ＳＨＡＫＥ　ＲＡＴＴＬＥ　ＡＮＤ　ＲＯＬＬ　１２
　
10年：リーガル・エンターテインメント／リーガル・マルティメディア
第一話 ＭＡＭＡＮＹＩＩＫＡ
（母親人形）
監督：ゾーレン・レガスピ
主演：シャイナ・マグダヤオ
　　　 リッキー・ダヴァオ
　　　 ジャッキー・ルー・ブランコ
　　　 リタ・アヴィラ
　　　 エライジャー・アレホ
　　　 カルミナ・ヴィリアロエル
第二話　ＩＳＬＡ
（島）
監督：トペル・リー
主演：アンディ・アイゲンマン
　　 　レーヴェル・クルース
　　 　ジョン・ラプス
　　　 ニーニャ・ホセ
　　 　リチャード・クアン
　　 　ソロ・キギンズ
第三話　ＰＵＮＥＲＡＲＹＡ
（葬儀屋）
監督：ジェロルド・タログ
主演：カルラ・アベリアーナ
　　　 シド・ルセロ
　　 　ナッシュ・アグアス
　　 　マルト・エスクデロ
　　 　オデット・カーン
　　 　ディド・デル・パス
　　 　ジェッセ・エヴァルドネ
　　　 ガビー・デラ・メルセド
　おなじみの三話オムニバスのホラーながら、話の内容よりも旬の女優の活躍で楽しめる。
　第一話は俳優のゾーレン・レガスピの監督作品。精神病棟の女医役でゾーレンの妻のカルミナ・ヴィリアロエルがゲストで顔をだす。
　雨の降る道路でうちわもめから交通事故にあい、父のアベル（リッキー・ダヴァオ）が下半身不随になり、母のゲール（ジャッキー・ルー・ブランコ）が死亡の一家を舞台に、娘のアラ（シャイナ・マグダヤオ）が主人公。幼い妹のアビゲール（エライジャー・アレホ）が母の墓の近くで母と同じ衣装をきた人形を拾い、ママニイカと名づけてかわいがるも、この人形がアラなどに襲いかかる。実は前の持ち主のドロティー（リタ・アヴィラ）が精神病患者で、その呪いがかかっていたとの設定。家政婦のミリー（マルー・クリソロゴ）と下男のフェルミン（ジョン・フェアー）があっさりやられる展開がありきたりなら、アラと人形が対決のクライマックスが型どおり。ふたたび人形がストリート・チルドレン（ベイビー・ジェーン・ジャンドグ、マリー・アン・ワティワッド）に拾われるエンディングがパターンを踏む。
　みどころはシャイナの魅力につきる。墓地での黒いタイツや、庭での水着のブラが浮かぶシースルーのワンピースがそそり、屋敷にプールがあるので水着のシーンを期待したら、ちゃんとでてくる。黒いワンピースで泳ぎ、人形の攻撃であわてて水からあがるショットで水着がお尻に貼りつく。やや遠景なのと、あがりきる前にカットが惜しいかな。逃げまどう終盤は短パンに伸びる生脚とノースリーブのシャツが視線を引きつける。
　第二話は魔法の悪霊が住む島の物語。失恋で傷心のアンドレア（アンディ・アイゲンマン）が癒しにやってきて、友人のベル（レジーン・アンヘレス）とセス（クリステル・モレノ）と滞在も、すぐに悪霊のターゲットにされる。島には二年前に恋人を亡くしたレイ（レーヴェル・クルース）がいる。
　監督のトペル・リーの狙いは木のお化けのごとき悪霊のメイクや、小さな精霊のごとき虫型人間のグループの飛行などをＣＧやＳＦＸで表現と思われる。でもバンカーの船員で、三人の女性の海水浴をのぞくジョク（ソロ・キギンズ）と、その先輩（リチャード・クアン）が殺されるＣＧに意外性が乏しいなら、レイの友人のマライ（ジョン・ラプス）がオカマで、大げさに騒ぐコメディー要素が冴えない。
　みどころはアンディ、レジーン、クリステルの魅力につきる。アンディは黄色主体のワンピース、赤いブラと短パン、花柄ブラの三種類の水着の上にスケスケのシャツがセクシー。疲れてビーチで寝こみ、レイが抱きあげてベッドへ運ぶときの黄色いワンピースのお尻にときめく。レジーンはヘソだしデザインの花柄ワンピース、白い短パンとワンピース、黄色ビキニの三種類のうち、大胆な黄色ビキニがお尻にくいこむ。クリステルはゼブラのブラと黒い短パン、サイドのあいたワンピース、黒いセパレーツにスケスケのシャツの三種類で、まずは美人かな。ただし背中の首の下とお尻の上の刺青にガックリ。
　個人的にはレイのガールフレンドを演じるニーニャ・ホセがもっともタイプになり、冒頭の殺害シーンが水着でなくて残念。それにしても汚れたシチュエーションでも美しい。
　第三話はフィリピンのホラーで定番の悪霊であるアスワンをあつかう。葬儀屋を営むカルロ（シド・ルセロ）に女の子のサラー（アンナ・ヴィセンテ）と男の子のライアン（ナッシュ・アグアス）がいて、学校へいっていないため、家庭教師に雇われたダイアン（カルラ・アベリアーナ）が主人公。サラーが光に弱いことなどからアスワンをにおわせ、使用人の初老夫婦のシメオン（ジェッセ・エヴァルドネ）とルピア（オデット・カーン）や、若い女性のアンナ（ガビー・デラ・メルセド）とノヴァ（アルテア・ヴェガ）など、みんな怪しい。唯一の人間の使用人だったロリー（ディド・デル・パス）が亡くなる。
　脚本は三話ともにアロイ・アドラワンが共通で、第一話がジュレス・カタニャグ、第二話がマリベル・イリアグ、第三話がロナ・レアン・サレスの共同執筆になり、ミステリー・タッチをプラスの第三話がうまい。人間っぽい子どものライアンの存在をたくみにいかす。ダイアンの弟のデニス（マルト・エスクデロ）が松葉づえで歩く状況の自然さもうなづける。
　監督のジェロルド・タログは人間の臓物を生で食う狼犬のアスワンの登場によって、血にまみれたはらわたをずいしょに盛りこみ、妊娠中の女性（メルセデス・カブラル）の腹部から腸を抜きとるなどのスプラッター趣味で気持ち悪いイメージを与える手法ながら、あきさせないテンポの語りが買える。いささかわざとらしいとはいえ、葬儀屋の雰囲気がつくる異様さも伝わる。
　それ以上にみどころはカルラの魅力につきる。白いスラックスで四つんばいのかっこうや、ベージュのスラックスで転び、起きあがるポーズのお尻のアップのヒップラインが触りたい誘惑を高め、ベージュのスラックスはくびれもわかって刺激をプラス。またも四つんばいのヒップラインに興奮が頂点に達する。セクシー女優のガビー、アテナ、メルセデスにヌードが欲しかったところだが、カルラにクラクラ。
　音楽は第一話と第二話がヴォン・デ・グスマン、第三話が監督のジェロルド自身が担当で、うるさすぎない構成に効果があがる。