ＫＥＳＯＮＧ　ＰＵＴＩ
（コテージ・チーズ／柔らかくて白いチーズ）
　
97年：レッド・ホース・プロダクション
監督：マウロ・ジア・サモンテ
主演：アントン・ベルナルド
　　　 デボラー・カルピオ
　　　 フェルナンド・モンテネグロ
　　　 ロイ・ロドリゴ
　　　 クラウジャ・コロネル
　水牛のミルクからつくるチーズをケソン・プティと呼ぶそうだ。まだ食べた経験を持たないのだが、その製造風景がでてきて、なかなか興味深い要素を含む。ラグーナ州のルンバンにあるケソン・プティの農場を舞台に繰り広げられるエロティック・コメディーで、なんといってもデボラー・カルピオとクラウジャ・コロネルの競演だから、個人的には必見といってよい。
　ルスティカ・カルピオ演じる祖母が死亡し、地方の農場を相続したアントン・ベルナルド演じる息子が主人公。遺産をすべて受け継ぐには条件があって、二年以内に子どもをつくらないといけない。もしダメなら、慈善団体へ寄付されることになる。アントンにはデボラー演じる妻があるも、愛が冷えきっているうえ、子種を持たない不安を伴う。農場でクラウジャ演じる乳搾り娘をみそめ、デボラーもフェルナンド・モンテネグロ演じる使用人を気に入るとのストーリー。途中、自分に変わって子どもを仕込む男をアントンが募集すると、デボラーにひと目ぼれしたロイ・ロドリゴ演じる男がチンポまでだしてアピールし、デボラーを誘惑するも、かえって嫌われる。ロイがデボラーを襲い、フェルナンドが助けて二人が恋仲へ。アントンがフェルナンドに大金をあげて子づくりを頼む。との流れで、デボラーが出産するまではよいのだが、父親の名前をアントンとして届けたため、フェルナンドに釈然としない思いを残す。ついにはフェルナンドが赤ん坊を奪い…　といった強引なクライマックスを形成すると、デボラーが溺死にいたるツメは、いささかフィクションが目立ったようだ。
　また、デボラーを追ってフェルナンドが出航したフェリーに向かって桟橋からダイヴし、デボラーが引きあげるとき、ロープの動きが軽すぎて、およそ大の男が一人、先につかまっているようにみえないうえ、船員やほかの乗客の反応がゼロなのはナゼとの疑問も生じ、マウロ・ジア・サモンテのヘタな演出を痛感せざるをえない。
　まあ、ロベルト・タルビーとルシタ・ソリアノ演じるクラウジャの両親が、小屋でクラウジャの情事現場を発見して「よくも娘を」を怒り心頭になるも、相手がご領主さまのアントンとわかって喜びに転じるあたりにクスクス笑いが起きたり、ロデオ大会でダンス・パーティーのパートナーを選ぶイヴェントや、乳搾りの様子なども面白く、とりあえずの関心点は確保したといえる。
　とにかくデボラーとクラウジャのセクシーさについては、ほとんど文句なしのすごさ。デボラーはアントンとセックスしようかとなるも、やっぱりやめたと起きるときの乳首がスケたスリップ、ビーチでフェルナンドと抱き合うときのパンティー一枚、テントでセックスを始めてのオッパイ丸だしなどウハウハのうえ、馬に乗って川を散歩し、池で水浴びするシーンが圧倒的な迫力。パンティー一枚に脱いで、オッパイもあらわに泳いでいるとロイに襲われるのだが、バチャバチャもみあいながらパンティーをはぎとられ、岩の上へ逃げる全裸のポーズが、今にも突きだしたお尻の奥にオマンコがのぞきそう。やや安産型のプロポーションもそそり、デボラーに完全悩殺必至となる。
　クラウジャは大ファンだけに、かなりの期待大だったのだが、まったく裏切っていないのが歓喜。乳搾り女たちとミルクをかけ合い、シャツが濡れて乳首がスケたうえ、ポロリとオッパイがこぼれでる登場シーンからオッといわせる。アントンにミルクをドバッとたらされるイメージの中での全裸や、アントンに抱かれたときのオッパイと素っ裸のボディー・ライン、ビーチでセックスするときの焚き火の光に浮かぶオッパイなど、いずれもよだれもの。とくに出産したデボラーの追いだし命令でいったん離縁となるも、再びアントンが迎えにくるとき、シャツから半分だけ乳首が露出していて、妙にエロっぽくドキドキ。アントンが押し倒すと、いきなりパンティーをはいていないので、スカートがまくれてお尻がバッチリ。シャツがはだけてオッパイをこれでもかの全開で、もはや我慢できない。
　デボラーとクラウジャのパワーで映画の価値が二段階アップしたこと確実、と断言したい。
　なお、乳搾り娘たちを演じたカルメラ・カリアソ、エルヴィラ・カマチョ、デニス・ヴィリアヌエヴァ、マルヴィー・タブゾは、クラウジャとミルクのかけ合いで乳首がスケる寸前までの露出ながら、カルメラがけっこう美人で気になった。