ＮＡＫＡＷ　ＮＡ　ＳＡＮＤＡＬＩ
（ちょっとの間、盗られた）
　
04年：エル・ニーニョ・フィルムズ
監督：サン・ブエナヴェントゥラ
主演：メエ・トンコ
　　　 ラジャ・モンテロ
　　　 ニカ・マドリッド
　　　 マーク・ディオニショ
　　　 シャンハイ
　　　 パロマ
　　　 ノノン・デ・アンドレス
　　　 マイケル・プンザラン
　　　 ボーイ・ラナイ
　　　 フリア・テーラー
　　　 テス・オリアス
　メエ・トンコ、ラジャ・モンテロ、ニカ・マドリッド、パロマの共演による、農村を舞台にしたエロティック劇。
　メエ演じるのは農業にいそしむ女性で、ニカ演じる妹を育てるため、両親の死亡後、結婚せずに頑張っている。ニカに厳しく、シャンハイ演じる若者とつき合うのに猛反対。同じ村にはラジャ演じる知恵遅れの娘がいて、マイケル・プンザラン演じる近所の男にあこがれを抱く。マーク・ディオニショ演じるかつてのメエの恋人がパロマ演じる妻と暮らすのだが、メエとマークに愛情が盛りかえしてドラマが起きる。カティー・ネグレテとヴィクトル・メンタル演じるカップルが二人の逢いびきをみかけ、パロマに教える。一方でパロマはラジャとマイケルのセックスを偶然から目にして、テス・オリアス演じるラジャの母親にちくる。テスがレイプだと騒いでマイケルが訴えられ、ちゃんと結婚することで決着。ラジャが女の赤ちゃんを産む。パロマともめたメエは教会で“汝、姦淫するなかれ”に反省し、パロマに謝って身を引き、ニカとシャンハイの交際を許す。ニカがマークの赤ちゃんをもうけ、パロマも祝福する。
　幼稚なレヴェルのストーリーはＳＢＡの脚本にもとづく問題で、おそらくセザール・ＳＢ・アベーリアの担当だろう。サン・ブエナヴェントゥラの演出にも特筆すべきポイントはほとんど見当たらない。かえってチンタラしたテンポで後半に退屈を誘うくらい。でもノノン・デ・アンドレス演じる詐欺っぽい弁護士を含め、真に悪人を登場させない構成がどこか好印象をつくる。
　いくつか興味深い点があって、水牛じゃなく耕運機での農作業が、日本とタイプの異なる機種に関心を引かれる。海岸でニカが網をかつぎ、シャンハイが発泡スチロールの魚ケースを持っているのに沿岸漁業への要素もうかがえる。畑の作物が枯れそうでメエが心配し、嵐がきて神に感謝は、フィリピンにも恵みの雨の概念があるようだ。ニカが炊飯に吹き矢みたいな筒で火を起こすのが電気の貴重な地方っぽい。メエとマークがジプニーの屋根に乗っている際にイチャつき始め、そんな危ないよ、とつい苦笑い。自分でも屋根で揺られた経験があるだけに…　ショート・タイムでメエとマークが利用する安ホテルでエアコンつきが８５０、エアコンなしが６５０との説明は、高いなあと感じる。
　注目のセクシー女優、四名の脱ぎっぷりはどうかだが、まずもっとも大胆なのはラジャといえ、テスに水浴びで体を洗ってもらうとき、巨大なオッパイを丸だしにプラプラと動く。「痛い、痛い」と処女を奪われるマイケルとのセックスでは、乳輪の大きめな乳首がウルトラ・ドアップになる。またも「痛い」と騒ぐマイケルとの初夜でもオッパイを堂々の露出がものすごく、ラジャの圧倒的な乳房パワーに降参状態を招く。ファンのメエは水浴びシーンで白い下着に乳首をスケさせたあと、ジプニーでの愛撫は黒いブラにとどまり、マークとのセックスで女性上位になって下向きオッパイをタプンタプンと振ってみせて誘惑光線を放つ。お腹の肉もタプンタプンなのが、いささかあきれるものの…　さすがメイの素晴らしさ。ホテルのセックスで再度オッパイを全開も、マークのお尻のほうがアップは気持ちワリー。かわいいニカはシャンハイと海で戯れるときに衣装がスケないながら、こっそり家で抱き合うのが極小ひもパンティー一枚だから鼻血がでそう。横からとられた全身は乳首がバッチリでチンポを刺激してくる。岸にあげたバンカーの中でのセックスは、下向きオッパイをとにかくしゃぶりたくなる。パロマはマークとの一回目のセックスでオッパイをオオオーッとおがませ、水浴びシーンではさらにはっきりと乳首をみせてくれる。マークとの二回目のセックスでオッパイの隠れたままが残念かな。あとカティーは腰かけたかっこうでホット・パンツに浮かぶヒップのラインが色っぽい。ノノンの助手として黒人のフリア・テーラーが出演しているが、とくに肌をだすシチュエーションは用意されていない。
　なお『サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー』など、一部、規制曲の使用が聞かれる。