ＴＡＫＡＷ−ＴＩＮＧＩＮ
（欲張りの視点）
　
04年：トーラス・フィルムズ
監督：ニール・“ブボイ”・タン
主演：クーデット・ホナサン
　　　 クリセルダ・ヴォルクス
　　　 イネス・ヴェネラション
　　　 ジュニー・ガンボア
　　　 ダンテ・バルボア
　　　 ジョン・アパシーブレ
　ニール・“ブボイ”・タンが『ＰＵＲＩ』と同じく“科学都市ムーニョス”という田舎町で撮った作品で、舞台となる屋敷も共通。ＡＴＢ−４フィルムズのための『ＣＨＥＣＫ−ＩＮＮ』『ＰＵＲＩ』にトーラス・フィルムズのための本作と、三本続けてクーデット・ホサナンと組んだことになる。またＡＴＢ−４フィルムズの『ＴＡＧ−ＩＮＩＴ』で若手のセクシー・スターにまじってアルマ・コンセプションやアリオーナ・アモールをつかっていたが、ここでもクリセルダ・ヴォルクスとイネス・ヴェネラションの中堅を復活させている。
　資産家だったらしい一家の物語で、ジョン・アパシーブレ、ダンテ・バルボアにクリセルダが三人兄弟妹を演じる。クリセルダは寝たきりになったジュニー・ガンボア演じる父の世話をしていて、老人用のオムツについたウンコがリアルで臭いそう。トラック運転手のダンテがビール・ハウスで知り合ったクーデット演じるダンサーを家へ連れてくると、セックスにふけってジョンを悩まし、下品な言動でクリセルダをイラつかせる。今度は電気工のジョンがイネス演じるマーケットのショバ代徴収人とできて、家に住まわせる。当然ながら気の強いクーデットとイネスがケンカを繰り広げ、ダンテのいないときにクーデットがジョンを誘惑し、クーデットでイッたジョンがイネスの要求を拒むと、ジョンの留守にイネスがダンテを引きこむ。突然にジョンが帰ってきて、ベッドの下にダンテを隠すおなじみのシチュエーションがでてくる。最後はイネスとクーデットの取っ組み合いに乗じてジョンとダンテも格闘を始め、勢いあまってジョンがダンテを刺し殺すとのありがちなストーリー。これにジュニーが亡くなり、葬式でクリセルダが親子にもかかわらず、変態のジュニーに襲われ、階段から突き落として寝たきりにした回想が加わる。
　クーデットが屋敷の食器に感動を示し、イネスがジョンに「自分専用の部屋を持っているのね」といっているのが貧しい育ちを端的に表わす。屋敷の床にクーデットが吸い殻を捨てると、クリセルダが嫌悪の目を向けるのに、タバコがいかに人間の低脳さを暗示するもってこいの小道具か、あらためて実感。マーケットにおけるイネスの迫力ある取りたてぶりがリアルなら、ビール・ハウス勤めと聞いてクーデットをさげすむ心理に売春への意識が探れる。台所の流しでクーデットがパンティーを洗ったり、葬式でイネスが麻雀、クーデットがトランプ博打をしているのが、まさにフィリピン人。
　なんて興味を引く要素を含むながら、財産目当てで居ついた二人の女をクリセルダが追いだし、対立していた二人にほのかな理解が生じる内容は新味に乏しく、しょせんはクリセルダ、イネス、クーデットのハダカしか注目点のない作品。
　クリセルダは鏡にボディーを映してみるとき、パンティー一枚になってお尻の食いこみがおいしそうとはいえ、手でオッパイを隠してギリギリで乳首がでない。ジュニーから逃げるＴバックがスケたワンピースや、栗のような商売ものらしい実の束を積みあげた上で犯され、パンティーをはぎとられるシチュエーションがそそるのに、やはり乳首がみえないままで、ちょっと残念。
　イネスはマーケットでのピタパンでデッチリになったなあとうかがわせていたが、ジョンとのセックスにおよんで正常位や騎乗位でもだえ、上向きでも崩れない美乳が相変わらず。いやいや、さすがじゃないか、との感嘆がわきあがる。乳首の色や形もまさに絶品。黒いブラをつけたバストのライン、下着で歩く姿でのヒップの食いこみといった着エロにもよだれがたれる。ダンテを引きこんだうえ、帰宅したジョンと続けるセックスでのオッパイも刺激的なものの、黒いパンティーを脱がずじまいが惜しいかな。
　クーデットは真に爆発クラスのレヴェル。一回目のステージでは泡風呂に入った全裸で登場し、乳首とお尻の割れ目に泡をつけ、立ちあがったポーズを斜め下から撮ったショットで今にもオマンコがのぞきそう。乳首のドアップにも興奮ながら、やや乳首がタイプじゃない。ダンテとホテルへいき、極小Ｔバック・パンティー一枚になり、あまりも細い紐がお尻に食いこんでまったくみえず、かえって紐がないよりも色っぽい。そのパンティーを脱いでお尻を全開にすると、左右のお肉がプラプラ震えてしまりが足らないのはマイナスの部分。生理的に大嫌いなヘソピーをつけていることも考え、確かにタイプからはずれるかもしれない。でも二回目のステージでは光沢Ｔバック水着という好みの衣装で踊り、三角ブラの谷間が視線を奪い、またも極細の紐一本のパンティーによるお尻が大胆に迫ってくる。ベッドにかわって、シーツで胸を押さえたかっこうでのお尻丸だしもみごと。屋敷へきてからは、再び同じようなシーツからお尻露出をみせる。ジョンに黒いパンティーの下着姿を目撃されるなどあって、オッパイが豊満に揺れるダンテと騎乗位のセックスが最高なうえ、オシッコにきたジョンとシャワー中にはち合わせ。オシッコしないままにジョンが抱くのはヘンでも全裸のお尻が堂々たる存在感だし、ダンテとシャワーで体を洗い合っているのをイネスがのぞきみする際の斜め上からとらえたお尻や、屋外における立位のセックスのお尻がさらに勃起をギンギンにうながす。
　もう『ＣＨＥＣＫ−ＩＮＮ』『ＰＵＲＩ』とは比べものにならないクーデットの脱ぎっぷりに絶賛の拍手を送りたい。
　もんでみたいじゃないか。
　余談ながら、ビール・ハウスでダンテの席へきてクーデットが愛撫を繰り広げるのは、実際に何度も自分で経験したのと同じ。なんとなく日本人の客がいるというのでサーヴィス精神が起きて、顔にオッパイを押しつけたりするようだが、五十ペソなり、百ペソなりのチップをあげるようになってからは、ダンサーというダンサーがみなディープ・キスし、オッパイを吸わせ、チンポをさわってくれる。いったいビールを飲みにきたのか、オッパイをシャブリにきたのかわかったものじゃない。クーデットが「オシッコでしょ」とジョンのパンツに手を入れるのは、個人的によくカノジョと楽しむ行為の一つ。かつて『マイ・ライバル』という映画でマリエル・ヘミングウェー演じる主人公が全裸同士でカレにトイレで「オシッコさしたげる」とチンポをつかむのをみて以来、すっかりハマった。それにしても自分はマジでチンポをいじられるフェチだなあ、と最近は少しあきれている。
　なんて話はどうでもいいか。