ＴＡＬＯＮＧ
（なす）
　
99年：セイコ・フィルムズ
監督：マウロ・ジア・サモンテ
主演：ニニ・ハシント
　　　 マニン・ボルラサ（エマヌエル・Ｈ・ボルラサ）
　　　 フアン・カルロス・カストロ
　　　 レオナルド・リットン
　　　 ソフィア・ヴァルデス
　　　 ディヴィーナ・デル・リオ
　マウロ・ジア・サモンテらしい低級ロマンス劇ながら、少し興味深い要素を含むといえる。レオナルド・リットン演じる小作の青年がなす畑を栽培していて、農薬の散布や調合をするシーンがみられ、フィリピンの野菜も日本と同じように有機農法とは違う実態がうかがえる。ソフィア・ヴァルデス演じるレオナルドの恋人が日本で働くための資金を貯めようとディスコ・パブで売春ストリップをしているのも、ありがちなシチュエーション。マニン・ボルラサ演じる地主をアニータ・リンダ演じるレオナルドの祖母が案内するなど、相変わらずの主従関係も描かれる。
　でーも…
　しょせんはニニ・ハシント演じるマニンの孫娘を中心にレオナルドとソフィアの三角関係を表面的に繰り広げるだけのバカっぽい話じゃん。現実的には小作が地主のお嬢さまと結婚できるわけないでしょ。レオナルドの心理の変化や、ソフィアの苦悩が薄っぺらで、安手の少女マンガ・レヴェル。やっぱ、コメディーとしてみなきゃダメじゃないの。ニニからプレイ・ボーイ誌をもらって喜んだり、ニニがお股になすをはさんで寝ているのをみつけるダイアナ・ペレス演じる歌う家政婦とか、なすを一緒につくっているベン・サグミット演じるレオナルドの叔父とか、ただ騒がしいだけのベヴァリー・サルヴィエホ演じるその奥さんとか、みんな脇のキャラがユニークじゃん。ニニがテレフォン・セックスしたり、レオナルドに脚を痛めたフリをしてマッサージを強制するなど、笑っちゃうよねー。
　でーも…
　はっきりゆうてギャグが貧困ちゃうの。ニニが主演なんやから、作品の中心にあるのはニニのヌードやで。ディヴィーナ・デル・リオ演じる美術学校の同級生が屋外写生でＪＣ・カストロ演じるボーイ・フレンドとセックスするのをデバガメしてほてり、家でパンティーに手を入れたあとに全裸を鏡に映す姿なんか、オッパイとかお尻とか、すごい迫力やん。ＪＣを誘惑電話で呼びだしたのに、やっぱセックスはダメっちゅうて逃げるときかて、ワンピースから乳首がハミでとって、もう、ウハウハや。いっちゃんスゲーのはバス・タブからあがるショットで、陰毛まではっきりみえてもて、いやはやまいったで。ＪＣにテレフォン・セックスをしかける際のパンティーが食いこんどるお尻とか、乳首のアップとか、レオナルドの前で池に落ちたあとと農薬をかぶってもて水で洗うときの乳首が浮かぶスケスケ・ワンピースとか、気絶しとるレオナルドを介抱して騎乗位で逆レイプのときのオッパイとか、ホンマ、かなわんわ。レオナルドにあんたも描けばって写生させたり、写真を撮らせると、モデルのニニは大きな葉っぱで素っ裸のボディーをチラチラ隠しながら動きまわるやんか。オメコみえそうなポーズもあって、最高や。
　でーも…
　絵画をお勉強のニニがメガネなんかけてモテない女っぽくしてますけど、無理がありますわ。レオナルドのオチンチンをデッサンしてるみたいに、本当は殿方の肉体美がポイントじゃないかしら。ＪＣがシャワーを浴びるショットでの丸みをおびたお尻の形や、テレフォン・セックスでパンツを脱いでうつぶせになった格好でのお尻のラインなど、素晴らしいのひと言ですわ。ニニに水浴びをのぞかれるときのレオナルドも全裸で、陰毛が水の中からスケてますし、ニニを抱きあげて岸まで運び、マッサージする間、ずっと全裸がキュートですこと。ほとんどオチンコがみえそうなショットもでてきますから、ウフフ。ニニから泥の水たまりに落ちて気絶したとき、介抱で素っ裸にされて、けっこういい体してますわ。ニニがベヴァリーとこっそり川での水浴びを写生し始め、気がついたレオナルドがとっさにオチンチンを隠すしぐさが、またかわいいですのよ。
　でーも…
　巨乳のニニだけじゃなくって、普通サイズのオッパイのソフィアも脱ぎまくりが嬉しいのね。男性ファンへのサーヴィスのほうが上だと感じるな。たまたまなすを卸売り市場へ届けた帰り、レオナルドがソフィアの勤める店へくると、ステージをみるところ。黒い紐パンティーのソフィアがキャミを脱いでオッパイを丸だしのうえ、パンティーをＴフロントみたいにしぼって陰毛を横からチョロチョロっとみせ、うしろもＴバック状態にしてお尻フリフリがめっちゃ挑発的なのね。レオナルドとのセックスで、椰子の実のジュースをオッパイにかけてレオナルドがチュッチュッと乳首をなめたり、陰毛のあたりのぺロペロでオケケがバッチリになって、ホント、舌がクリトリスにふれてるみたいでイチャイそうになるのね。川でレオナルドと素っ裸で抱き合うシーンでは、相変わらずオッパイやお尻によだれがタラタラなんだな。岩に寄りかかってのセックスで、チンポとオマンコがピッタンコとくっついた密着感もムズムズを誘うのね。
　デヴィーナかて、ＪＣと外でのオメコでチチがモロだしやんか。
　でーも…
　レオナルドがディスコ・パブでトップレスのソフィアに「クニへ帰ろう」と説得するのがＶＩＰルームの中だから、部屋の特別料金はどうしたのとの疑問にまったく答えていないし、しょせんはご都合主義な構成。喜劇タッチのソフト・ポルノと評価すれば、一応は楽しめるようだ。