ＫＡＲＩＢＡＬ
（ライヴァル）
　
04年：ヴィンセント・フィルムズ
監督：サン・ブエナヴェントゥラ
主演：メエ・トンコ
　　　 カト・デ・サントス
　　　 フランシス・エンリケス
　　　 マーク・ディオニショ
　　　 ジオ・ババラン
　フランシス・エンリケス演じる士官が兵士たちの前で演壇に立ち、ＢＧＭに『遠すぎた橋』のマーチが流れる。あとも『ウエスタン』や『ミッション』など、規制曲をいくつもつかう安手作。
　でもメエ・トンコとカト・デ・サントスという、けっこう好きな女優の共演だけに、スケベな期待がかかる。
　ミンダナオでフランシスが戦闘中に負傷し、中央ルソンに住むメエ演じる婦人警官の妻が連絡をうける。ホロ島の病院で再会。今度は酔ってどこかの田舎道をカトが歩き、草むらでオシッコをする。エルニー・フォルテ演じるカトの父が山岳民族のような半裸のかっこうをしている。一体どういう話なんだ、ともったいぶった冒頭が興味をそそる。
　ようはカトとメエが友人同士で、カトとフランシスが恋人関係なのだが、ある日、カトの留守にメエとフランシスがセックス。カトとメエが同時に妊娠し、メエがトニー・マナロ演じるフランシスの上官の娘だったため、結婚を決めてジオ・ババラン演じる一児をもうける。流産したカトは酒の勢いでマーク・ディオニショ演じる近所の男とセックス。エルニーにみつかって結婚式をあげる。カトがマークをたきつけてライアン・ムーニョスやノノン・デ・アンドレス演じる仲間たちとメエ宅を襲い、仕事でメエは不在だったものの、下半身不随になっていたフランシスと、ヴィヴィアン・ロング演じる子守り、マイケル・プンザラン演じる運転手を殺す。メエがカトとマークを逮捕するだけの、いたって薄っぺらな内容。
　ストーリーなんてどうでもよく、メエとカトの脱ぎっぷりが満足いくかだが…
　カトとフランシスの女性上位のセックス、メエとフランシスの座位と正常位のセックス、メエと負傷後のフランシスの立位と正常位でオマンコのあたりからオッパイへとなめていく愛撫、カトとマークの乳首のアップを含む正常位のセックス、カトとマークの初夜におこなう正常位のセックス、といずれも撮影が暗く、せっかく全裸なのに、さっぱりカラミが闇の中なのがイマイチ。納得なのはメエがつかまえにくる直前にカトとマークが抱き合い、陰毛がみえるギリギリまで露出したカトのボディー程度。
　もっとも単体でのヌードが素晴らしい興奮をくれる。
　メエはシャワーから登場し、たっぷり真横の素っ裸を堪能させたあと、オッパイにブラジャーをつけ、お尻をパンティーで包む。二回目のシャワーもあり、インポになったフランシスを嘆いてオッパイを堂々モロだしのまま全裸でポロポロと泣く。カトは川原で水浴びするのをマークがのぞくとき、パンティーまでおろして素っ裸になるのをうしろ姿でとらえ、小川のせせらぎに身体を横たえると、水の流れにオッパイが浮きあがり、バッチリとスケてみえる陰毛のあたりで小さな渦をつくる。
　いやはや、予想どおりの大胆さ。一年後のエピローグでメエが着るほんの少しシー・スルーの白い衣装がそそるのもプラスし、とにかく参りました。
　しかもミンダナオに出発するメエがジオの世話を頼む際、ヴィヴィアンがミニスカをはき、ちょっと色っぽい容姿だけに、ひょっとしてあとで脱ぐのかなと勘ぐったところ…　カトたちが襲撃してきたときにシャワーを浴びていて、真横からの素っ裸をしばらくみせっぱなしじゃないか。ノノンとライアンからレイプをうける仰向け姿勢や、撃たれて亡くなるしゃがみポーズはオッパイ丸だしで、けっこうヴィヴィアンもイカせてくれる。
　サン・ブエナヴェントゥラの手抜き演出など、どこへやら。相当に鼻血もののエロス作だった。