ＳＴＡＲＬＥＴ
　
96年：タウルス・フィルムズ
監督：ロヘリオ・“ジエ”・バルエロ
主演：サラ・ゴメス
　　　 ダニエル・フェルナンド
　　　 エルウィン・モンテス
　　　 トニー・マルティネス
　　 　レーイ・ロルダン
　　　 シャンナ・トレス
　　　 アラン・サン・ジェーゴ
　　　 ジェリク・ヴァスケス
　　　 ラ・ヴェルネ
　サラ・ゴメスという美人セクシー女優にしびれてしまった。ほかの要素はどうでもいい、といえば語弊があるが、つけたしみたいなものかもしれない。
　とにかくテンポがのろく、ロヘリオ・“ジエ”・バルエロ監督は、先がミエミエの話をチンタラと繰り広げる。途中で何度もあくびがでるのは事実。でもセクシー・シーンまでチンタラ撮っているのは、じっくりサラのエロスを堪能できるわけで、かえって嬉しいじゃないか。
　スラムに住む貧乏娘がサラの役どころで、ノノン・タルヴォ演じる父が病をわずらっている。近所にはエルウィン・モンテス演じる恋人がいて、トニー・マルティネス演じるサラの兄を自分が勤める工場へと紹介し、仕事につけてあげる。そんなとき村では映画ロケが行われ、ダニエル・フェルナンド演じる監督がサラの美貌をみそめる。さっそくスカウトするや、ポルノティックな内容だから、いったんサラが断る。ノノンに入院の必要が迫ったので、トニーは金策に走るも、うまくいかない。思いあまって強盗を実行でつかまり、サラが女優の誘いを受けるわけである。
　ダニエルの元へ行くと、その場で口説かれて恋仲に発展するあたりは、ダニエルの色欲監督ぶりにあきれる展開。サラとエルウィンが芸能界入りについて一緒に悩み、ケンカまでする様子はくどく描いたのに、シャンナ・トレス演じるそれまで主役だった女優ともめる過程は、よくわからにままに収束。ご都合主義的な構成ながら、エルウィンがサラを許し、ダニエルとサラが結ばれる結末はちょっと意外だった。
　あとレーイ・ロルダン演じるダニエルの助手がオカマなのは、多くの作品で女優を発掘する芸能担当者がオカマだから、やっぱりと興味を引く点。
　トニーが借金を頼む友人の一人を演じていたジミー・コンセプションが、撮影現場のシーンになってダニエルの肩をもんでいるのは、いくらスタッフをエキストラに動員した家内制手工業的なプロダクションとはいえ、バレバレなわけで、いささか手抜き。撮影でも平気でいくつかピンボケ・ショットを採用しているから、安手作品なのは否定できない。
　それでサラのウハウハぶりはどうかだが、まずはエルウィンとのセックスを前にシャワーを浴びるシーンがやってくれる。とにかく石鹸でボディーを洗うところを延々とみせていて、ずっとバストをポロッとだしっぱなし。それはもう、キュートなオッパイです。下は水着のパンティーをはいているものの、これがピチッとお尻に貼りついていて、その形が実にそそる。シャンナと一緒に水着のスティール撮影をするシーンでは、サラのビキニがシャワーのときのパンティーと同じものだから、またも手抜きだけど、思わず全裸にひんむきたいほど刺激的なボディー。エルウィンとの愛撫を思いだす回想シーンでは、黒と薄い緑のワンピース水着がやや太めのプロポーションをうかがわせてくれる。ただし階段でダニエル自らがスティル撮りするとき、水着のブラとホット・パンツはそそるが、キスにまで進んだのに、最後までブラをはずさずに抱かれているのは、いささかイライラ。
　シャンナはサラとのスティル撮影シーンで、ビキニにパレオを巻いているも、パラパラッとパレオをとったあとの赤いパンティーが挑発的。紫のビキニでプールのスライダーをすべりおりるあとのシーンでは、全裸になってプールで前の映画の相手役だった俳優に抱かれ、身体をもちあげられたときにザブッと水の中から半分だけお尻のでるのが興奮を誘う。
　生活のためにバーの女となるトニーの恋人役でラ・ヴェルネが出演していて、トニーとのラヴ・シーンがあり、入浴しているバス・タブを俯瞰でとらえるときに、石鹸の泡まみれのお湯から乳首をチャプッ、チャプッとだすからたまらない。トニーが入ってきて、バックから抱くポーズもまあまあ。
　もっともシャンナやラはいささか魅力薄であり、やはりマガンダなサラの魅力だけで十分。ホント、すべてがサラのために、といった印象の作品だった。
　悩殺！　バタン！！