ＰＡＲＡＣＡＬＥ　ＧＡＮＧ
（ギャングのグループ）
　
96年：ファルコン・フィルムズ
監督：アルマンド・デ・グスマン・ジュニア
主演：ジェー・マナロ
　　 　ラモン・クリストファー
　　　 キエール・レガスピ
　　　 ブランド・レガスピ
　　　 リチャード・ボニン
　　　 ロンメル・モンタノ
　　　 ジェッサ・サラゴサ
　　　 ルーファ・メエ・キント
　　　 ソニー・パルソンズ
　　 　シャンナ・トレス
　むなしさばかりのアクション映画である。
　妹が病気になり、母を残して地方からマニラへとでてきたのがジェー・マナロ演じる主人公。ロベルト・タルビー演じる伯父の家に住んで仕事を探すも、なかなかみつからず、悪の道へ走ってしまう。
　ラモン・クリストファー、キエール・レガスピ、リチャード・ボニン、ロンメル・モンタノが演じる不良たちのグループに加わるのだが、そこへブランド・レガスピとアラン・サンジェーゴ演じるメンバーが銀行強盗の話を持ちこんでくる。その計画を説明する図面というのが、中学生の描いたような大ざっぱな地図で失笑を誘う。
　ジェーは恋人となったルーファ・メエ・キント演じる近所の女性の父が入院したり、ロベルトがケガしたりとカネの必要な状況があるものの、凶悪犯へと加わっていく心理に説得力がない。
　強盗シーンが省略という、あっけにとられる構成のあと、カネがニセモノだったから、ジェーら五人がブランドとアランと対立しそうな雰囲気をつくり、仲間割れを予感させる。実際はソニー・パルソンズ演じる刑事にロンメルとアランが逮捕され、残る五人が追いつめられる展開だから、ちょっと人間関係にひねりを入れたなと感じるも、それだけのこと。
　安っぽい印象しか残らない。
　恋愛要素ではジェーが初対面でルーファと恋に落ちているのはよいにしても、ジェッサ・サラゴサ演じる三流歌手も一目惚れで、まあ、なんとジェーはおモテになさること、とあきれるばかり。平然と二股をかけ、ルーファとジェッサがはち合わせのシチュエーションが登場するのに、ケンカになるわけじゃなく、こんなに盛りあがらなくていいわけ？
　ラストはどうしょうもないに輪をかけていて、五人がソニーらに囲まれ、ここで撃ち合ったら自殺行為だなと思っていると、ジェッサが警官の静止を振りきってジェーに駆け寄ろうとする。そのとき銃撃戦を始めるのだから、ほとんどジェッサを殺しているようなものよ、と五人のオツムの悪さは猿以下か。
　瀕死の中で手をとろうとするジェーとジェッサの最期を陰でルーファがみている図式の、まったく安易なセンティメンタリズムに唖然。
　アホらし。
　まあルッファとジェッサにベッド・シーンがあるのが、せめてもの救い。というか、それしか期待していなかったのだが、ともに誘惑的なバストの谷間にウハウハ。とくにジェッサのほうは乳首が露出の寸前だけに、こりゃスゲー。結局、肝心の部分がみえないままなのは残念でも、大ファンの二人だし、よしとしよう。
　あとリチャードの恋人役を演じるシャンナ・トレスがダンサーの設定で、パンティーのほうは挑発ぐあいがイマイチなものの、光沢ブラがそそるビキニでステージ・シーンの披露をくれた。