ＳＵＧＯ　ＮＧ　ＴＯＮＤＯ
（トンドの大使）
　
00年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：ホセ・“カカ”・バラグタス
主演：ジョコ・ディアス
　　　　レーモンド・バガチング
　　　　パトリシア・ハヴィエール
　　　　モーリン・ララザバル
　　　　ロンメル・モンタノ
　　　　レヴィー・イグナシオ
　　　　エルニー・サラテ
　おそらく『マスク・オブ・ゾロ』あたりからアイディアをいただいたのだろうが、マスクの正義感が活躍するアクションものである。といっても、舞台となっているのは現代。ジョコ・ディアス演じる主人公の警察官が犯罪組織に妻子を殺害され、すっかり荒れ始める。そして本人も殺されるが、実は生きていて…　という展開はとくに新しさがなく、どうってことない作品。
　トンドを舞台にとり、子どもたちの診療所の描写とＴバック水着でＧ．Ｒ．Ｏ．が踊るバーの店内くらいしか風俗的な興味も感じない。
　まあ、この作品をみたのはパトリシア・ハヴィエールとモーリン・ララザバルが出演しているからに尽き、二人のセクシーさは期待通りである。
　モーリンはジョコの妻役で、子どもたちを寝かしつけたあと、さっそく夫婦でセックス・シーンとなる。だんだんとモーリンの服が脱がされていって、豊満な乳房が全開。みごとなサーヴィス精神に、ただただうっとりするばかり。身体にフィットした白いパンツ姿で車に乗りこむところの腰のくびれと、浮きあがるヒップラインにも悩殺される。
　パトリシアは最初の登場シーンのジーンズ姿で相変わらずの理想的なプロポーションを強調のうえ、容貌はイマイチながら、セックス・アピールは相当なパワーをうかがわせる。女医という設定は無理があるようにも感じるが、意外と白衣が似合っていたりもする。ジョコが生きていたと知って、お互いに引かれるものがあった二人はついに結ばれる。パトリシアもまた惜しみなく乳房全開で、よだれダラダラ状態。うーん、わざわざこの映画をみたかいがあったなあ、と納得の満足。
　とにかくアクションは平板だし、“スゴ”と名乗るマスクの男の偽者が現れてからのストーリー展開がヘタで、ハラハラドキドキが足らなさすぎる。どうしてフィリピンの犯罪映画は活劇部分が女優の魅力の前でかすんでしまうのか、とあらためて痛感の作品だった。