ＭＧＡ　ＫＡＬＡＰＡＴＩ　ＳＡ　ＧＡＢＩ
（夜の鳩たち）
　
05年：エル・ニーニョ・フィルムズ
監督：セザール・ＳＢ・アベーリア
主演：カト・デ・サントス
　　　 メエ・トンコ
　　　 ラジャ・モンテロ
　　　 ニカ・マドリッド
　　　 アンジェラ・オルティス
　　　 シャンハイ
　田舎の娼婦たちを描く作品で、カト・デ・サントス、メエ・トンコ、ラジャ・モンテロ、ニカ・マドリッドの顔合わせとなれば期待せざるをえない。
　学費のために体を売るのがカトの役。シャンハイ演じる青年から愛を告白されるも、きっぱりと断わる。メエ演じるのは幼い二人の子どもをかかえ、生活費を必要とする未婚の母。ニカ演じるのが義理の父の暴力に耐えながら、レスリー・バルタザール演じる母にカネをせがまれてばかりの娘。アンジェラ・オルティス演じるのが身体障害者の父を介護する娘。みんな困窮から立ちんぼになったのだが、ラジャ演じる二人のパパをもつ女だけがちゃっかりタイプをつくり、パパが寝ている間に財布のカネを抜きとったりする。ノノン・デ・アンドレス（ノノン・バンキーとクレジットされている）演じる斡旋屋がトニー・マナロ演じる有力者を連れてきて、トニーがジェネシス・デーシャ演じる息子の筆おろしを頼むと、ジェネシスが相手にメエを選ぶ。すごくうまくいってメエがボーナスをもらうも、すっかり夢中になったジェネシスにつきまとわれる。アンジェラが近所のカインデリアから料理をもらっていたり、カトの客の兄がサウジアラビアへ出稼ぎにいっていたりするのがフィリピンぽい。警察官であるラジャのパパ１と、船員で、日本から帰ったパパ２がはち合わせする部分はいささかウソが目だつ。カトがノノンの紹介のボンボン宅を訪れてみればシャンハイがいて、その愛を受けいれることにする。アンジェラがレイプで殺害され、犯人がつかまるエピソードと、ニカが義理の父に襲われて抵抗から殺してしまうエピソードは、かなり感心しない。最後はカトの卒業を全員で祝福して終わり。セザール・ＳＢ・アベーリアの実力を考えれば、売春の実態を上澄み程度にさらった内容なのはしょうがないかもしれない。
　とにかく女優陣の脱ぎっぷりが注目のポイントだが、こちらはけっこうやってくれる。一番大胆なのはラジャといえ、ボーイ・ピラピル演じるパパの上にシー・スルーのベビードールを着てベッドに立つと、ベビードールをとって極細Ｔバックのパンティー一枚。お尻をアップに突きだし、アナルのシワシワがみえそうになる。再びベビードールで寝るところでは乳首がスケている。レネ・ロメロ演じるパパとは女性上位と騎乗位で巨乳のオッパイを揺らせる。全裸から紐Ｔバックのパンティーをはき、ブラをつけるショットもあって、相当なるド迫力。メエはファンなのだが、ちょっと肥満が気になる印象。トップレスからブラをはめたり、パンストをはくショットでそそったあと、ジェネシスの童貞破りで騎乗位のセックスになって、こちらは巨乳でも肌がしまっているため、プラプラとは揺れない。さらには二度目のセックス、騎乗位の三度目のセックスや、オッパイ丸だしの着がえなど、やっぱりメエにはイカされる。かわいいニカは下着で化粧するシーンや帰宅後の着がえのオッパイみえブラとりで挑発し、客とのセックスで正常位のオッパイをバッチリに披露。義理の父にのぞかれる水浴びでは堂々の素っ裸を惜しみなくさらしてくれる。アンジェラは水浴びでワンピースを脱ぎ、赤いパンティー一枚になるのみだが、まあまあ視線を引きつける。それで大好きなカトはというと、いきなり起床のショットでヘソピーがわかってげっそり。もうカトったら、愛してるのに、そんなバカなものしちゃダメよといいたくなる。でも全裸のシャワーでみごとなプロポーションのボディーをたっぷりとおがませ、正面からオッパイをとらえてブラをつけるショットに興奮のうえ、客との正常位のセックスでオッパイをみせまくる。シャンハイとのセックスになると、Ｔバック一枚のお尻がそそり、正常位、座位でもだえ、オッパイのアップが画面に炸裂する。メガネをかけた顔もキュートだし、スラッと脚の伸びた超ミニスカのボディコンもかっこよく、ホントにカト最高。抱きしめてキスしたい。五人がプールへいくシーンのみ、座っているだけで、濡れるシチュエーションを欠くのが不満ながら、十分に満足のできるヌードのてんこ盛りだったと評価したい。
　なお『誰かが誰かを愛してる』『ライムライト』など、いつものセザールの監督作同様に既成曲の使用が聞かれる。