ＰＡＰＵＮＴＡ　ＫＡ　ＰＡ　ＬＡＮＧ　　ＰＡＢＡＬＩＫ　ＮＡ　ＡＫＯ
（お前がまだ行くなら、オレはもう帰る）
　
96年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：ジュン・アリストレナス
主演：エディー・ガルシア
　　　 ジョコ・ディアス
　　　 ジェニファー・セヴィーリア
　　　 リカルド・セペダ
　　 　グライデル・メルカド
　　　 ミシェル・パートン
　　　 パキト・ディアス
　　　 アマド・コルテス
　　　 ベルティン・ラブラ
　　　 エルニー・サラテ
　ジュン・アリストレナス監督がエディー・ガルシアを主演に、人を食ったおかしさを醸すアクション映画。エディーに人気スターを共演させるパターンが多いものの、ここではジョコ・ディアスとの顔合わせになっている。
　エディーとジョコは賞金稼ぎで、ライヴァルの関係。ジェニファー・セヴィーリア演じるエディーの娘とジョコが恋人同士なのに、エディーにはないしょとの設定。
　浮浪者にバケてパキト・ディアス演じる犯罪者を逮捕したり、巧みに仲間を装ってリカルド・セペダ演じるシンジケートのボスをつかまえたり、確かにエディーはユーモラスな知能作戦を実行している印象。一方のジョコはパーティー会場で乱射したり、子どもたちに乞食を強いる悪党を蹴散らしたり、荒っぽいやりかた優先で、二人の対比を際だたせる。ダニー・ラモス演じるレイプ犯をおびきだすのにエディーが女装すると、ジョコがレディーのピンチとばかりにダニーを射殺。ジーノ・イルストレなどが演じる悪徳警官にジョコがハメられると、エディーが救うといった、イヤイヤながらの交差が安易に友情へと発展しないあたりに、まずまずひねったドラマを感じる。
　メインのストーリーはリカルドが獄中から指令をだし、エディーを執拗に襲撃するというもの。偶然に助かったジェニファーをのぞき、ミア・グチェレス演じる妻、ジェナリン・メルカド演じる娘、アルヴィン・クアネス演じる息子を斬殺されたエディーが復讐に燃える。リカルドが脱獄し、エディーがアジトへと乗りこむクライマックスは型どおりで、ジョコの助太刀を断るも、ちゃんとジョコが応援にきているなど、まったく予想を裏切らない。まあ、こんなもんでしょレヴェルの評価なのだが、家族への襲撃や、ベルティン・ラブラ演じるエディーの情報屋の始末といった血生臭いエピソードをコメディー的な全体の流れの中に違和感なく収めた構成力はみごとと認めたい。
　とにかく嬉しいのは、女優陣の活躍。いつの間にかエディーはグライデル・メルカド演じる若い女性と恋愛に陥り、家へと忍びこみ、エルニー・サラテ演じる警察高官の娘なので、エルニーへのごまかしかたが愉快。グライデルは二度の下着姿がキュートなうえ、プールのシーンで全編最高の見せ場をつくる。三名のビキニで歩く女性と談笑するグライデルは、今にも陰毛がハミでそうなブラウンのウルトラ・ハイレグ・ビキニ。エディーがきてイチャついていると、リカルドの刺客が現われて銃撃戦になり、プールへ飛びこむまでがゾクゾク。直後に逃げまどってプールからあがる女性が三名いて、それぞれ赤、白、黒のワンピース水着が濡れてボディーに貼りついているからウヒャヒャ。
　リカルドの情婦を演じるミシェル・パートンもやってくれる。エディーが隠れてみる中、リカルドとベッドで戯れる際の下着で挑発したあと、セックスをすませて起きあがるポーズで、黒いパンティーをはくうしろ姿がそそる。シャワー室へと歩くパンティー一枚の色っぽさには、投げキッスを送りたい。シャワー終わりにガウンを着ているのと、拘置所でリカルドと面会のときの愛撫で露出を抑えているのは惜しいかな。
　ジェニファーは妊娠でしぶしぶエディーが結婚を承諾し、ジョコとのセックスで、シャワーからでるときにバス・タオルを巻いているし、ベッドで抱き合ってもシーツでオッパイを隠すから興奮イマイチ。ビーチで攻撃を受けるシーンも、ミアとジェナリンともども水着になってほしかった。
　あと、レイプの犠牲者役でスターになる前のルーファ・メエ・キントが出演。ブラをはがれ、パンティーをむしりとられるも、中身がみえないまま。でも、あのルーファが…　と思うと、けっこうドキドキを伴う。ルーファの友人役はプレシャス・ヴァレンシアで、好みの美人だけに、こちらもきわどいシチュエーションがなくて残念。