ＫＵＭＵＳＴＡ　ＫＡ，　ＨＵＤＡＳ？
（ごきげんいかが、ユダ）
　
(83)年：アマザルディー・フィルム・プロダクションズ
監督：アウグスト・ブエナヴェントゥラ
主演：ルディー・フェルナンデス
　　　 エース・ヴェルヘル
　　　 ヴィヴィアン・ヴェレス
　　　 パキト・ディアス
　　　 エルニー・オルテガ
　　　 アンヘロ・カストロ・ジュニア
　　　 ルーベン・ルスティア
　　　 アイク・フェルナンド
　　　 パキト・サルセド
　　　 エフレン・レイエス・ジュニア
　冒頭、ロベルト・タルビー演じる農民が首吊り自殺するエピソードで、地主制度と戦う抵抗のドラマとの推測が起きる。
　ルディー・フェルナンデスとエース・ヴェルヘル演じる二人の若者を主人公に、ダブル・ヒーローものなのが特徴。これにヴィヴィアン・ヴェレス演じる女性との三角関係がからむ。
　ルディーとエースはフィエスタでのボクシングや、アーム・レスリングなど、いつもケンカに発展ばかりのライヴァル的存在。対立を繰り返すうちに心のすみっこで友情を育てていて、小作であるルディーの父が家をとられ、エースの父が牛の手放しをよぎなくされたのを機に、二人して村をあとにする。ヴィヴィアンはめぐまれた環境にいるながら、エフレン・レイエス演じる夫を殺されてパキト・ディアスが首領を演じるゲリラに身を投じる。これにルディーとエースも加わり、軍隊に対して銃をとり始める。
　ゲリラがはっきりとＮＰＡの設定じゃないのは、マルコス政権末期という時代のせいだろう。パキトが腐敗した人物なのも同様。
　村民に対する軍隊のゲリラ狩りなどのあと、ルーベン・ルスティア演じる有力者にパキトが脅され、あっさり仲間を始末する。これに気がついたエースが去って警察に情報を話し、裏切り者の汚名をかう。ルディーとのトラブルにヴィヴィアンが仲裁にたつも、軍隊にヴィヴィアンが撃たれて傷をおう。ついにルディーとエースが対決になったとき、パキトの一味が襲ってきて、一緒にやっつける。足に弾をうけたルディーへエースが手を差しだし、ルディーが拒みで、素直になれない頑固な似た者同士による意地の張り合いが好印象。
　でもアウグスト・ブエナヴェントゥラの演出が平坦で、とくに後半にあくびを誘うのがイマイチと評価せざるをえない。
　まあマルコス政権への抗議を娯楽レヴェルでやんわりと暗示したと思えば、こんなものかな。
　個人的に嬉しいのは、美人のヴィヴィアンのセクシーさに尽きる。黒いピタパンでバツグンのプロポーションをうかがわせ、エースと池で抱き合うのをルディーがのぞいて嫉妬をおぼえるシーンで、緑っぽいシャツが濡れてバストに貼りつき、ブラをつけてないので乳首がスケる。水へもぐるときに黒いパンティーのお尻をチョコンと突きだすのもそそり、ヴィヴィアン大好き。
　パキトたちが売春する女性のパンティー姿はオマケ程度ながら、ヴィヴィアンの魅力が映画に大きなみどころを与えたようだ。