ＰＩＳＴＯＬＥＲＯ
（ガンマン）
　
00/02年：リーガル・エンターテインメント
監督：ウィリアム・Ｇ・マヨ
主演：ジェリク・ラヴァル
　　　 ジョアンヌ・ミレル
　　　 ジョン・アパシーブレ
　　 　ラモン・ザモラ
　　 　オレステス・オヘダ
　　 　ダニエル・パシア
　　 　マーク・ラピッド
　ホラーなのかアクションなのかはっきりしない、妙チクリンなＣ級作品である。
　射撃大会で優秀な成績をあげた名人がジェリク・ラヴァル演じる主人公。大会が終わってマーク・ラピッド演じるライヴァルと殴り合いのケンカを繰り広げるのだが、マークはゲスト出演程度で、あとのストーリーにまったくからんでこない。
　イッサ・アルヴェレス（？）演じる恋人にフラれてヴァンジー・ブライ演じる叔母の住むパンパンガの田舎へと帰ってくるも、そこで自分が吸血鬼の一族であると知る。
　とにかくなんでとか理由はどうでよく、いきなり八重歯が生えてきて、夜中に徘徊しないように自分をベッドに鎖でくくりつけて寝るのだが、このヘンテコなシチュエーションをたくみに生かせば面白くなっただろうに、どうしてと首をかしげたいくらいに作劇がヘタで、あきれ感ばかりがわき起こってくる。教会でキリスト像に祈ったりもするが、ヴァンパイアは十字架を恐れるんじゃなかったっけ、といった単純疑問にも答えをだしてくれない。
　ジョン・アパシーブレ演じる仲の悪い有力者とその一味が狼男で、生きた人間の臓器を食べるために住民を襲撃したりするのだが、こちらもなんでといった理由はどうでもよく、ただ怪奇なホラー趣味をもっとうまく活用してほしかったところ。
　ほとんど吸血鬼や狼男を登場させる必要性がなく、人間同士の対立でも変わらなかったようなストーリーなのはなぜ？！
　最後はジェリクとジョンの早撃ちによる一対一の決闘になって、オイオイ西部劇かよ。
　と苦笑はあっても、スリルあるガン・ファイトをみせてくれれば文句はないのだが、ジョンが撃たれたあとにまだ続きがあって、ウィリアム・Ｇ・マヨ監督は映画のリズムや呼吸をわかっていないんじゃないかとも思え、申し訳ないが駄作の烙印を押したい。
　まあ予告編でジョアンヌ・ミレルが脱いでいるようなシーンがでてきて、えっ、まさか、あのボーイッシュなジョアンヌが…　と想像したら勃起してきて、こりゃいかんとみたのが本音だが…
　夜に鎖で縛ったジェリクのベッドへやってくると、シャツのボタンを一つずつはずしていくではないか。
　あー、やっぱり！！
　と鼻息も荒く興奮していると、肝心のパーツの露出はなく、オッパイの谷間をチラッとみせたかみせないかくらいで終わりだから、なーんだと落胆。
　ジュアンヌのヌードを楽しみにしていたのに。
　それでもキュッとしまったパンツ・ルックや、Ｔシャツと短パンで寝ている姿などそそる色気があり、ちょっと猫背で、たいして美人じゃないかもしれないが、ジョアンヌ素敵！！！
　女医という役どころが意外と似合っていて、ひいき目ながら評価したい。
　ジョアンヌの友人役のラヴリー・ナヴァロは、いかにもブスなのが残念だった。