LOVE STRUCK
 
05年:GMAフィルムズ
監督:ルーイー・ラグダメオ・イグナシオ
主演:ジョリーナ・マグダンガル
    マーク・ヘラス
    ジェニリン・メルカド
    マイク・タン
    ライナー・カスティーリオ
    ヤスミン・クルディ
    LJ・レイエス
    ライサ・セノン
    CJ・ムエレ
    カービー・デ・ヘスス
    ロルナ・トレンティノ
    ジーナ・アラハル
    フリオ・ディアス
 正直いって人物を軽薄に動かす青春ものが、個人的には一番嫌いだ。
 ジョリーナ・マグダンガルが人気ロマンス作家の役で登場し、若いカップルたちが読む本の中でおまじないを教えたり、アドヴァイス的なフレーズを提供する。マーク・ヘラス演じる若者はジェニリン・メルカド演じる幼なじみを思っているも、ジェニリンはマークを親友としてあつかい、マイク・タン演じる大人の雰囲気の男性に夢中で、マークにマイクを紹介といった無意識のうちにこくな態度をとる。マークにはLJ・レイエス演じる恋人がいたが、未練の残るLJが接近でいったん復活ながら、ジェニリンへ戻る。ヤスミン・クルディ演じる男のかっこうをするおてんば娘はライナー・カスティーリオ演じるハンサムなホモに内心ホレているのに、ライナーはカービー・デ・ヘスス演じる同姓へあこがれる。ライサ・セノン演じるマークの妹は、CJ・ムエレ演じるボーイ・フレンドとの関係に軽く悩む。
 とにかくアネット・ゴソン・アブロガルのストーリーにもとづくズセット・ドクトレロの脚本が表面的なら、ルーイー・ラグダメオ・イグナシオの演出が薄っぺらばかりでなく、ときにおふざけ狙いにバカさ加減が目立ち、腹立たしさすら伴う点に唖然。ジョリーナが歌って踊るミュージカル的な味つけもさしてプラスにならず、こりゃ、はずれもいいところ。ジョリーナが変装であちこちに出現のおかしさなど、さっぱり生きしきれないまま。
 一応、ドラマを含み、冒頭でロルナ・トレンティノ演じる母親が、近所の少女がみまもる横、幼い息子がすがるのを振りきり、涙を流しながらフリオ・ディアス演じる夫のいる家をでていく。ジェニリンがマイクの家へきてみれば、ロルナが母で、ジェニリンをかつての近所の少女と気がつく。マークとも再会でマークがロルナを拒み、マイクがマークに「母へチャンスをやれ」といって、ライサがロルナと親子を確認し、マークも和解する。義理の兄弟とわかったマイクとマークがジェニリンを正々堂々と争うことを約束し合い、結局、ジェニリンが一緒に育った喜びも悲しみもつまるマークを選ぶ。まあ、ヤスミンもライナーとハッピー・エンドで、どうでもいいような物語。
 一応、マイクとのデートでジェニリンがステーキのレアを血がしたたるために食べられず、陰で隠すのと、ケンペー・デ・レオン演じるライナーの兄がホモを嫌うのに、アラン・K演じるケンペーの仕事仲間がホモで、こっそりライナーの女装の服へ興味を示す部分にニヤニヤできたかな。
 企画としては、当然、評判の若手カップルであるマークとジェニリンに、中堅女優へ躍進中のジョリーナを共演させるスターの顔合わせ目的だろうし、この三名が中心にいるのはいうまでもない。ジョリーナはいつもながらに色気と無縁だが、白パンに浮かぶスタイルはなかなかのもの。ジェニリンはメガネをかけてひょうきんさをだすも、どうあれキュートで、ローライズ・ジーンズと白パン、グレー・パンのヴァリエーションでときめきをくれるうえ、ローライズ・ジーンズでプールへ落ちるシーンは、まったくスケないのにドキドキを呼ぶ。あとヤスミンはボーイッシュなキャラが合っているが、白パンに女っぽさをうかがわせる。かわいさではライサがまさり、青いジャージのパンツがおいしそう。LJは意外と美人にみえず、むしろ一緒にいる友だち役の端役二名のうち、白パンの一人に視線がいく。ライサやLJは、いずれ水着姿をおがんでみたい。
 熟女趣味のあるものにとってだと、ジェニリンの母を演じたジーナ・アラハルはさすがに盛りをすぎた印象だが、久しぶりにロルナへ欲望を感じた。顔は厚化粧でカヴァーしているも、ジーンズに包まれた豊満なヒップに対し、キュッとしまったウェストがたまらない。四十台半ばのおばさんをハダカにむきたくなった。