（ありすぎ 余りすぎ）
96年：ファルコン・フィルムズ
監督：タタ・エステバン
第一話
“ＭＡＩＬ ＯＲＤＥＲ−ＢＲＩＤＥ”
主演：イナ・レームンド
ダリア・ラミレス
ダニエル・フェルナンド
ジェー・マナロ
リチャード・ボニン
ヤン・ロドリゲス
ニック・ニコルスン
アナ・バウティスタ
ジーノ・イルストレ
第二話
“ＬＩＧＡＹＡ ＰＡＲＡＩＳＯ”（ＡＳＡＷＡ ＮＧ ＢＡＹＡＮ）
（天国の幸福 みんなの奥さん）
主演：アマンダ・ページ
ラモン・クリストファー
シンタロ・ヴァルデス
トゥウィンクル・デリマ
ティナ・モナステリオ
シャーリー・パルマ
ショーラ・ルナ
ウィリアム・ロメロ
コニー・チュア
イナ・レームンドとアマンダ・ページという二大セクシー女優をつかって、苦難の末に幸福をつかむ女性を描いている。
第一話はイナ演じるピナイ（フィリピン女性の意味）が主人公。ジェー・マナロ演じる恋人がいるのだが、ダニエル・フェルナンド演じる義父が勝手にメール・オーダーの結婚を決めてしまい、イナの処女を奪ったジェーをボコボコにする。やってきたニック・リチャードスン演じるアメリカ人の夫はカネを払ったあとに「必ず大切にする」と約束するも、実はサディストで、処女じゃなかったイナはボロボロに。たまたまリチャード・ボニン演じる刑事が疑問を抱いて調べたら、ニックが指名手配犯とわかり、逮捕にやってくる。人質にされたイナが拳銃を奪って、ニックに怒りのとどめを入れるわけである。
これにジェーがヤン・ロドリゲス演じるイナの友人に手をだすも、ダニエルまで酔っ払わせてヤンにセックスを迫り、その真っ最中をダリア・ラミレス演じるイナの母が目撃すると、カッとなってダニエルを殺害。後悔から自殺するエピソードが平行する。
結婚のメール・オーダーというシステムを真剣に非難する内容ではなく、それを受け入れざるをえないフィリピン女性の悲しみにも深く切りこんでいないが、ラストでイナとジェーが結婚するのかと思わせておいて、イナとリチャード、ジェーとヤンのＷ結婚式だったというオチがシャレていて、まあまあの作品である。
イナのセクシーさは炸裂といかないまでも、ジェーとの濡れ場では黒いブラになる一回目、白いブラとハイレグ・パンティーになる二回目が視線を奪ってくれる。ニックとはヴァイブを入れられたり、殴られたりの変態的、暴力的な要素のある内容のものだから、イマイチ趣味に合わない。それでも救出されて逃げるも、またつかまるあたりのクライマックスはずっとビキニ下着のままで、ドキドキ的な興奮があった。
ヤンはジェーとのラヴ・シーンで黒いブラに、パンティーにと脱がされていく過程が鼻血もの。ダニエルに服を破られてブラにされる部分は、やはり暴力が優先しているのが不満。
ほかに斡旋屋が娼婦とカー・セックスするシーンがあって、露出はいちばん大胆なものの、黒ずんだ乳首が汚くて、げっそりだった。
第二話はアマンダ演じるティサイという娼婦が主人公。ラモン・クリストファー演じるヒモ同然の恋人にもてあそばれている。その私生活を取材させてほしいとのシンタロ・ヴァルデス演じる作家からの申し入れを受け、いろいろ話しているうちにシンタロの家へ転がりこみ、二人にロマンスが芽ばえる。ラモンがシンタロのことを知って暴力を振るうと、とっさにシンタロを守ろうとラモンの首を刺し、過失で殺害。妊娠したアマンダは刑務所の中で出産し、シンタロなどの立ち会いで、赤ちゃんに洗礼を授けてもらうわけである。
シンタロの取材の中で外国人の顧客のことがでてきたり、娼婦仲間のショーラ・ルナ演じるオカマが乗った客の車の中で反対に強盗されたり、といった売春の実態がでてくるものの、リアリズムで切りこもうといった視点からはほど遠い。単にうわずみを垣間みさせる程度になっている。
もっともアマンダのセクシーさは大爆発。最初にウィリアム・ロメロ演じるあやしい医者のところで堕胎するシーンがあって、手術を受けているアマンダから霊体が浮かびあがり、自分が子どもを失う光景をみながら嘆く状況になっているのだが、この画面に二重映しになった霊体が全裸のアマンダ。スーッと起きあがって歩くときのお尻がなんとキュートなことか。振り向くと横チチもバッチリで、思わずチュッチュしたい。シンタロに抱かれるときの乳首がスケているシャツもカッカ燃えさせてくれるうえ、シャツを脱いだ背中が美しい。片手で乳房を隠しながらシャワーを浴びるシーンのかわいさと色っぽさの同居にもウハウハ。
ラモンが浮気する女のほうが乳首のアップまである激しい露出なものの、アマンダの前ではビンビン感が弱まるのはしょうがないか。
あと親友の娼婦を演じたトゥウィンクル・ディリマにまったくヌードがないのは、ちょっと残念。
結果的に女性のドラマよりも、アマンダの美しさにうっとりの作品だった。
