ＲＥＤ　ＤＩＡＲＩＥＳ
　
01年：リーガル・エンターテインメント
監督：マリオ・Ｊ・デロス・レイエス
主演：アスンタ・デ・ロッシ
第一話
ＳＵＳＡＮＡ
共演：アントン・ベルナルド
　　　 ピラル・ピラピル
　　　 ダンテ・リヴェロ
第二話
ＣＡＲＡ
共演：ジャム・メレンデス
　　　 ディド・デル・パス
第三話
ＬＵＣＩＬＡ
共演：カルロス・モラレス
　　 　ダンテ・ゴメス
　　　 オレステス・オヘダ
　　　 ロベルト・アヴィレス
　　　 パトリシア・イスマエル
　アスンタ・デ・ロッシが豊満なボディーを惜しげもなくさらして話題を呼んだ作品。三つの違ったタイプの女性を演じ分け、女優としての成長もうかがわせている。
　まずは愛人が亡くなった現代娘で、葬式のときに冷たくあしらわれるも、ダンテ・リヴェロ演じる愛人の兄のやさしさにほだされ、今度はダンテをパパにする。ピラル・ピラピル演じる妻とのセックスの前にダンテがバイアグラを飲み、苦しがる様子から心臓の病気を暗示。アスンタが愛撫中にダンテが倒れて大あわてで入院させるや、このとき助けてくれたアントン・ベルナルド演じるダンテの運転手と、真剣な恋仲に。アントンがピラルのツバメと知ったから…　との物語で、若さと美貌を武器に世渡りしながらも、愛とは何かに目覚めていく心理を扱う。美容院でアスンタとピラル、ルイ・マナンサラ演じる前の愛人の知り合いでピラルの友人が偶然に揃うとき、ピラルの呼びだしにアントンがやってきて、アスンタがずっと雑誌で顔を隠しているコメディー・タッチのサスペンス・シーンが、縦一列に配置した構図のショットなどのうまさでみせる。でも全体的にマリオ・Ｊ・デロス・レイエス監督のテクニック優先で、いささか薄っぺらな内容と指摘せざるをえない。
　まあドラマはさておいて、アスンタの露出がもっとも大胆なのは、ウハウハの嬉しい点。ダンテの足の指をマッサージしたあと、オッパイを丸だしでダンスしながら迫るとき、バイアグラなど無用状態を招いてくれる。弾力性のありそうな質感と肌の艶から思わず手を伸ばしてもんでみたくなり、確かにこれほどまでのオッパイに誘惑されたら、発作も起こそうぞ。
　アントンとのベッドでも乳首がチラッとのぞくうえ、アントンとのカー・セックスをピラルやルイにみつかるクライマックスで、車からでたあともトップレスのまま。
　アスンタのオッパイ・パワーに圧倒された、と正直に告白したい。
　ピラルはダンテにセックスを求めるシーンで、ネグリジェのヒップを振るが、熟女すぎて呆然。ルイは愛人とのカー・セックスのとき、脱がないのが当然だと同意する。さすがにオバハン、みたくないもんね。
　ところでダンテが興奮を得るために部屋で洋もののポルノを流しているのだが、その画面の中でオマンコをなめるアップがモロに映っていて、フィリピンでは修正しなくてもいいんだ、と驚いてしまった。
　次は清楚な純朴さと小悪魔的な妖艶さをあわせ持つ女性で、ジャム・メレンデス演じる見習い修道僧の立場から語られる初恋劇。ジャムは性への無関心を装っているも、たまたまみかけたアスンタに魅了され、もだえて夢精する。ディド・デル・パス演じる神父とともに、病気の信者の家を訪れてみれば、そこの娘がアスンタでびっくり。以来、アスンタ恋しで悩み深き毎日に陥り、アスンタの父が亡くなった夜、嵐の中を駆けつけ…　ついに童貞を捧げて男にしてもらい、アスンタが街を去っていくわけである。
　思春期の少年心理をまずまず描いているし、修道生活の描写が好奇心をくすぐり、フランソワ・トリュフォーの『あこがれ』にも通じる短編佳作と評価したい。
　アスンタのヌード攻撃は、ここでもバンバンと炸裂でドキドキ。「キリストの肉体なり」で口へ入れる薄い煎餅みたいなのをジャムがアスンタへ運ぶとき、アスンタの唇をあけた表情の恍惚的なのが、いやはやすごいフェロモンで強烈すぎる。ジャムがアスンタから挑発される幻想の中では、ベッドの上にシーツで胸を押さえながらアスンタがいて、前かがみになってボディーを突きだしてくると、シーツがとれて一瞬の全裸にキャーッ。嵐で濡れた身体をアスンタの家で乾かすシーンが続き、ジャムが全裸にバス・タオルを巻いているも、動いた拍子にパラッと落ちるとチンポをアスンタにみられ、アスンタが笑ったから抱きついてキスをする。ジャムの気持ちを悟ったアスンタがセックスをしてあげるのだが、騎乗位、正常位でオッパイがプラプラ、乳首がプヨプヨ。
　まさにこれを吸えるなら、悪魔に魂を売ってもいいくらいのオッパイだと実感する。
　なお修業僧たちが「誰でオナニーする？」と会話しているとき、一人が「ジョイス・ヒメネス」と答えているのが興味深かった。ちなみに自分なら…　アラ・ミナかな。
　最後は虐待に耐える妻で、カルロス・モラレス演じる警察官の夫が常軌を逸した暴力男。双子の赤ちゃんの母でもあるアスンタは、ついにパトリシア・イスマエル演じるヤヤとともにオレステス・オヘダ演じる父の実家へと逃げる。脱出のタイミングでカルロスにみつかりそうになる緊迫感は、なかなかハラハラもので、マリオの演出力が冴える部分。双子の娘をカルロスが奪い返して、しょうがなくアスンタもひとり帰り、また暴行を受ける日々に。故郷で再会したダンテ・ゴメス演じる幼なじみがアスンタへの恋に燃え、あとを追ってきて逢い引きを始める。たまたまカルロスたちの麻薬取り引きへの関与に気がついたアスンタは情報をたれこみ、カルロスたちを逮捕へと追いこむ。これでダンテと再出発だったのだが…　裏工作でカルロスたちが釈放されたために、悲劇の結末を迎える。
　ロベルト・アヴィレスなどが演じる同僚がアスンタをまわし、ボロボロになったところへ切りとったダンテのチンポを持ってくる残忍さは、もはや普通の心を持つ人間ワザとは思えない。前にロベルトたちを呼んだパーティーで、アスンタのサーヴィス態度が悪いと口から血を吐くまで殴るなど、カルロスのキャラが異常人物そのもの的極端さなのは、はたしてどんなものか。けっこうみごたえのある愛憎劇ながら、ヴァイオレンスへのデフォルメが目だって説得力を欠いた表現が惜しいできだ。
　でも首つり自殺しようとしたアスンタをカルロスが発見し、「さあ、やってみろ」とせかすラストが圧巻。ムッと決心したアスンタが実行に移すと、ロベルトたちがあわてるのにカルロスがアスンタの苦しむのをじっとみているという狂気のシチュエーションの中、アスンタの体重を支えきれなくなった廃墟の屋根がガラガラッと落ちてくる。下敷きになったカルロスたちに向けて、転がったピストルを拾ったアスンタが発砲。自分だけ助かって表へでると、キリスト像をかかえた祈りの列が歩いている。まさに神の教えに反するとはいえ、本当にこの殺人は許されないのかの問いを投げかけるようでもあり、結局、宗教的な面へテーマを導くんだなあ、との妙な納得がわきあがってきた。
　いかにもカトリック国らしい作品じゃないか。
　アスンタの脱ぎっぷりはじゃっかんトーン・ダウンながらも、相変わらずイカせるレヴェルを維持していてスゲー。水あびを俯瞰でとらえたショットでは、濡れて貼りついたパンティー一枚がそそり、手に石鹸をつけるとオッパイをさすって洗う。鏡台の前で香水をつけるときは、バス・ローブをめくって乳首がポロッで鼻血もの。カルロスと座位でセックスになると、オッパイの堂々さに生つばゴックン。ダンテとのイチャつきの際には白いパンティーから浮かぶヒップラインがキュートなのに、ここはダンテのお尻みせにゲーッ。レイプのセックスは肝心のパーツが隠れたままだから、かなり不満かな。
　まー、休まずにビンビン体制が必至のエロス攻撃にグターッ。
　いやー、アスンタに降参だわ。