ＬＥＳＳＯＮＳ　ＩＮ　ＬＯＶＥ
　
(91)年：リーガル・フィルムズ
監督：アルテミオ・Ｏ・マルケス
主演：エディー・グチェレス
　　　 テッチー・アグバヤニ
　　　 ルッファ・グチェレス
　　　 アルジョン・ヒメネス
　　　 クリスティナ・パネル
　　　 クリス・ヴィリアヌエヴァ
　　　 アナ・ローセス
　　　 ジェフリー・サントス
　　　 イザベル・グラナダ
　　　 チュッキー・ドライファス
　冒頭とラストにオギー・アルカシドが出演して主題歌を歌い、ダイナ・ダンサーズが踊る。四組のカップルを描く、実に軽い青春ドラマ。
　ルッファ・グチェレス演じる女子生徒は、ジェフリー・サントス演じる兄の友人であるアルジョン・ヒメネス演じる男子生徒に恋するが、ローズマリー・ヒル演じる母が異性とつき合うのをヒステリックに怒る。アナ・ローセスとイザベラ・グラナダ演じる姉妹は、ルッファの同級生のアナがジェフリーと引かれ合い、チュッキー・ドライファス演じる偶然にぶつかった生徒とイザベラが口ゲンカを繰り返しながらも、心を通わせていく。でもロメオ・リヴェラ演じる父が男と会うのを異常までにチェックし、恐れまくっている。フローラ・ガセル演じる祖母がやってきて、跳んでるおばあちゃんのフローラに影響をうけるのが心配で、ロメオがさらに厳しくなる。チュッキーの姉にあたるティナ・パネル演じる女子生徒には、スポーツ・カーに乗るボンボンのクリス・ヴィリアヌエヴァ演じるボーイ・フレンドがいるが、エディー・グチェレス演じる父がテッチー・アグバヤニ演じる若い女性と婚約したのをクリスが嫌い、あからさまにテッチーへ反抗する。
　リト・レガスピ演じるアメリカへいっていた父が現われてルッファとジェフリーが喜び、ルッファが「父と暮らす」とでていく。リトがローズマリーと別れた理由を話して聞かせ、娘に「お母さんを大切にしてほしい」と願ってルッファとローズマリーが打ちとけ合うエピソードは無難な小品。父を避けてアナが夜に家出し、ジェフリーが保護に駆けつけてロメオのもとへ届ける。ロメオがアナをぶっ飛ばしたうえ、ジェフリーの抗議にまで暴力をふるい、フローラがショックで倒れる。ロメオのあまりの頑固ぶりは娘を気づかう親の枠をこえ、ただの暴君にしか思えない。病院でフローラの「子どもを理解するのよ」の言葉にやっと軟化を示して親子が抱き合うエピソードは、もうひとつすっきりしないままの印象に終わる。クリスが酒によってティナにからみ、その情けなさにあきれてルッファとアルジョンがティナを連れ帰る。後悔したクリスがティナの家の玄関で叫び、チャーリー・ダヴァオ演じるティナの父に殴られる。それでもこりずに酔って吐き、エディーにも拳を浴び、手当てしてくれたテッチーにキスを迫ってビンタくらうバカぶりは、もはやイライラを誘う。こんな甘えたクソ野郎は放っておけと…　テッチーがクリスの同意をえられないと結婚をあきらめ、エディーが落ちこむのをみてクリスが父の気持ちにふれる。悲しむティナをイメルダ・イラナン演じる母がやさしくなぐさめると、ティナがアメリカ留学を決める。出発に際してみんながエールを贈りにきてセンティメンタルに盛りあがり、最後にクリスも顔をだす浅い内容のエピソード。深刻に悩まないストーリーとして、こんなものかもしれない。
　ホセ・ハヴィエール・レイエスの脚本は卒業アルバムをめくる構成で長短の挿話を配置し、よどみない印象を与えている。ルッファとジェフリー宅、クリス宅にプールがあってカネ持ちを表わすのと、アルジョンの一家が兄弟の多い大家族で、マリオ・エスクデロとルーシー・キント演じる両親が祈りをささげたら、いっせいに争うがごとく料理をとる食事風景とが貧富を対比する。一緒に食べるルッファが楽しそうなのに、どちらが幸せなんだろうとの問いかけを含むようで、ちょっと社会的な風刺をにじませる。
　アルテミオ・Ｏ・マルケスは全員がオリジナル曲で歌って踊るのと、リトとルッファたちがラテン・ダンスにきょうじるところ以外は六十年代のアメリカン・ポップを流しっぱなしの音楽使用法に、相変わらずアメリカの学園ジャンルをマネたんだなあとのイメージを与える。アメリカ合衆国好きのフィリピン人の反映なものの、日本にも和泉聖治の『この胸のときめきを』なんて作品があったことを思いだす。曲の選択はほとんど適当に近いが、クリスとテッチーのシーンに『ミセス・ロビンソン』はワザとらしいと感じる。ミュージカル的中間部ではティナのダンスがややもたつき、ルッファの歌声が浮いているのがご愛嬌。
　とにかく筋も語り口も演出表現も関係なく、映画の最大の魅力は主役の女の子四名のかわいさに尽きる。とくにアナはムズムズするほどタイプで、顔をペロペロなめまわしたうえ、ブチューッとディープ・キスしたい。家出のときのジーンズがキュートなのに視線を奪い、ロメオに投げられて倒れるポーズでお尻がアップになっておいしそう。もちろん水着もでてきて、ルッファ宅のプールとビーチでワンピースを披露するが、ボトムにパレオを巻くのが惜しい。一緒いるイザベラもワンピースにパレオ、ビーチのみのティナもワンピースにパレオどまり。ダイナ・ダンサーズの中にはパレオを巻かず、ワンピースに全身のラインを強調するものがみえる。フローラのブヨブヨした水着のお尻がでてくるのは余計。ルッファは一番美人だし、長身のナイス・ボティーをたっぷりと堪能させてくれる。全員でのビーチはワンピースにパレオ、アルジョンとのビーチはスカート型のワンピースでアルジョンの海パンのほうが目だつも、自宅でのプールがすごい。ハイレグ・ワンピースで浮き板に寝ころび、アルジョンがひっくり返して落ちると、水中撮影でしばらくたわむれる姿をとらえる。バストの谷間、ウェストのくびれ、ヒップの割れかた、ほぼ文句なしのパーフェクト。四人がエクササイズするレオタードでも、ナイス・ボディー度ではルッファが群を抜いている。
　ただし挑発がもっともビンビンだったのはテッチーで、薄い青のワンピース水着で泳いでプールからあがり、濡れてバストの形くっきりに貼りつき、乳首がスケそうだし、お尻にはキュッと食いこみまくる。白いピタパンの誘惑もあって、テッチーに悩殺される。
　女優がすべてのみどころといえるようだ。