ＰＡＲＯＬＡ　　ＢＩＬＡＮＧＧＵＡＮＧ　ＷＡＬＡＮＧ　ＲＥＨＡＳ
（燈台　鉄格子なき牢獄）
　
00(02)年：リーガル・エンターテインメント
監督：バルド・マーロ
主演：エース・エスピノサ
　　　 エミリオ・ガルシア
　　　 エドガー・マンデ
　　　 タラ・ヴィロス
　　　 カリスティナ・カステン
　　　 マイカ・ソリアノ
　中途半端なメロ・ドラマにアクションをプラスしたＢ級作。
　結婚式から始まり、漁村の教会でクリサント（エース・エスピノサ）とミルドレッド（クリスティナ・カステン）のカップルが祝福をうける。クリサントは漁にでて事故を起こし、兄のヴィンセント（エドガー・マンデ）が仲間と捜索で、船の残骸から死んだものとあきらめる。テバン（ブディー・プラド）とロサ（タラ・ヴィロス）の父娘に救われ、実は記憶喪失でクリサントが生きている、とはいかにもフィクションにありがちな設定。監督のバルド・マーロのストーリーによるジェリー・Ｏ・ティラソナの脚本が安易といえる。愛憎劇としては、ほとんど先の展開が読めている。
　新婚でいきなり未亡人のミルドレッドにクリサントの母（ディディン・アンドレス）が「もうあきらめて、新しい自分の人生を歩んでほしい」といい、ヴィンセントはミルドレッドに性欲を抱いて、酔ったときに迫るもぶたれる。でもヴィンセントの水浴びを目撃でチンポをみてミルドレッドがもだえ、二人は肉体関係をもつ。クリサントは魚の卸し先でロサがからまれたのを助けてロマンスが芽ばえる。アメリカ合衆国へいっていたロサの従姉妹のクラリタ（マイカ・ソリアノ）が帰ると、いきなりクリサントにほれてアタックをかけ、無視なので「オカマ」とののしる。クリサントは夜に燈台でロサとセックスし、処女を奪う。再びクラリタが抱きついてきたのをはね返したため、クリサントとロサがちちくり合っているのをテバンに告げ口で、テバンが「ウタン・ナ・ロオブはないのか」とクリサントを追いだす。ヴィンセントとミルドレッドは母に交際を報告する。
　とここまでなら通俗な昼メロの範ちゅうだろうが、突然に映画は悪党団の登場で内容を変える。燈台に金の延べ棒が埋まっているとの地図をたずさえ、海岸に上陸。テバンが機関銃で撃とうとするや、メンバーに従兄弟（エルニー・フォルテ）がいたので穏便におさまる。従兄弟は警官だったものの、囚人たちから金のうわさを聞き、リーダー（エミリオ・ガルシア）と一緒にやってきた設定で、テバンに協力を頼むも断られる。悪党団は勝手に探しまわって、洞窟の存在をみつける。金の話を耳にはさんだクラリタが深夜に洞窟へ忍びこむと、メンバーの双眼鏡の男（ノノン・デ・アンドレス）につかまり、野郎どもに輪姦のすえに殺される。従兄弟が残虐行為をせめたため、非情なリーダーが射殺。テバンとタラをつかまえて吊るし、タラを犯そうとするのに騒いだテバンも殺される。
　あとはもうパターンどおりの展開。クリサントが助けに現われ、悪党団を全滅に追いこんで、そのときのボートの爆発によるショックで記憶をとり戻す。村へ帰ればミルドレッドがヴィンセントの子を妊娠していて、結局、ロサと結ばれる。
　いかにもバルド・マーロらしい強引なアクション演出は、かなりの高さからクリサントが洞窟へジャンプしたり、よく足をくじかないものよとの無茶苦茶さが目立ち、カッコさよさを安手に意識したもの。金の延べ棒が相当にでてくるのがお笑いなら、それだけの量だと数人でももてないだろうに、縄ばしごをかかえて登るのだから、およそリアリティーにほど遠い。マシンガンで武装の悪党団に対してクリサントが銃で対抗がオイオイなうえ、述べ棒ごとボートがふっ飛ぶのにバカバカし。
　人間のキャラクターづけもテバンの頑なさやリーダーの単細胞さ、クラリタを拒否するクリサントの意思の強さなど、まったく説得力をともなわない。そもそもクリサントの事故の原因がダイナマイト・フィッシングであり、そんな環境意識のゼロな漁師を主人公にすえられても同情できず、ただ困ってしまう。
　もっともクリスティナ・カステン、タラ・ヴィロス、マイカ・ソリアノの二線級セクシー女優の露出がエッチな魅力をプラスする。
　クリスティナはクリサントとの初夜で座位と正常位でセックスになるも、乳首をださないまま。ヴィンセントが生つばを飲む寝姿でパンティーをみせたあと、セックスを許してパンティー一枚から乳首を全開。さらには二回目で巨乳をタプタプと揺らし、上向きのオッパイで乳首をくっきりにもだえる。母親にセックスを悟られる際のブラをつけた胸元もそそる。タラはクリサントと遊ぶビーチでＴシャツにスケチチが視線を引きつけ、処女喪失のセックスで乳首がチラリ。クラリタがのぞく月夜のボートでのセックスで、こちらも巨乳のオッパイを乳首まで披露する。吊るされてリーダーに服をはがれるときの乳首が申し訳程度にチョロりなのは不満が残る。また双眼鏡の先でマイカとともに海でたわむれるトップレスでは、二人ともの乳首がバッチリになる。でもクリティナとタラはさほど好みじゃないが、マイカはなかなかのかわいこちゃん。クリサントを誘惑で池にガウンをはおってきて、バラリと脱ぐと全裸のうしろ姿にキュートなお尻が刺激してくる。洞窟への忍びこみはパンティーのちらつくスリップが期待を盛りあげ、パンティー一枚にむかれてオッパイをプラプラで興奮を呼び、キュッとパンティーが食いこむ。全裸で砂浜に転がる死体では、うつ伏せでお尻丸だし。
　一応はマイカのヌードが満足度を高めたようだ。