ＮＯ　ＲＥＡＤ，ＮＯ　ＷＲＩＴＥ…　ＰＥＲＯ　ＷＡＩＳ
（読み書きできないけれども賢いヤツ）
　
97年：グッド・ハーヴェスト・プロダクションズ
監督：レオ・ヴァルデス
主演：カロイ・アルデ
　 　　アヤ・メデル
　　 　クリセルダ・ヴォルクス
　　 　スーザン・ロサダ
　　 　トフィー・カルマ
　　 　ラリー・“ピポイ”・シルヴァ
　　 　ルー・ヴェロソ
　水着女性のお尻のアップから始まり、セクシー・コメディーをイメージする。カロイ・アルデ演じる主人公は海水浴場の監視人なのだが、海岸は水着の女性だらけで、実際にこんな光景はフィリピンでみたことがなく、嬉しいフィクション。泳げないことを隠していたとわかり、あっさりクビに。家賃滞納で部屋も追いだされ、マニラへとやってくる。
　途中、荒野を馬で駆けてくるリト・ラピッド、ケンカを売られたときに助けてくれるモンソール・デル・ロサリオ、腹ペコのときにうまくたかられる相手のエース・ヴェルヘルなど、大物スターのカメオのゲスト出演があり、寄宿舎の住みこみ用務員になって、物語の本題へと入る。
　女ばかり十名、いや一人はオカマとわかるから、九名という寄宿舎のメンバーには、アヤ・メデル、クリセルダ・ヴォルクスがいて、お色気ムンムンの期待大。アヤはカロイがくる前から、パープルのお尻に食いこんだ下着がスケスケのボディー・スーツで登場し、やってくれるじゃないか。
　でもカロイは家事に失敗の連続で、そのドジぶりで笑わせようとするものの、さっぱり冴えなくて、肝心のコメディーの部分が失格。読み書きできないことをハンディーとして隠しているのだが、バレそうになるハラハラの部分もイマイチで、かなりしょうもない。なぜかメンバーからは好意的に迎えられていて、アヤとクリセルダに乳首をいじられる逆セクハラもどきまで受けるのに、メンバーたちの恋にはデバガメで、これじゃどこがいいのかよくわからない。
　相当に無理のある設定だ。
　スーザン・ロサダ演じる眉の太いカワイコちゃんを好きになると、スーザンがシンジケートの殺人を目撃する展開も、もうひとつピンとこない。サスペンスを盛りこむのかと思ったら、カロイとスーザンがスケートを楽しむシーンを挿入したりで、まったくタルい印象ばかり。
　シンジケートが寄宿舎を襲撃してきて、時限爆弾をセットすると、頭の弱いシンジケートの一人にうまく爆弾を返してふっ飛ばすあたり、おーい、笑えないぞー、と叫びたくなる。
　ああ、もう、タルい、タルい、タルい。
　唯一、視線を奪ってくれるのは、もちろんアヤの存在。カロイがアイロンでこがしてスカートに穴をあけたことに気がつかず、白いパンティー丸だしで歩くシーンや、白いランジェリーに赤いランジェリーと、下着で室内をウロチョロする姿に悩殺をくれる。とくに赤いランジェリーは肩紐が落ちて乳首がでそうになったり、前かがみの姿勢で胸の谷間の奥をみせるから、超ステキ。クリセルダやスーザンも下着になるものの、はるかに負けている。
　海へ行くエピソードでは、赤いワンピース水着のクリセルダや白いボトムがスカート型水着のスーザンもキュートで、スーザンがケンカを売られたとき、まわし蹴り、一回転蹴りなどのアクションを水着でみせるのが嬉しいながら、他にアンジー・アングカウ、ステファニー・ガルシア、カスリン・ユーロなどのメンバーの水着も含めて、やっぱりアヤの大胆さが群を抜いている。豊満な乳房がこぼれでそうなブラに、陰毛をそらないとハミでちゃうよ、というようなハイレグ・パンティー。
　普段着からして、いつも胸の谷間のみえる衣装で、アヤさえいれば映画のできなど、正直どうでもよい。
　失格コメディーだが、アヤの魅力に乾杯。