ＬＩＧＡＹＡ…　ＰＡＮＴＡＳＹＡ　ＮＧ　ＢＡＹＡＮ
（リガヤ〈幸福〉…　みんなが欲しがる女）
　
02年：レオ・フィルムズ
監督：アルマン・レイエス
主演：ハリーナ・ペレス
　　　 レアンドロ・バルデモール
　　 　ジョン・アパシーブレ
　　 　リト・レガスピ
　　　 オデット・カーン
　　　 ハロルド・ピネダ
　　　 ロッキー・マルティネス
　　　 ミレット・カブラル
　　　 アルマ・ソリアノ
　うわっつら物語とでも形容しようか。マジで考えたのかと疑わしいほど人間が描けていない、悪いほうへの驚きが強い作品である。
　ハリーナ・ペレスが主人公を演じていて、彼女をめぐる愛憎劇。レアンドロ・バルデモール演じる夫と一緒に漁村へとやってくるのだが、すぐに周囲のうわさの的になる。まずレアンドロが山へと入る設定に無理があり、労働運動をするレアンドロと対立していたジョン・アパシーブレ演じる警察官にハリーナがすんなりと好印象を抱くのがヘン。
　自らレアンドロを拷問し、ハリーナにレアンドロを助けたかのような説明をするとジョンが接近し、ハリーナを奪うものの、つき合ってみればけっこうジョンがイイ奴だったりする。リト・レガスピ演じる有力者がハリーナに目をつけ、名づけ子のジョンがあっさり殺されるや、今度はリトがハリーナを囲う。リゾート開発でひと儲けたくらむ悪徳有力者のように登場しながらも、やっぱりリトがやさしい男だったりして、ご都合主義だなあと苦笑い。
　リトも殺され、レアンドロが戻ってきて、一緒にハリーナは村を去るわけである。
　ロッキー・マルティネス演じるハリーナにあこがれる少年が語り手となってストーリーが進行し、オデット・カーン演じるその母がバランガイ・キャプテンの役。太った中年オバサンだけれどもハロルド・ピネダ演じる不倫相手がいて、ハロルドがハリーナを襲ったために、嫉妬からハリーナを逆恨みする。それで村人たちみんながハリーナをイジメるも、ハリーナがリトと一緒にリゾート開発の説明にきたから、余計に怒り心頭。ついに暴力を振うに至ったにもかかわらず、リトのあとをハリーナが受けると、突然ハリーナ支持に変わるのは説得力を欠きすぎる。ミレット・カブラル演じるハロルドの妻に浮気がバレたせいがあるとはいえ、ハリーナが去るときに示すやさしさなど、人間こうも単純に掌を返せるものかとあきれるのみ。
　まあ、バカバカしい内容であっても、ハリーナのヌードを期待してみた作品だから、それさえ満足できれば文句はない。
　レアンドロとのセックスでは下からとらえたオッパイの盛りあがりがビンビンにそそるうえ、騎乗位で腰を動かすお尻が誘惑的。ジョンとのセックスは黒いブラとパンティーを脱がされるポーズが挑発してきて、ブラからオッパイがポロッとでるところでよだれがダラー。しかもパンティーをズズッとおろされると陰毛がバッチリで、すすす、すごい。リトとのセックスと、帰ってきたレアンドロとのセックスでは、ともに横から撮ったオッパイのドアップにイキそうなくらいの興奮を覚える。ただしリトに愛撫されるときにヘソ・ピアスをしているのが趣味に合わず、それほどタイプの女優でもないから、ちょっと失望。
　セックス以外のシーンでも、オヤジどもから水あびをのぞかれるシチュエーションで、横から、正面から、上から、座った、立ちあがったハリーナの全裸のボディーをなめるように堪能できて、オッパイや陰毛の惜しげもない露出がビンビンにさせてくれるし、ロッキーがオナニーするイメージの中での赤いスリップ姿で踊るポーズの色っぽさが格別だから、ピアスなんてしなきゃけっこう満足なのだが…
　村へ自殺しにやってくる女性を特別出演のアルマ・ソリアノが演じていて「Ｇ．Ｒ．Ｏ．か、じゃぱゆきか」と嫌われてオデットから教会へ入れてもらえないあたりはキリスト教精神に反してるんじゃないかと興味深いものの、ロッキーの想像シーンで「ハリーナの代わりにレッスンしてあげる」と服を着たままオッパイやオマンコに手を当てさせたり、チンポを触ってあげるだけで、まったくヌードをみせないままなのが残念。
　なお、ロッキーら子どもたちがチンポを木でカツンと割礼される光景はなかなか風俗的な面白さがあり、それでチンポがはれているロッキーがハリーナをみて勃起し、痛がるギャグは素直に笑っておこう。