ＴＡＴＡＰＡＴＡＮ　ＫＯ　ＡＮＧ　ＬＡＫＡＳ　ＭＯ
(あなたの勇敢さを私は信じてます）
　
99年：リーガル・エンターテインメント
監督：ホセ・Ｎ・カレオン
主演：リト・ラピッド
　　　 アラ・ミナ
　　　 エフレン・レイエス・ジュニア
　　　 マット・ラニーリオ・３世
　　　 ロイ・アルヴァレス
　　　 アリエル・イグナシオ
　　　 ビン・ダヴァオ
　　　 パトリック・デラ・ロサ
　　　 ルシタ・ソリアノ
　　　 マイク・ガヨソ
　アクション・スターであるリト・ラピッドのためのＢ級作品だが、アラ・ミナのファンにとっては彼女のためにつくられたとしか思えない。とにかくここでは彼女の魅力が他のすべての要素に勝っている。
　ストーリーはまたもというくらいありきたりな正義感とシンジケートとの対決で、とくに新種のアイディアは盛られていない。背景に麻薬があったり、ロシェル・ルナ演じるアラの妹などが関係する人身売買があったりすることからして意外性が少なく、クライマックスが製材所で格闘も、まったくお馴染みの設定になる。フィリピンのアクション映画は、この製材所というのが、ロケしやすいせいがあるのだろうけど、本当に好きなようだ。ただ普段なら悪役におかれるケースの多い市長や警察のボスが主人公の側にいることは、それが当たり前なのだが、ちょっと面白い。フィリピンに限らず、政治家や権力を持つ人物は不正なものだとの決めつけはよくない、とも感じてしまう。
　人物配置はともかく、殴り合いのシーンでリトの拳が相手に当たっていないのがわかる箇所が多々あるのは、どんなものか。もっとうまく撮ってくれよと声をだしたくなる。これだとエフレン・レイエス演じる悪党の急所を蹴りあげるアラのアクションともいえないアクションのほうが、まだ迫力のかけらのようなものを伝えとる。
　さすがに中盤にでてくるトラックと乗用車のカー・チェイスのあとに繰り広げられるアクションはけっこうハラハラもので、リトの面目躍如だけなくホセ・Ｎ・カレオン監督の力量の見せ場にもなっているが、悪く解釈すれば登場人物の顔をみただけで味方か敵かわかってしまうくらい単細胞な犯罪映画なのだから、ダイナミックな動きにあふれるシーンでたっぷり臨場感を味あわせてくれないと困るとも思える。
　まあ、そうはいっても、どんなに頑張ってもアラのセクシーさが導いてくれる興奮には、やはりかなうものでない。
　まず最初の登場シーンでは、ぴったりフィットしたジーンズをはいて現われる。太めのアラの大きめのヒップをキュッとくるんでいる。カメラは背後からアラが歩くのを追い、階段をあがるところを下から撮ったりもしているから、これはもうたまらない。ホセ監督はファンの心理をよく心得ている。
　アラが歌うシーンは二回あり、たぶんもう歌手デビューしたあとだと思うが、アンニュイなヴォイスを聞かせてくれる。最初は黒のイヴニングで、二回目はスケスケのドレス。黒のビキニの下着がバッチリみえている。もしこんな格好でアラが歌うところに居合わせたなら、そのまま昇天しちゃうかもと感じさせるほど官能的。
　プラスにドキッとときめくのはリトと出会うシーンで、驚いたアラの身体をくるんでいたバスタオルがパラッとずり落ちる。演出のヘタさもあってか、その落ちかたがいかにもわざとらしくて不自然なのに笑ってしまうが、アラの白いシルクの下着姿が露わになるのに歓喜の限り。とっさにリトがジャケットで隠してあげるも、カットが変わるとカメラはアラを背後からとらえていて、ヒップラインが浮きあがるのには投げキスを送ってしまう。
　そして極めつきは製材所でのシーンで、シルクのガウン姿で誘拐されたアラが、それまで彼女に迫っていたエフレンにレイプされそうになる。太腿に彼の首をはさんで殴打するアラのアクションがなかなかなもののうえ、いよいよ気絶させられたあとにエフレンのガウンを脱がす手がのびてくる。ボタンが一つずつ外されていくと、みているこちらまで生唾をゴクリと飲んでしまう。さて、というときにリトが駆けつけてアラが助かるのはお約束の展開だが、本当の見せ場はこのあとに待っている。ハデな銃撃戦が始まり、リトに手をとられて弾丸をかわしながら逃げるアラのガウンの胸元が開いたままで、今にもオッパイがポロッとでてしまいそうになる。
　もしや、もしや、もしやと興奮が高まってくるや、次に続くカットではついにアラが豊満なオッパイをタプタプと揺らせながら走る光景が目の前に広がる。ま、ま、ま、まさかと全身に痙攣を感じながらも、オーッと思わず感嘆のため息をもらせる。
　なんというド迫力。アラのオッパイに比べたら、炸裂する弾丸などものの数でない。このあとのカットではアラのガウンの胸元がボタンでとめられているから、流れとしては不自然なのだが、そんなことに誰が文句をいうというのか。まったくのサーヴィス・カットにただただ感謝感激のみ。アクションはさらにエスカレートでプレ・ハブが爆発炎上し、車に木材がつっこんできて横転といったハデさを示すも、どんなにスケール・アップしたところでアラのオッパイのあとでは色あせてしまう。
　もちろんここまででも十分に満足なのに、ダメ押しでさらにやってくれるではないか。ラスト・シーンに滝の下で水浴びをするアラが登場。上半身Ｔシャツ一枚で、手をのばしてつかみたくなるようなバストの形がくっきりにシー・スルーなうえ、キュートな乳首がスケて浮きあがっている。はっきりいって全裸よりもセクシーで、脳までパーに殺され、ポカンと口を開けながら眺めるのみ。
　素晴らしすぎる。
　アラ大好き。ムズムズとビンビンとカチンカチンの作品。アラさえいれば他に何もいらない。もはや作品を冷静に評価する気持ちなどまったくなく、何度でもみながら酔って右手が動くのみである。