ＳＱＵＡＬＡ
（貼りついたゴミをはがす道具）
　
98年：ＮＥＯフィルムズ
監督：ホセ・“カカ”・バラグタス
主演：ジョコ・ディアス
　　　 ジョン・レガラ
　　　 ルーファ・メエ・キント
　　　 アヤ・メデル
　　　 リチャード・クアン
　　　 リー・ロビン・サラザール
　　　 ディック・イズラエル
　　　 パキト・ディアス
　　　 ベルティン・ラブラ
　　　 ジャニス・フラド
　　　 ブランドン・ラミレス
　　　 ブラクジャク
　　　 ジャム・メレンデス
　射撃大会でジョコ・ディアス演じる主人公が優勝するエピソードからハード・アクションを予感させるが、もうちょっと欲張っていろいろな要素をぶちこんだ作品だった。
　ジョコはマジメな青年なのだが、パキト・ディアス演じる愛する父親が殺されて、人間が豹変する。このあたりはシリアスに描かれているものの、ルーファ・メエ・キントがリーダーを演じるマヌケな泥棒一味と知り合ってからは、コメディー・タッチで自動車強盗が繰り広げられる。これに平行してジョン・レガラ演じるジョコの父殺しにかかわった悪徳警官が小悪党どもを清算していく様子を展開するのだが、問答容赦なく、それも遊び半分で撃ち殺しまくっていて、残酷なイメージを与える。
　もちろんエロティックなシーンがあることは、アヤ・メデルとルーファ・メエ・キントが共演していることから容易に想像がつき、まったく期待を裏切っていない。まずアヤはジョコの恋人という設定でさっそくカー・セックスを繰り広げ、あの形のよい乳房から乳首がこぼれでる。ジョンらに犯されるところでは、ジェット・スキーでハイレグ・ビキニを披露したあと、濡れたパンティーをお尻に貼りつかせながらシャワー室へ。ブラをはずして横チチに興奮させたうえ、パンティーを脱ぎ捨てる。髪の毛を洗ったシャンプーの泡水がお尻の割れ目をしたたっていく。ああ、なんていい女。
　あとで再びジョコとのラヴ・シーンでは、全裸で風呂に入っていて、濡れて輝く肌の乳房もお尻もバッチリおがめて、鼻血もので文句なし。
　ルーファもけっこうファンなのだが、かわいいアヤの前ではちょっと落ちるように感じるのはしかたないか。でもボーイッシュなイメージで魅力を放っている。ジョコがシャワーを浴びているところをみてしまうシーンでは、チンポへの反応をうまい表情で伝えていて、コメディエンヌの素質を十分に感じさせる。そのあと自らも脱がされて、乳首がのぞくところがドキドキ・ウハウハ。
　ジョンからアジトを襲撃されたときはＹシャツの下にパンティー一枚だから、もしやと思わせると、ちゃんと吊るされて水中につけられ、スケスケになって乳首が浮かびあがるシーンが嬉しい。
　色っぽい要素も十分に盛りこんであるから、本当に盛りだくさんな要素で楽しめるかといえば、そうでもないのが映画の難しいところ。散漫な印象がぬぐい切れないのは、演出に小気味よさが足りなかったホセ・“カカ”・バラグタス監督の責任だろう。
　とくにラストのジョコとジョンのジェット・スキーの対決など、あっさり二人とも水中に落ちて、ドッと浮いてきたらあまりに至近距離で拳銃をかまえ合っていて、それで撃てば二人とも死ぬだろうとあきれが走る。もっと単純にカッコつけるような描写ではなく、なるほどと感心を伴うアイディアをプラスしてほしい。
　結局、ジョコがアヤとルーファの三角関係をどう解消するかも不明で、中途半端な作品だ。