ＭＹ　ＢＥＳＴＦＲＩＥＮＤ’Ｓ　ＧＩＲＬＦＲＩＥＮＤ
　
08年：リーガル・エンターテインメント／ＧＭＡフィルムズ
監督：マーク・Ａ・レイエス・Ｖ
主演：リチャード・グチェレス
　　　 マリアン・リヴェラ
　　　 ピラル・ピラピル
　　　 ＪＣ・デ・ヴェラ
　　　 エーラ・マドリガル
　　　 デボラー・サン
　リチャード・グチェレスにマリアン・リヴェラを共演させた、人気アイドル映画の側面をもつ、いわゆるロマンスもの。さして特筆すべき点のない平均レヴェルの作品といえる。でもマリアンの絶世に近い美貌によって、とりあえずはみせる。
　男女の立場を違えるケースがあるが、カップルになる男が金銭的にめぐまれ、女が貧乏な庶民で、ふたりの出会いにおける第一印象が悪いあたり、いかにもパターンを踏む。
　イーヴォ（リチャード・グチェレス）は恋人のアキコ（エーラ・マドリガル）とラヴラヴだが、アキコの上流趣味のおつき合いにいささかうんざり。アキコにないしょで仲間のジュン（アレックス・カストロ）たちと男ばかりのバカなパーティーを開き、巨大な紙のウェディング・ケーキから花嫁のドレスのダンサーがでる企画をたてる。グレース（マリアン・リヴェラ）は働きながら、母（デボラー・サン）や自閉症っぽい弟のクリスチャン（レンズ・ヴァレリオ）を支える学生。アルヴァイトでウェイトレスをつとめるクラブで、友人のホステスのチッキー（チャリス・ソロモン）とディンディ（ダイアナ・マラハイ）にパーティーで踊る仕事を斡旋され、乗り気じゃないも、カネのためにうける。パーティーで男どもの冷やかしのうえ、イーヴォの下品な要求にグレースがキレる。しかもイーヴォがおカネを投げたため、憮然と立ち去る。なんてことがあってイーヴォの親友のマーク（ＪＣ・デ・ヴェラ）がイーヴォに恋人の紹介をするや、偶然にもグレース。驚いたふたりは、とりあえず初対面をよそおう。
　バカなパーティの件を怒るアキコとケンカのあと、アキコが見知らぬ男と親しそうなのをイーヴォが勝手に心変わりと誤解で、ならあてつけにとグレースに恋人のふりを頼み、ファッションを改造でアキコに会わせる。ところがアキコのほうもジェフリー（ＪＣ・クアドラド）を新しい恋人とつれてきて、いよいよ意地の張り合いが激化。もういちどイーヴォが恋人のふりを依頼とのシチュエーションで、イーヴォとグレースの間に愛情が生まれてくる。でも、すんなりとは進まない障害が用意される。
　まずイーヴォがバイクで家をでるとき、メイド（デビー・アブヤボル）がヘルメットを忘れたと追いかけ、ヘルメット無着用でバイクに乗るやつが主人公だと共感が起きない。ヴィヴァルディが流れる上流のパーティーで少女のヴァイオリン独奏の発表会があり、メールを打つイーヴォが叫び声をあげて演奏を中断させる。グレースと鑑賞のヴィヴァルディやブラームス、ドヴォルジャークで踊るバレエもイーヴォがアキコへみせつけでイチャイチャとささやき声で周囲に迷惑をかけ、こういうアホにはまじめに腹が立ち、さっさとフラれろって感じ。グレースが二回目の恋人役に五千ペソを打診に、もっととってやれといいたくなる。イーヴォが参加のカー・レースは、単純にリチャード・グチェレスのファン向けのオマケにすぎない。イーヴォの母（ピラル・ピラピル）がアルコール中毒気味の設定は、さほど意味をくみとれず、イーヴォの携帯の壁紙がゴッホも、キャラクターづけに影響を与える要素にたらず。ただしグレースの携帯電話が最安値の型なうえ、文章をタイプライターで打つのに対し、イーヴォがアイ・フォーンにパソコンで環境の差をあらわす。
　アキコは日系っぽい名前だが、ディスコでイーヴォが周囲の女の子に視線を送るだけで嫉妬がフィリピーナそのもの。
　一方、グレースの暮らす貧民街は長身のディンド（ベンジョー・パラス）が子どもたちと広場でバスケット・ボールのようすが、まったく物語に関係ないも、ちょっと雰囲気を伝える。グレースとマークが詩を朗読の会に出席で、こんなグループがあるのかと興味深い。愛を読む詩人のひとりがオカマだったりで。
　英語がうまくないなどとアキコがグレースの教養不足をからかい、アキコが貧しさは恥じゃないとかえってアキコを圧倒が観客のうなづき狙いなら、イーヴォがグレースの家に抵抗なく入り、クリスチャンと心をかよわせ、グレースのイーヴォをみる目が変わる構成は、たくみに階級社会のフィリピンにおいて、ありえない状況の利用にズセット・ドクトリオの脚本のしたたかさがにじむ。グレースが尼僧（フロールデリサ・ミラン、ローダ・ナヴァロ・レイエス）に協力のヴォランティアをイーヴォが支援は、宗教の浸透。とにかくイーヴォにやっと感情移入ができて、ビーチのパーティーで空き瓶をまわし、先の向いたものがあたりとの王様ゲームに似た遊びでアキコに指名がきて、告白タイムで正直に「まだ本当はイーヴォを愛してる」にジェフリーが憤慨で去る。はじめてキスをかわしたイーヴォとグレースだが、アキコがイーヴォに迫ってキスをグレースがみるうえ、留守のマークが帰り、クリスチャンの入院が重なる作劇がロマンスの進展をとめる。しかも内気なイーヴォが「愛してます」とはっきりいえずに別れに、と恋愛ドラマの定番をいく。グレースがマークのガールフレンドだとアキコが知り、マークと交際の継続にグレースがとまどうも、マークとグレース、イーヴォとアキコが詩を読む会のレストランではち合わせなどで盛りあげつつ、バカなパーティーでイーヴォとグレースのやりとりを撮影の携帯動画をみたマークがイーヴォを殴って友情が破れ、グレースを売春婦となじる。「オレとイーヴォのどっちが好きなんだ」のマークの質問にグレースが「イーヴォ」と答えたため、ふたりが完全に破綻。でいったん悲劇でしめながら、グレースが保母で保育園に勤め、イーヴォがアウディに販売員で就職と社会人になって時間が経ち、友人たち（パオロ・パライソ、ジョゼフ・マルセロ、マルコ・モラレス）のとりなしでマークがイーヴォと仲を戻し、イーヴォとグレースがマークのはからいで再会のハッピー・エンド。
　実に一般的なボーイ・ミーツ・ガールもの。
　マーク・Ａ・レイエス・Ｖが堅実に語り、頭を使うことなく、ぼーっと流れにまかせ、予定調和の安心さでみてなさいみたいな感じかな。
　でもマリアン・リヴェラの魅力が誘惑の世界へのいざないをくれる。グレースがウェイトレスでアルヴァイトの店がケソンのキャット・ウォーク（現地の発音だとカット・ウォーク）で、ヘソだしのミニスカの衣装で働く。バカなパーティーでウェディング・ドレスふうもミニスカなうえ、レストランで食事のジーンズがキュート。ちなみにレストランはタイアップだろうが東京東京で、ここ、まずいよね、と個人的に心の中でつぶやく。二度目のキャット・ウォークの店内でヘソだしをへて、開店準備のキャット・ウォークで掃除の際はジーンズがお尻にピタピタ。イーヴォがアイコのパーティーへつれていくため、グレースのドレスを選ぶときのショッピングは、さながらマリアンのファッション・ショー状態になり、闘牛士ふうのスパッツもどきを含む。いざパーティーはバストを強調の緑のドレスが視線を引きつけ、イーヴォと雨に濡れてたわむれるシャツとジーンズは、さほどボディーに貼りつかないも、ビーチのシーンが素晴らしい。自前の水着がダサいと嫌がると、イーヴォが白いビキニを買っていて、これを着たグレースがシー・スルーのシャツを上にまとい、浅瀬で『ＭＡＲＩＭＡＲ』ふうに腰をくねらせる。さすがマリアンの挑発にボボボ、勃起。パンティーがうっすらとスケる白パンや、引っ越しで薄い生地にお尻のラインが浮かぶジーンズも色っぽい。
　じゃっかんマリアンより落ちるが、エーラも美人だし、ビーチで黒い水着が少しだけで残念。でも背中のカバッとあいたドレス、肩紐がなくてオッパイがプラプラと揺れるドレス、バストを強調の赤いドレス、バストの谷間が目立つ光沢のドレスと刺激に満ちる。
　チャリス・ソロモンとダイアナ・マラハイもセクシーで、キャット・ウォークのダンサー役なため、営業中のステージのシーンはないが、二度の店内において金色の光沢のブラとミニスカが興奮を呼ぶ。おそらく本物のＧ．Ｒ．Ｏ．だろうダンサーには、金色のミニスカのほか、赤い光沢の短パンのものが数名いる。開店準備のキャット・ウォークの店内ではダンスの振りつけを練習する。バカなパーティーにグレースがひそむ紙のウェディング・ケーキを運ぶときはブラとミニスカふうの短パンで、とくにチャリスのジーンズの短パンがおいしそう。このバカなパーティーは、まさかグレースが登場かとイーヴォが妄想の二回目がラスト近くにおかれ、またもブラとヘソだしの短パンのうち、チャリスの短パンがローライズでお尻の割れ目がのぞく寸前にドキドキ。鞭をもつダイアナもそそる。ただしチッキーがディヴィソリアで買ったと大胆な露出のプレイスーツを服の上から身体あてるも、ほとんどオッパイが丸だしっぽい、その衣装を着ないままに終わる。コミカルながらもチャーミングなチャリスの肌をみたかった。
　アキコの友人役はイサ・ヴィリアール、クリスティン・ファリニャス、サマンタ・ガンボアが演じ、バストを強調のドレスや、ビーチで水着をほんの少し披露。ビーチには水着の女性が何名もいるが、イーヴォをマークがつき落とすプールでも水着がほしいかな。マークの母（ミンダ・モレナ）が下層のグレースなど考慮になく、マークのフィアンセに選択でイーヴォの母に紹介のレズィー役のシニナ・ジュバンも水着を欠くのが惜しい。グレースの友人役のテス・ボンはウルトラ・デブがおかしいも、コメディー・リリーフにたらず。
　あとオマケで歓喜は二回目のバカなパーティーで、チッキーとディンディのほか、黒いビキニのブラの女性がふたり加わってケーキを運び、中から金色の光沢ビキニの女性がでてくる。パンティーがハミケツなうえ、お尻にくいこみ、容貌も十分にかわいいので萌える。はたして、このキュートな娘がクレジットに記載のアイリーン・ロタ、マリテス・ヴィテルボ、テッサ・マリアーリ、ナネット・アブロガル、ジョアンヌ・アブロガル、メイ・パデルナルのうち誰かを知りたくなる。