りの日を連想させるような音楽を流し、サイコ・スリラーにしたかったという意図だけは理解できる。
　レイ・ダン演じる主人公の恋人役をアリオーナ・アモールが演じ、レイの家族に狂人の血があることを知って怖くなり、結婚式のときにすっぽかす。そのあとから連続殺人が起きる展開。
　レイはフードのついたコートに鎌を持つ殺人鬼で、北欧をイメージをしたかなと思わせる。頭のおかしくなった演技はまずまずの次第点。エルニー・サラテ演じる父が医者で、レイに鎮静剤を注射したりして知的な雰囲気をだしていたものの、やっぱり狂っていたとの設定は意外性が乏しい。エルニーのアブノーマルぶりは小細工の目立つ演技でイマイチ。
　それで一番の期待はというとアリオーナのセクシー・シーンであり、これまたファンのカト・デ・サントスが友人役で共演するうえ、レイの姉役でララ・モレナも出演だから、いずれも大胆な脱ぎっぷりに期待がかかったのだが…
　アリオーナとカトはそれぞれの恋人役であるレイとブランド・レガスピ相手に、さっそく冒頭から屋外セックスを繰り広げる。ブラをはずして半裸になったとき、アリオーナはチラリとオッパイをみせて、オッと、おいしそう。
　ララによって病院から逃がされたレイがアリオーナとカトを誘拐するクライマックスになって、アリオーナのパンティーが浮きでたスリップのような衣装がそそる。しかも森の中で木に縛られると、くっきり乳首がスケているではないか。さらにカトは赤いスリップで、レイがナイフをだしてブラのあたりを切ると、オッパイがモロだしに。
　ウワー。
　でも意外にもこことまりで、結局アリオーナのオッパイの堂々露出はなく、アレレレレ。ララなど最後に狂っていたとのオチがついているものの、セクシーさ皆無で、一体どうしたことか。
　ほかにレイの犠牲者の一人を演じるパール・ジョイが白いブラにむかれているが、オマケ程度のもの。
　これじゃ、完全にはずれ作品といわざるをえない。
　ルディーの演出はサスペンスの盛りあげを欠き、決してうまくないが、それでも退屈はさせないから、一応ローランドよりはましなんじゃないか、と判断しておこう。