ＭＧＡ　ＢＡＢＡＥ　ＳＡ　ＶＩＰ　ＲＯＯＭＳ
（ＶＩＰルームの女たち）
　
03年：マブハイ・シネマ・プロダクション
監督：ロレンソ・ルス
主演：ローズ・ヴァレンシア
　　　 カト・デ・サントス
　　　 ピア・パウラ
　　　 アンジェラ・コルテサ
　　　 フリア・テーラー
　　　 アナベル・ボロメオ　（ニカ・マドリッド）
　　　 ジニー・アンデルソン
　　　 ジェラルディン・ソリス
　　　 マイク・マガット
　　　 ブランド・レガスピ
　　　 レーイ・ロルダン
　　　 リン・マドリガル
　　　 ジン・（モルガン）・エリザルデ
　ＣＵＰＩＤ’Ｓ　ＨＡＶＥＮ　ＭＡＳＳＡＧＥ　ＣＥＮＴＥＲにつとめる女たちの物語。たぶんＨＡＶＥＮ（船じゃなし）はＨＥＡＶＥＮのことだと思うが、全編、このいい加減さでつくったような内容になっている。
　ローズ・ヴァレンシア演じるマッサージ嬢はレーイ・ロルダン演じるカネを払わない男を、フリア・テーラー・演じるマッサージ嬢はマイク・マガット演じるアメリカ人のハーフを、アンジェラ・コルテサ演じるマッサージ嬢はアントニー・ヘルナンデス演じる急に恥ずかしがるオカマを、ピア・パウラ演じるマッサージ嬢はジン・（モルガン）・エリザルデ演じるインタビューをメモするライターを、ジェラルディン・ソリス演じるマッサージ嬢はダド・ミトラ演じるめずらしく普通のオヤジを、カト・デ・サントス演じるマッサージ嬢はイヴェット・イソン演じるおしのびできたレズの映画女優を、アン・ボロメオ演じるマッサージ嬢はマイク・マルティネス演じる修道士を客に、スペシャル・サーヴィスとなって、フリア、アンジェラ、ピア、ジェラルディンはオッパイを披露する。とくにアンジェラとピアは乳首のアップを含み、ピアの巨乳は圧倒的。中国ふうのつり目ながらもブスっぽいジェラルディンは、あまりきれいな乳首じゃない。ローズは白い下着姿がそそるうえ、パンティーの上からオマンコをさわられる。カトはけっこうファンだけに、オッパイをギリギリまでなのが残念。イヴェットはトップレスのジーンズ姿になってお尻を突きだすも、お腹のたるみが目だつ。あとで胸の谷間を強調したドレスになるところでは、オッパイがおいしそうだが…　アンは下着以上に脱がないながら、大きめのパンティーをワンワンのポーズで食いこませるのがそそり、一番セクシー。まあまあかわいいし、唯一イケるシーンをくれる。
　とくにストーリーなんてものはなく、ちょっとドラマっぽいとすれば、ダンテ・ハヴィエールなどが演じる与太者に外でからまれたローズをブランド・レガスピ演じる男が助け、恋に陥る部分くらい。リン・マドリガル演じるブランドの母がローズを怒鳴りにマッサージ嬢たちの共同住居へやってくると、ブランドが「モデルだ」とごまかして結婚へ持ちこむ。ブランド宅のセックスでローズは乳首をバッチリにもだえてみせる。
　黒人のフリアにアメリカ人のマイクが求婚し、修道士と生きる決心をしたアンが引退を決め、アトン・バラトン演じる愛人だった教授からアンジェラが遺産相続の知らせを受け、カトがあこがれのアイドルだったイヴェットに失望しながらも同性愛で結ばれるなどあるも、つけ足し程度。最後はローズとブランド、フリアとマイクのＷ結婚式をダラダラ繰り広げるばかりで、中身がないにもほどがある。
　ジニー・アンデルソン演じるマッサージ嬢に客がいないのがヘンな構成だし、ローズがケンカで蹴りを入れる際に、ジーンズの短パンの股間を大写しにすると、直前までは普通の長いジーンズだったから、つなぎも適当。チキ演じる酔っぱらった客がグロリア・ヴィダリオン演じる幽霊のマッサージ嬢に遭遇するとき、おばさんのグロリアが、やめてくれー、的にＴバック・パンティーをスケさせていて、こりゃ、どうしようもない。どうせなら、レセプションの案内嬢を演じるパール・ジョイに、きわどい設定がほしかった。
　ローズがレーイに「スペシャルは六千」といって、値切ったレイが「三百だ」で、だったら手コキになったり、ジェラルディンが「二千五百」と要求しているのが愉快なものの、全員がロクにマッサージせず、すぐにスペシャルだし、ピアがオマンコのあたりを肩にかけ、つま先でチンポをなでる愛撫や、ジェラルディンがブラのまま背中のパイずりなど、少しも気持ちよさそうじゃない。とにかくオッパイをモロにしても、ポロリまでの盛りあげかたがドヘタを通りこし、ゾクゾク興奮の欠如が致命的。
　Ｂ級ポルノにすらなれなかった駄作、といったところ。
　ロレンソ・ルスは家庭用ヴィデオ・カメラでもつかって、一度、いかに女体を表現するかの研究をかさねたほうがいいんじゃないか。
　商業映画を監督、なんて十年早い。
　こりゃ、ホント、自分がカノジョと撮ったもののほうが、はるかにマシだわ。