ＭＯＴＥＬ
　
03年：ＡＴＢ−４フィルムズ
監督：アルマンド・Ａ・レイエス
主演：ローズ・ヴァレンシア
　　　 アリオーナ・アモール
　　　 アレン・ディゾン
　　　 モン・コンフィアド
　　　 イロナー・マルケス
　舞台となるモーテルというのが、ホテルＳＯＧＯのマラテ店。このホテルＳＯＧＯは経営者の一人と知り合いになり、ディスカウト用の名刺をもらって以来、ノヴァリチェス店をしょっちゅう利用している。設備内容と料金から判断して、本当にコスト・パフォーマンスがよい。
　なんて話はさておき、名前や扇子を持つ看板のデザインでもわかるように、どこか日本っぽい。映画の冒頭でマラテ店の玄関が映されていて、同じ建物のあるＭＩＹＡＢＩというカラオケ店の看板もみえるから、けっこう日本人の利用があるのかもしれない。
　ローズ・ヴァレンシア演じる主人公が、アレン・ディゾン演じる婚約者とラヴ・ホテル的に宿泊するのが発端。ロビーで大人のオモチャのセールスをしているモン・コンフィアド演じる従業員らしき男が、いきなりローズの魅力に引かれるとセックスの合図を送っていて、こんな色ボケ野郎が現実にいるかあ？　との疑問を生じさせ、先行きが不安になる。
　案の定、ローズとアレンは結婚するも、ジョーイ・ ガルヴェス演じる父からカネを稼いできてほしいと海外就労を頼まれ、ちょうどローズが妊娠したときにアレンが出発。滞在が約束の三年から五年へとのびて、セックスレスでうずくローズが執拗なモンのアタックに落ちる展開で、単細胞きわまりない。
　そのうえアレンはたまたまアリオーナ・アモール演じる盲目の女性とショッピング・モールのマッサージ・コーナーで知り合っていたのだが、帰国してみれば自らも突然、視力を失う設定に、目をこすっていた伏線を置くとはいえ、ご都合主義だなあ、とあきれ笑いを誘う。
　最後はローズがモンとの逢いびきを続けているも、モンがアレンの前に現れて暴力を振るうので、ローズが思わずモンを殺害。結局、三角関係のもつれが生む悲劇かよ、なんて相変わらずの定番ぶりは、何をかいわんや。アレンが不倫現場へ踏みこむとき、ドアに鍵のかかっていない不自然さは、ホテルＳＯＧＯのイメージを悪くするんじゃないの、との皮肉すらいいたくなる。モンの死体が救急車で運ばれる際に、アレンはモンから血を吐くほどボコボコにされたあとなのに、かすり傷ひとつなく、アルマンド・Ａ・レイエスは細部の表現に気をつかってほしいなあ。
　いやはや、ひどいできだ。
　でもアレンが不在中に娘が生まれ、カルメラ・マリルからラセル・アンジェラへと演じる子役が変わることで時の流れを示す中、ローズが同じく夫が不在である二人の従姉妹たちと住むようになると、そのうちイロナー・マルケス演じるほうは、ジグス・ポサダス演じる愛人をつくり肉体関係へ。ローズ・アン・サントス演じるほうは我慢していたとのサブ・ストーリーで、イロナーが修羅場を迎えるも、ローズ・アンはジェーソン・イルストレとカルメラ・バタン演じる妻子と幸福な生活を築き、ローズの心理に影響を与える構成は、それなりに生きたようだ。アレンがアリオーナに誘われて盲人サークルへ出席するエピソードにも、興味をそそる要素を含む。
　いいところもある、と指摘しておきたい。
　もっともローズのヌード攻撃は、ちょっと想像を上まわる激しさで、これは歓喜にたえないポイント。結婚前のアレンとのセックスから、正常位でオッパイをチラッとみせてくれるも、妊娠を告げる別れ前のベッドで黒い紐なしブラとＴバック・パンティー一枚になったあと、ひざ立ちで抱き合うポーズがそそる。下半身にピタッとフィットしたパンタロンからバツグンのプロポーションをうかがわせ、着衣でも興奮を招くあたりがさすがといえるものの、やはり脱ぐとすごい。モンとの初セックスでシャワーを浴びながらちちくり合いになって、腰のカーヴからお尻のラインに特徴のあるボディーがウハウハ。二度目はバック座位からピストン運動を繰り広げる、全裸の股間にアッジャー。とくに驚愕の露出は２ヶ所でてきて、まずアレンの帰国後も早漏の不満からモンと続けるセックス・シーンにおいて、素っ裸のボディーを斜めうしろから撮るアングルで、山を描くようにお尻を突きだしたまま海老そりの動きに流れる大胆なショット。おっと待った、それじゃオマンコがでる寸前だよ。もう一つはモンが香水スプレーをかけながら全身をなめる愛撫で、腹部あたりをはいながらバストへと移動し、オッパイの谷間まできて、ローズのチュッチュッチュと吸ってみたい乳首が毛穴までくっきりのドアップになるではないか。ワーッ、気持悪いと帰宅して肌の臭いをかぎながらアルコールで全身を洗うシャワーのショットへとつながり、全裸の身体に水がしたたるオッパイは、ほどよい大きさの揺れが挑発的。横からとらえたカメラ位置でお尻がキュートなばかりか、やや正面を向くと陰毛がバッチリで、さすがに完全ギブ・アップ。ここでもはや十分すぎるのに、アレンとモンが格闘になるクライマックスで、モンに一撃を入れるローズは黒いパンティー一枚のままオッパイを丸だしのプラプラ。うーん、素晴らしい。
　正直なところ、それほどファンではなかったローズだが、文句なく圧倒されたと告白せざるをえない。
　あと先輩セクシー・スターであるアリオーナとイロナーのうち、そこそこ好きなアリオーナはアレンをマッサージしながら、反対に自分がアレンにもんでもらうイメージを抱くシーンが用意されているも、ボディーにシーツを巻いてオッパイを隠したままだから、いつものサーヴィス精神を控えていてアレレ。イロナーはジグスとのセックスをローズに目撃されるとき、全裸のうしろ姿を中景でとらえるショットがでてくるも、正面からはあの半端じゃないウルトラ巨乳を堂々と披露せず、それじゃ出演の意味がないでしょ状態。
　ローズばかりが輝いている。
　欲をいえば胸元からのふくらみが小さいながら、けっこうかわいいローズ・アンの色っぽいシーンもみたかった。