ＳＡＮＡ，　ＢＵＫＡＳ　ＰＡ　ＡＮＧ　ＫＡＨＡＰＯＮ
（昨日よりも明日のことを願う）
　
(83)年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：ロミー・スサラ
主演：ヒルダ・コロネル
　　　 ディンド・フェルナンド
　　　 ロルナ・トレンティノ
　　　 ジェー・イラガン
　　　 アントニー・カステロ
　　　 マリア・イザベル・ロペス
　　　 エディー・ガルシア
　　　 チェリー・ヒル
　　　 ラウル・アラゴン
　　　 アンナ・ゴンザレス
　　　 ローズマリー・ヒル
　　　 トニー・サントス・シニア
　　　 オリヴィア・セニサル
　同居していた三人の女性の生きざまを描く女性映画。ヒルダ・コロネル演じる株式売買のディーラーが年長で、ディンド・フェルナンド演じる不倫の相手の子を妊娠する。ディンドにはチェリー・ヒル演じる妻がいて、チェリーにはまだ愛が残るも、ディンドの浮気を知って嫉妬で追いだす。ヒルダはディンドの不誠実さに失望。ロルナ・トレンティノ演じる銀行員が真ん中で、ジェー・イラガン演じるカネ持ちのボンボンの建築家と婚約する。でも仕事好きのジェーに不満で、アントニー・カステロ演じる遊び人タイプとも交際し、アントニーへ処女を捧げたために破談。マリア・イザベル・ロペス演じるファッション・モデルが一番下で、ラウル・アラゴン演じる恋人がいるにもかかわらず、エディー・ガルシア演じる中年紳士をパトロンに選ぶ。甘いささやきを口にするエディーだが、実は妻子を持つくわせものとわかり絶望。
　田舎へ帰って未婚の母になる決心をしたヒルダが、迎えにきたディンドをきっぱりとつっぱねる。ローズマリー・ヒル演じる母の反対を押しきったジェーにあやまちを許され、ロルナが結婚を決める。ラウルにも捨てられたマリアが自殺する。と三人なりの違った決着のつけかたを示す。
　正直いって悩みの表現が薄っぺらで、ストーリー展開がチンタラしているため、途中で退屈を招くばかり。冗長以外の何ものでもなく、ロミー・Ｖ・スサラのテンポの悪い演出に嫌気がさす。
　それでもロルナが朝にジョギングしていたり、マリアがエディーに「アメリカに住みたい」とねだって「グリーン・カードはとれるの」と聞くと、エディーが「簡単だ」と答えていたり、避妊薬を飲むマリアにヒルダが心配から注意するも、気にしないマリアに「あなたの体だから」といったり、オメオメ泣くジェーにローズマリーが平手打ちをくらわせたり、マザコン気味のジェーが母に反抗で将来を決意するのをトニー・サントス・シニア演じる父がみまもっていたり、ちょっと面白い人間描写を含むのは事実。ホテルの部屋のデートでエディーが『昼下りの情事』のフラナガン氏よろしく生演奏を呼んでいたり、ワイン・グラスに指輪を入れたり、ジェーがハネムーンでヨーロッパの航空チケットを用意していたり、結婚が香港でだったり、ベンツに乗っていたり、中流の趣味がうかがえる部分も興味深く、完全にダメと切り捨てるのは惜しいかもしれない。
　また、女優たちのセクシーさがウハウハのポイント。ヒルダはディンドと回想におけるセックスで胸をなめられるも、よくみえないのが残念だし、三人でリゾートへ行く女たちの友情を表わすシーンで、ひとり水着にならないが、ロルナとマリアにウハウハ。白いワンピース水着のロルナは安産型のプロポーションをうかがわせ、アントニーとのセックスで服を脱がされ、バックの下着姿を露出する。マリアはびっくりもので、1982年のミス・フィリピンながら、さして美人じゃないとはいえ、いきなり朝のシャワーでスケスケのカーテン越しに全裸。ファッション・ショーでは白いワンピース水着がまぶしい。ちなみに数名のモデルも水着を披露してくれる。ロルナに起こされるベッドでのハミケツっぽい短パンや、ラウルがジョークでレイプ犯をまねるとき、スカートがまくれてパンティーがチラつくなど、着衣もいいが、エディーとのセックスでオッパイのみえる寸前がそそる。赤いビキニ水着ではプール・サイドに寝転んだり、ロルナと泳いだり、ヴァレー・ボールをしたりで、オッパイの張りが視線を奪う。最近のマリアと比べてみれば、ホント、若いって素晴らしい。とくに睡眠薬自殺のために着がえるシーンは絶品とうなってよく、赤い服から下着になると、パンティーがお尻に食いこんでいてウヒョヒョ。しかもブラをはずし、生チチのプラプラが横からのぞけ、カッカ燃えてくる。スリップを身につけると、これがシー・スルーだから、乳首がくっきり浮んでいるじゃないか。マリアに投げキッスを送るも、一番の美人はチェリーなので、ディンドとのセックスでオッパイを隠しっぱなしが地団駄もの。
　とにかくお色気要素が最低限のみどころを与えてくれたようだ。
　なお主題歌をクー・レデスマが歌っていて、これは今でもカラオケのスタンダードになっている。