ＮＩＧＨＴ　ＪＯＢ
　
05年：トーラス・フィルムズ
監督：ニール・ブボイ・タン
主演：クーデット・ホナサン
　　　 ロマノ・ヴァスケス
　　　 ダイアン・マルケス
　　　 ジェット・アルカンタラ
　　　 イナ・アレグレ
　　　 クリスタル・キング
　売春の仕事をあれこれこなす女性を描くセックス劇で、日本人が重要なからみかたをする。クーデット・ホナサンが主人公を演じ、まず夜の町で立ちんぼをして車の男に声をかけられる。マッサージ・パーラーではロクにマッサージしないうちに客の求めでセックスになる。クラブのダンサーもつとめて、挑発的なストリップ・ダンスをおこなう。バロット売りのおじさんに幼い子どもを一時的にあずけてショートの客をとるあたり、妙にわびしい。体を売る背景には当然ながら生活苦が横たわるわけで、クズ中に埋もれたような家にイナ・アレグレ演じる母が病気をわずらっている。ロマノ・ヴァスケス演じるタクシー運転手の恋人がいて、警察の摘発でつかまったときに受けだしてくれる。
　クーデットとダイアン・マルケス演じる売春仲間に日本人客が紹介され、クーデットが憮然と帰って日本人嫌いをにおわせるのがメイン・ストーリー。おおつろまさのぶ（漢字表記不明）演じる日本人がクーデットをみそめ、少女時代にイナが日本人と一緒だった記憶がクーデットによみがえる。まさのぶのアプローチを拒み続けるうち、実は本当の父とわかる。いわばじゃぴーのを扱う題材といえそうだが、安易な展開といい、それほど社会問題を狙っているわけではない。まさのぶのもとでイナが亡くなり、クーデットを「日本へ連れていく」というも、クーデットが断わる。ロマノと結ばれたクーデットがまさのぶと和解して終わり。まあ個人的にフィリピーナは日本で暮らすよりもフィリピン人と結婚するほうが幸福だと感じているから、ちゃんとハッピー・エンドに思える。
　これにダイアンのサブ・エピソードが加わり、ジェット・アルカンタラ演じるヒモ同然の男からボコボコに殴られる。ダイアンが日本へいくのを目標にしていて、じゃぱゆき願望がうかがえる。
　クーデットとダイアンが日本人に会う店が焼肉トンボで、この手の店はマニラにいっぱいあり、いかに日本人客が多いかが察せられる。クラブの入り口で「いらっしゃいませ」と日本語の挨拶があるのも同様に、夜のビジネスにおける日本人との関係がどれほど深いかの現われだろう。
　クラブのマネージャーがジョーイ・ガルヴェス演じるオカマなのは、なるほどフィリピンっぽい。
　それで興味のポイントはクーデットの脱ぎっぷりだが、こちらはけっこう満足のいく内容になっている。冒頭近くでいきなりセックス・シーンに、乳首の形はイマイチなものの、迫力のオッパイがモロみえになる。家でパンティーをチラつかせて寝ていると、トイレへ入ってパンティーをおろし、オシッコするのがリアル。マッサージ嬢ではＴバック・パンティー一枚のお尻がエロいうえ、オッパイがプラプラと揺れている。早くも大胆露出にヘロヘロを招く。大好きなステージ描写はキャミソールにＴバック・パンティーの衣装で、キャミを開いてオッパイがベロッ。ただし大嫌いなヘソピーをつけているのがわかって減点は否めない。またロマノとのカー・セックスや、マッサージへロマノが客できたとき、家での着がえでもオッパイを丸だしのあと、クーデットへ欲望を抱いたジェットの妄想の中で白い食いこみ紐Ｔバック一枚になってワンワンのポーズをとり、くびれと腰のラインが色っぽい。再び赤いビキニの紐パンティーで踊るステージもでてきて、さながらクーデットで頂点にのぼれる。ダイアンは黒いＴバックのランジェリーでステージを繰り広げ、日本人とのベッドがすごい。黒い紐Ｔバックのお尻を画面手前に突きだし、アナルのシワがみえそうにフェラチオをする。何度もフェラを頼まれて嫌気がさし、怒って帰る際にはオッパイがドバッ。「もう一回」「もう一回」とフェラを強要するのは日本人のイメージだろうか。ジェットに殴られるときは黒いビキニ下着のパンティーがお尻にピタッと貼りついている。ジェットの再度の暴力に耐えきれず、ナイフをつきつけて追いだすシーンは黒いＴバック一枚のお尻をくねらせて鏡台の前に座り、お尻のアップを含んだあと、オッパイを堂々にタプンタプン状態でジェットと格闘する。他に仲の悪いダンサー役でクリスタル・キングが出演していて、クラブの楽屋で全員が下着になって登場。衣装がえでトップレスのままクーデットやダイアンとケンカを始め、オッパイをこれでもかとおがませる。黒いパンティーに包まれたダイアンのお尻と、白いパンティーに割れかたがくっきり浮かぶクーデットのお尻も生つばもの。ステージに変わって、黒いビキニ下着のブラをもったいぶってはずし、手ぶらのダイアンが刺激的なら、黒いセパレーツ・ランジェリーのＴバックのお尻をアップにするダイアンが興奮を呼ぶ。手ぶらになって乳首を隠し、乳輪がはみでているうえ、けっこう美人のダイアンだが、ヘソピーにいささかげっそり。クーデットは赤い下着でＭ字開脚からトップレスで迫り、ずっとオッパイをだしっぱなしなので、やはり一番セクシー・パンチをくれる。クリスタルは客とのセックスでも全裸のボディーにオッパイをみせまくる。
　それにしてもバストの谷間を強調した服など着衣でもムズムズとフェロモンを放つクーデットなものの、メスティーソ（スペイン系）の顔立ちのかわいこちゃんだから、日本人とのハーフの設定は無理があるなあ、と思わせたのがいささか惜しかった。