（あなたの肌の感触）
00/01年：ワールド・アーツ・シネマ
監督：エドガルド・“ボーイ”・ヴィナラオ
主演：イダ・マンザノ
ピアール・ミラソル
ラフィー・アニド
アラン・パウレ
レイ・ヴェントゥラ
ピンキー・アマドール
コディー・モレノ
かつて霊にホレられたことがある。週に一、二度のわりあいで寝ているときに現れ、上に乗ってくるだけでなく、キスしてきたりする。夢だと思って気がつくと、口の中に舌が入っていて「やめろー」と全精神を集中して追い払う。ねっとり湿った感触が伝わってくるから、けっこうリアル。一回だけだがセックスもしていて、睡眠のもうろうとした状況下で「気持ちいいぞ、気持ちいいぞ」と感じていると、フと目が覚め、あーー、挿入してるじゃないか。何とか途中でとめさせたものの、射精しなくて本当によかった。人一倍霊感が強く、それゆえに精神世界を研究した友人のフェロリン杉浦にいわせると、もしあの世に自分の子どもでも生まれようものなら、今ごろは発狂しているか、命がなかったそうだ。ついには無意識のうちに守護霊に導かれてスリランカの仏歯寺まで行き、除霊を受けることになるのだが、この話を信じるか、信じないかはおまかせする。もっとくわしい一部始終についてはすでに別のところで書いているので、ここでは主題からはずれるし、繰り返さない。
なんて前置きが長くなったが、幽霊とのロマンスものである。『ゴースト ニューヨークの幻』からヒントを得たのかと推測したが、まったく違っていた。どちらかというと『ある日どこかで』に近いかもしれない。
とはいっても最大のポイントは主演のイダ・マンザノの魅力で、もう随所にヌードがテンコ盛りになっていて、とにかく嬉しい限り。冒頭のタイトル・バックからもう、素っ裸でお尻を愛撫され、オッパイを丸みえにセックスをくり広げる。終わって仰向けに寝ているとき、乳首がツンと立っているのが妙にそそる。
不動産会社のセールス・レディーがイダの役どころで、別荘を販売すべくバギオへとやってくる。ローナ・レイエスとアリアンヌ・デラ・リヴァ演じる部下を連れて滞在中の下宿先を探すときの、三人のピタパンからうかがえるプロポーションがみごと。セックスをちらつかせて販売するというコメディー・タッチの部分に続く際、三人とも水着を披露してくれるのがウハウハのサーヴィス。イダの黒いビキニから浮きあがるヒップラインがキュートなものの、ベージュのビキニのブラがつくるローナの谷間にうっとり。あとでローナには乳首をみせないながら、シャワーを浴びるうしろ姿のショットもでてきて、チュッチュッチュ。アリアンヌの赤いビキニも捨てがたい。
下宿先にはマリネラ・モラン、ジェマリン・エストラダ、ハイラ・ゴメス演じるメンバーがいて、トイレに誰かいると騒ぐところで、マリネラ一人だけグーグーいびきをかいて寝ているのがおかしい。かつて北海道のとある旅館に仕事で長期滞在したとき、やっぱりでて、ウーッと思ったのだが、同室カメラマンがスヤスヤと熟睡していたのを思いだす。みない人というのは、ホントにみないんだよなあ。
みんなで撮った写真に幽霊が写ったといったエピソードのあと、寝ているイダのボディーを霊が愛撫する。一回目はキャミの下着を上からなでるだけで、二回目は白いスリップをめくると紐パンティーが露出し、その紐をパチッとほどく。
うわー、陰毛が…
寝返りをうってお尻をみせたあと、スリップをおろしていって、オッパイがポロッ。カメラが反対のポジションに切りかわるや、片方の乳首と陰毛を丸だしにして眠っているイダのポーズに、ああああ、イキそう。
悪魔祓い師が登場するも、これがオカマなのはコメディーとしてうまく溶けこんでいて、なかなかよろしい。
イダにはアラン・パウレ演じる恋人がいるが、どうもしっくりいっていないとの設定。アランとのセックスではオッパイのアップがド迫力なうえ、やっぱり不満足に途中でやめると、イダが黒いパンティー一枚の上からスケスケのキャミを着るのが超セクシー。
うーん、大人の色気だ。
ついにラフィー・アニド演じる幽霊が現われ、イダのお尻を舌でなめるあたりがスケベねー。そのうえ横チチが誘惑してくるだけでなく、またも陰毛バッチリのショットがあって、イダ、すごすぎるよー。
セックスを始めると、これでもかのオッパイのアップに、もももはや、正気を失いそう。
もっともラフィーの幽霊に幻想性のない点は、映画のとくに失敗している部分だろう。
レイ・ヴェントゥラ演じる下宿のオーナーが幽霊の正体を話す展開になって、ときは50年代へ。時代がかった衣装やグレン・ミラーの音楽、マグサイサイ大統領の飛行機事故のニュースなどが背景を伝えてくる。ピアール・ミラソル演じるお嬢さまの恋人がラフィーで、シャンタル・パンギリナン演じるピアールの母などから交際を禁止されるも、密会したためにジョセフ・バルタザール演じるピアールの兄などからボコボコにされ、事故で死んでしまうわけである。イダはマニラに住む、今はおばあちゃんになったピアールに会って、ことのすべてを聞きだす。そしてレイが墓を掘り起こし、白骨化したラフィーの亡骸に祈りを捧げて終わり。
フィリピンの歌手コディー・モレノが歌うナット・キング・コールの『アン・アフェアー・トゥ・リメンバー』がテーマとして全編に流れていたのだが、パーティーでマイクをもつコディー本人とイダがめぐり会うエピローグがついている。
まあロマンティックなムードにうっとり浸るというほどでもないから、成功作とはいいがたいものの、美人のイダに悩殺されっぱなしで、十分に満足。これ以上、何を望もうか。マリネラが気味悪くなったときに表へ飛びだすシーンでスリップの下着以上に脱いでいないのは意外だし、一時間もすぎてようやく出番がまわってきたピアールが、昔風のズロースとブラにしかならないのも残念だが、イダの大胆さの前ではどうでもいい感じ。
