ＳＵＭＰＡ
（呪い）
　
09年：イエロー・メディア・プロダクション
監督：カルロ・アグスティン、メルヴィン・Ａ・ブリト
主演：ジョロス・ガンボア
　　 　モカ・ウソン
　 　　マーク・ヒル
　　 　トレーシー・トレス
　　　 メロー・ジョンソン
　呪いをあつかうホラーながらも『ＢＬＩＮＤ　ＳＩＤＥ』や『ＭＩＳＳＴＡＫＥＮ』のエリック・ラモスの制作指揮で、エロティックな内容に違いない。セクシーさを売るグループ歌手のモカ・ガールズの映画デビュー作にあたり、リーダーのモカ・ウソンをはじめ、メンバーのハーシー・デラス・アラス、ベス・ラカンラレ、グレース・オラションが出演のほか、トレーシー・トレス、メロー・ジョンソン、ロレイン・ロペス、マリクリス・ロサダの人気セクシー女優、若手セクシー女優の共演がヌードの興奮を予感させる。
　仕事をクビになったレームンド（ジョロス・ガンボア）が叔父のデニス（マーク・ヒル）に「しばらく静養が必要だ」とラグーナにある屋敷へいくようにいわれ、そこで起こる怪談。
　冒頭で椅子に縛られたデニスが撃ち殺されるが、死んでいないとの暗示。警官のデニスが双子の人質を救出のニュースを新聞で読んでレームンドが賛辞の電話を入れ、デニスがやたら咳きこみ、レームンドに病気は「エイズだ」と告げ、レームンドがいつも危機を乗りきってきたデニスに「不死身だったじゃないか」と返すのが伏線。
　デニスが男の子と女の子の写った古い写真をもち、娘から「彼がきた」とメールをうける。屋敷の近くには謎の女性（ハーシー・デラス・アラス）がレームンドをみつめ、ときどき出現で警告を与えるや、すぐに消える。眠って気がつかないレームンドを幽霊の女が不気味に愛撫のようすをながめる。
　何度か占い師の予言をはさみ、その「二人のうちの一人が呪いから救う」といった言葉へ耳を傾ける相手がレームンドに警告を与える女とデニスとあとでわかる。
　子どものときにレームンドにあげたのをデニスが「返してくれ」と頼み、占い師が警告を与える女に呪いを阻止の際に「はずしていけ」と忠告し、屋敷に現われた不思議な美女のジャッキー（モカ・ウソン）がレームンドにかけ、夢遊中にジャッキーが差しだす手をとって進もうとするレームンドの首から警告を与える女がはぎとるや、レームンドがジャッキーの誘う部屋へ入れなくなる同一のデザインによる二つのペンダントが常套的な小道具をなす。
　エミールに浮気の妻殺しで服役の話を聞いてレームンドが妻の不倫をみつけ、相手の男（ニーノ・アレハンドロ）を殴ったことを思いだし、妻のマリカル（トレーシー・トレス）のほうは仲を戻したがっている。レームンドの仕事のパートナーのアン（メロー・ジョンソン）が若い女性で、マリカルがアンの存在を性的に疑る。との関係でマリカルとアンがストーリーにからみ、アンはレームンドにクレジット・カードをもらうため、屋敷へやってくる。ジャッキーが「二度と帰れなくても私といく」とレームンドを誘い、呪いを恐れてアンが去るや、ジャッキーと待ち合わせの時間にマリカルが屋敷に押しかけ、それでも夢遊状態に陥ったレームンドが意識の中でジャッキーに会う。白い衣装のジャッキーがレームンドを引きこもうと試みる部屋が真っ白く、キリスト教徒のあの世観をどこか反映しているように思えれば、占い師が「レームンドに部屋の境界線を越えさせてはいけない」と警告の女に告げて、この世とあの世を仕切る門の感覚がまたキリスト教の天上観っぽい。
　つまりはレームンドがデニスの甥でなく息子で、警告を与える女が娘。デニスは不死の呪いに疲れ、レームンドと娘の二人も呪われている。デニスが女グセの悪さで嫉妬を買い、デニスへ盲目愛のジャッキーが自殺した。それで霊になって復讐目的でレームンドへ目をつけるも、自らの呪いをとくためにデニスが別の霊の怨念を利用との内容で、いささかややこしい展開が逆に狙いだろう。デニスがもっていた写真の男の子のほうは手術中に死亡と警告の女の説明や、デニスは恋愛にだらしない男だったけど「多くの人の命を助けたのも事実よ」といった話。レームンドにみえない幽霊とレームンドを誘う幽霊の二体が登場で、レームンドが警告の女に「ジャッキーは虚構か」とたずねて「実体よ」との答えなど、練った印象があるながら、ラストで屋敷の管理人のエミール（エミール・サンドヴァル）が恋人（ロレイン・ロペス）と目撃の女性の首吊り死体が誰なのかわかりづらい点をはじめ、異様な映像づくりの強引な中途半端さがマイナスを生じた誤差も事実で、カルロ・アグスティンとメルヴィン・Ａ・ブリトの演出分担ははっきりしないが、ほどほどのレヴェルにおさまる程度。
　それでエロスのほうはどうかといえば、まずモカ・ウソンはレームンドがデニスと電話中にプールで泳ぐミステリアスな女性を発見のとき、素っ裸で視線を釘づけに引きつけて、水からお尻を丸だしにあがる。レームンドが泳いでいる視線で水面の先のプール・サイドに立つ女性をみかけ、女性が潜ってくればトップレスで、モカのオッパイがお色気ビンビンに迫る。実際、プール・サイドでレームンドを誘惑ではブラをつけていて乳首が隠れるも、ウハウハに刺激的なビキニ姿。レームンドと夜のプールで泳いでライトがつくと青いビキニがムズムズと挑発し、レームンドとセックスあとのベッドを全裸で起きあがり、乳首とお尻をおがませる。レームンドの夢で黒いスケスケのランジェリーでドキドキの興奮を呼び、オッパイをさわりつつ、お尻をクネらせて踊るや、ランジェリーを脱いで素っ裸のボディーをさらし、オッパイをモロに四つんばいで歩いてレームンドに近寄る。今にも乳首がこぼれでそうな白いワンピースのドレスも生ツバをうながす。
　モカ・ガールズのうち、ハーシー・デラス・アラスが脱いでいないのは不満だが、ベス・ラカンラレは霊の役とあり、顔がおどろおどろしいメイク・アップなので本人か確かめにくいものの、ベスだとすればシャワーを浴びるレームンドに背後からこっそりと抱きつくとき、シャワー室へ入る全裸でお尻をあらわ。グレース・オラションも霊の役らしいが、どこに出演かがはっきりせず、レームンドが屋敷についた直後に赤いビキニの下着で走りでる霊らしき女性がいるが、たぶんこれだろうか。
　トレーシー・トレスはレームンドの回想のベッドでオッパイやお尻をみせての座位でセックス。レームンドへ詫びの電話の際はシースルーのランジェリーを身につけ、乳首がスケた生地ごしにのぞく。レームンドが目を覚ませば、ベッドの横でジャッキーとマリカルがレズの幻想でオッパイがバッチリの素っ裸。同じくモカもすっぽんぽんでオッパイとお尻を露出。ただし屋敷へ駆けつけてのレームンドへの愛撫は服のまま。
　メロー・ジョンソンは屋敷でレームンドと「プールで泳ぐか」「トップレスで」なんて話していたが、エミールに「水着はない」と聞くや、身体を巻くバスタオルをほどいて全裸で乳首とお尻をチラつかせる。幽霊にとりつかれてレームンドの部屋へくると、オッパイが丸だしのパンティー一枚で踊って乳首を堂々のアップを含むのみならず、パンティーをずらして半ケツや陰毛ミセミセで勃起誘導のうえ、レームンドに馬乗りになって腰のなまめかしい動きにレームンドがパンティーをめくり、騎乗位のもだえで陰毛をほとんど目の当たりにする。すぐにアンが幽霊に変わってベスもパンティー一枚だが、腕の位置で乳首が隠れ、レームンドにジャッキーが乗り移るとアンの首を絞め、モカが崩れない上向きのオッパイを全開。
　ロレイン・ロペスはレームンドが屋敷へ到着のとき、ちょうどエミールと立ち愛撫中で、素っ裸のうしろ姿でお尻がモロなうえ、そのお尻をムギュっともまれるアップのショットがそそる。レームンドに気がついてパンティーをあわててはくも、トップレスのままオッパイを揺らして歩き去る。幽霊にとりつかれ、レームンドがのぞくベッドで小さな乳首のかわいい大きめのオッパイを自分でもんで激しくよがる。
　マリクリス・ロサダはデニスがつれこむ女性役だと思うが、外でジャッキーが泣き叫ぶのにデニスと暗い部屋でセックスで、パンティー一枚の背中をアップにとらえるも、よく顔すら判別不能。
　ジャッキーの自殺に驚くときにデニスといる女性役はポーリン・サントスと察するが、ほんの少しの出番。
　結局、大胆に脱ぎまくりのグラビアでお世話になったモカ・ウソンに映画でもガアアンとのされ、個人的に好みのハーシー・デラス・アラスにハダカがなくて残念。ベス・ラカンラレとグレース・オラションは、ここだけだと評価できないかな。モカ・ガールズ以外ではトレーシー・トレスが刺青のあるボディーでタイプをはずれ、陰毛を惜しまぬ露出のメロー・ジョンソンがもっともボキボキをくれたが、やや容貌的に落ちる。お尻の大きなロレイン・ロペスに引かれる。マリクリス・ロサダは、やはり評価不可。
　すでにグラビアでチョロっと薄いのをうかがわせているが、次回作にはモカ・ウソンの陰毛を是非とも。それとハーシー・デラス・アラスの全裸を、と期待したい。