ＭＡＳＩＫＩＰ　ＮＡ　ＡＮＧ　ＭＵＮＤ　ＭＯ
ＬＡＢＲＡＤＯＲ
（あなたはもう痛みの世界にいる　ラブラドル）
　
00/01年：リーガル・エンターテインメント
監督：バルド・マーロ
主演：リト・ラピッド
　　　 イザベル・グラナダ
　　　 リカルド・セペダ
　　　 ルエル・ヴェルナル
　　 　ジョン・アパシーブレ
　　　 オレステス・オヘダ
　　　 ロイ・アルヴァレス
　　　 エドガー・マンデ
　まあ、普通のＣ級アクションですね、と割りきって終わりか。
　リト・ラピッド演じるテロ対策の捜査官が主人公で、ミンダナオへ運ばれた資金である金の延べ棒の運び屋たちを退治するのが冒頭。ハデに車を吹っ飛ばすも、さすがにヘリコプターの爆破は炎でごまかしている。
　ところがランド・アルマンゾル演じる同僚が押収した金の着服を計画していたから、捜査官を皆殺しにし、リトだけが逃げる。ルエル・ヴェルナル演じる指揮官もグルだったので、リトが犯人にされ、指名手配がまわるという設定。
　縁もゆかりもない漁村へやってきたリトは、深夜に見知らぬ家へ忍びこんで缶詰を盗み、オイオイ、それは泥棒よとびっくり。翌日おかずがなく、ブディー・プラド演じる父、イザベラ・グラナダ演じる娘、ブライアン・ゴメス演じる息子の一家がごはんだけで食事するのはギャグか。リトがブライアンと知り合うとちゃんとおカネを渡しているし、あとで一家と親しくなるとみんなに服などを買ってあげていて、うまくコソドロを精算するものよ、なんてニヤニヤ。
　舞台となる海岸はロイ・アルヴァレス演じる議長がリゾート開発を計画中で、リカルド・セペダやフロイラン・サレス演じる手下をつかって住民を立ち退かせようとしている。イザベルの家へもいやがらせがきたときに、リトが追いはらって信頼を勝ちとる。イザベルがリトに恋するのはいうまでもない。イザベルにはジョン・アパシーブレ演じる隣人の男が片思いを抱き、リトとの関係にやきもき。ブディーが部屋の中で作業する際の息づかいを聞いて、イザベルのセックスと勘違いするのは定番のネタ。
　オレステス・オヘダ演じる地元の警察へリトがおたずね者だとジョンが教え、オレステスがランドに連絡したから、ルエルの部隊が襲撃してくるわけである。
　とにかく敵が二ついて、いかにもリトらしい宙返り射撃などでランドをやっつけ、カー・チェイスのすえにルエルをしとめるも、今度はリカルドの一味が待っている。イザベルの一家を連れ去ったとジョンが告げ、そのままリトが休むヒマなく駆けつける。銃撃戦になるとイザベルまでガンをとるのはよいのだが、なぜか名人に突然変身。当たるわ、敵の弾をよけるわ、トンでもない無茶苦茶とあきれるのみ。手りゅう弾でイザベルが絶対のピンチのとき、ジョンが身代わりとなるのはおなじみの浪花節だった。
　よく考えてみれば、ロイは始末されていないし、リトの罪もちゃんとハレたことを証明しまいままにハッピー・エンド。いやはや強引なと内容だわい、と苦笑い。
　まあ、いいか。
　期待していたセクシー・シーンは、やはり追いたてをくらっているディディン・アンドレス演じるおばさんの一家の娘がウハウハ。ロサンナ・マグダレナ演じる姉のほうが、退去書類にサインを拒むならとフロイランにレイプされる。ビリビリッと服を破られるとオッパイが堂々の丸だしになり、うーん、大胆。でもフロイランの手ごめがいかにもおざなりでリアルさを欠くのがイマイチ。演出がヘタなのだろう。ジョアンヌ・ゴンザレス演じる妹のほうが美人だから、こちらもオッパイをポロリかなと興奮したが、脱がないうちにサインを書くのが残念。
　イザベルは形だけの露出だろうと予想していたものの、リトにキスを迫るとき、上半身裸を背中からみせるのみで、オッパイの谷間すら隠したまま。フロイランから犯されそうなショットでは、バックで挿入だと前に押したおされてスカートをまくられるのに、パンティーの映らない位置にカメラがあって、そりゃ、あんまりよー。ホント、形だけの露出。
　お色気パワーもトーン・ダウンで不満タラタラなのだが、Ｃ級アクションだからよしとしよう。