ＫＩＲＯＴ　ＳＡ　ＰＵＲＯ
（心につき刺さる痛み）
　
97年：ＭＡＱプロダクションズ
監督：Ｆ・Ｃ・ガルガンティーリア
主演：アナ・カプリ
　　　 グロリア・ディアス
　　 　レーチェル・ロバンコ
　　　 ラモナ・リヴィーリア
　　 　ロイ・ロドリゴ
　　 　マリタ・ソベル
　　　 ローラ・ルナ
　　　 ダンテ・カストロ
　　 　アルドリン・ルッソ
　　 　ジェリコ・マルティネス
　　　 アーチー・ヴェントサ
　アナ・カプリに魔性の女というか、男をとりこにする魅力あふれる女を演じさせても無理がある。だから大前提が不満になってしまって、イマイチの作品である。
　冒頭にさっそく川で水浴びするアナが登場し、白い衣装からオッパイをスケさせているのにウハウハ。となりにはロイ・ロドリゴ演じる両親の名づけ子が住んでいるのだが、アナによこしまな欲望を抱くロイがのぞき見するシーンが二度あり、白いパンティー一枚になって着がえるうしろ姿と、シャツのまま行水するときの乳首の浮きがあがり、およびシャツを脱いで横チチがキュート。ついにロイがアナを犯すときはオッパイがバッチリなうえに、素っ裸のボディーが迫力もの。
　なのだが、どうも容貌が好みじゃないから、ビンビンになりきれない。
　アナは妊娠するも流産し、ロイは未成年者レイプで有罪に。たまたまグロリア・ディアス演じる女性の裁判官が、栄養不足で倒れたアナを助けたこともあり、判決後に自宅へと引きとる展開になる。そこでまたマリタ・ソベル演じる家政婦からイジメを受けるだけでなく、アーチー・ヴェントサ演じるグロリアの夫がイカれてしまう。体を洗うアナをアーチーが盗み見するシーンでは、アナのパンティーが濡れてお尻に貼りつき、トップレスの胸からは乳首が丸みえ。
　アルドリン・ルッソ演じるグロリアの息子もアナにまいり、バタッと押し倒してシャツのボタンをはずすと、オッパイがポロッ。
　アナって、そんなにフェロモンがあるわけ？
　ラモナ・リヴィーリア演じるアルドリンの恋人が嫉妬からアナに暴行し、ついにアナは田舎の両親の元へと帰る。そこでまた脱獄したロイが迫るのだが、ダンテ・カストロ演じるアナの父がロイを殺す。
　グロリアが駆けつけ、改心したアルドリンとラモナにも祝福され、かねてからアナに好意を寄せていたジェリコ・マルティネス演じる幼なじみと結婚で終わり。
　低レヴェルな物語である。
　まあ、アナのパワー不足はしょうがないにしても、脇の女優もパッとしない。ロイの妻をレーチェル・ロバンコが演じていて、せっかくベッド・シーンがあるのに、まったくそそるような撮りかたになっていない。
　ラモナはシャワーを浴びながらアルドリンと抱き合うところがオッパイもみえちゃっててオオーッと感じたものの、あとのセックス描写がヘタで、全裸が生きずじまい。むしろプールでの赤いハイレグ・ビキニのほうがそそる。
　なお、貧困がテーマのようだが、社会性の表現としては中途半端な印象なものの、アナの誕生日のプレゼントにジェリコが絞めた鳥をあげるのは興味深かった。