ＳＧＴ．　ＰＡＴＡＬＩＮＧＨＵＧ　　ＣＩＳ・ＳＰＥＣＩＡＬ　ＯＰＥＲＡＴＩＯＮＳ　ＧＲＯＵＰ
　
（90）年：ハーヴェスト・インターナショナル・フィルムズ
監督：ジェリー・Ｏ・ティラソナ
主演：エディー・ガルシア
　　　 エフレン・レイエス
　　　 オーロラ・セヴィーリア
　　　 ベヴァリー・ヴェルヘル
　　　 ラニ・ロバンコ
　　　 チャーリー・ダヴァオ
　　　 ニック・ロマノ
　　　 オレステス・オヘダ
　　　 ディック・イズラエル
　　　 ガブリエル・ロムロ
　　　 ジェシー・デルガド
　　　 ハニー・ポリカルピオ
　　　 デクスター・ドリア
　エディー・ガルシアが銀行強盗で登場し、アンチ・ヒーローものかなと思うも、チャーリー・ダヴァオ演じる主犯の逮捕に内部から立ち合い、潜入捜査官役とわかる。特殊任務の工作警官隊を描く作品。ときに荒っぽく、ときにコメディー・タッチに犯人を追いつめる、いつもながらのエディーのキャラをいかすが、いささかしょうもないでき。まずは語り口がタルく、後半へいくほどにテンポを崩す。エルウィン・Ｔ・ラナドとメジャー・スタンリー・ウロンの脚本が凡庸なら、ジェリー・Ｏ・ティラソナの平坦な演出がマズい。
　途中、エディーが撃たれて病院へかつぎこまれ、瀕死の重傷なのに看護婦が「前金が必要」と治療もせずに放ったらかしはおもしろいが、どこまで本当だろうか。アップル・プンザラン演じる娘が急病になり、治療費が必要なエディーが、つかまえた泥棒の盗んだカネを一瞬、ネコババしようかと迷う。それをみたベヴァリー・ヴェルヘル演じる同僚がカネをくれるなど、金銭がらみのトラブルは、正義の執行者が貧乏との矛盾でも、いささかフィクションが目立つ。途中でオーロラ・セヴィーリア演じる妻にエディーが射撃を教え、オーロラがうまいのは、ラストでチャーリーたちが自宅を襲ってきたときに銃をとって応戦の複線。エフレン・レイエス演じるメンバーが捜査の過程でチャーリー一味につながる人物であるラニ・ロバンコ演じるバーのダンサーに接近し、ラニを説得で本拠を聞きだすも、気がつけば本気で愛し合っている。エディーとベヴァリーは肉体関係を結ぶが、家庭を壊せないエディーを理解し、ベヴァリーが手紙を残して去っていく、といった恋愛要素の盛りこみはまずまずかな。でもエディーが帰宅前の買い物を楽しむ屋台街で襲われ、巻きぞえの店員たちがどうなったかをごまかし、エディーが焼き鳥をもち帰るいい加減な描写や、自宅での銃撃戦で息子がやられて「病院へいこう」という台詞にカネはどうするのと疑問が起きたりがイマイチ。ベヴァリーはいなくなったし、払ってくれる人はいないよ、なんてね。
　まあ女優陣のセクシーさが救いの要素。オーロラはエディーとのセックスで肝心の部分がみえないも、プールでワンピース水着がそそる。濡れてボディーにペタペタ状態で貼りつき、やや太めのラインがバッチリ。アップルが水着じゃないのは惜しいが、まだ子どもだし、ロリコン趣味もないので気にしない。ラニはステージで黒いレオタードに身を包んで踊り、くもの巣をデザインした『ＨＵＫＯＭ，４５』のときに着ていたのと同じ衣装だが、こちらのほうが時間的に長く、挑発的なクネクネも多いので興奮を呼ぶ。二回目のステージはチョロッとだけながら、別の黒いレオタードで、お尻の動きがおいしそう。エフレンの手がスカートの中へスルスルのショットがドキドキなのに、ベッドではシーツを体にかけていて残念。ベヴァリーはエディーとのセックスで露出不足にやや不満。あとディック・イズラエルやダニー・ラブラなどが演じる凶悪犯が押し入った警察高官宅でデクスター・ドリア演じる妻、ハニー・ポリカルピオ演じる娘がレイプされ、デクスターはともかく、ハニーくらいはオッパイがみたかったと感じる。ディックがホテルでセックスの前、相手の女性がシャワーですりガラス越しに全裸をおがませるのはオマケ。
　やはりオーロラの水着とラニのレオタードが一番の見せ場だったようだ。