ＫＡＰＡＧ　ＢＵＨＡＹ　ＡＮＧ　ＩＮＵＴＡＮＧ…　ＢＵＨＡＹ　ＤＩＮ　ＡＮＧ　ＫＡＢＡＹＡＲＡＮ
（人生で借金をしたなら…　返済もまた人生…）
　
99年：アルトゥール・フィルムズ／ＥＤＬプロダクションズ
監督：マヌエル・フイク・シンコ
主演：ジョコ・ディアス
　　 　ジェニファー・メンドーサ
　　　 ジュン・アリストレナス
　　　 ボブ・ソレル
　　　 ピア・パウラ
　　　 ロベルト・リヴェラ
　　　 ヴィク・ヴァリオン
　親子の絆を根底におくアクションもの。人間の図式を複雑にからませるながら、薄っぺらな内容になっている。
　ジュン・アリストレナス演じる銀行強盗が逮捕されるとき、ちょうどマリテス・サムソン演じる妻が男の子を出産して亡くなる。ジョコ・ディアス演じる成長した子どもは貧民街でクリス・ダルス演じる祖父と暮らし、出所したジュンに父の愛情を持とうとしない。ジョコはジェニファー・メンドーサ演じる恋人とつき合い、ジェニファーがヴィク・ヴァリオン演じる警官の娘。ジュンが元犯罪者ながら、ヴィクと友人との設定で、ロベルト・リヴェラ演じる悪徳警察と正義派のヴィクが対立する。ロベルトはボブ・ソレル演じるシンジケートの部下で、ジョコが仲間に加わり、持ち前の腕っ節でどんどん頭角をあらわす。ジュンがジョコを悪の誘惑から守るべく、自ら銃をとるストーリー。
　下着のダンサーが踊るバーの奥に不法カジノがあったり、路上のタバコ売りをヴィクが情報屋にしていたり、ちょっとおもしろい部分を含むも、カジノでケンカを始めるのが定番なら、ジョコが改心する過程も安易。ホント、バカバカしいとため息がもれる。
　ピア・パウラ演じるボブの愛人が初対面でジョコと意味深な視線をかわし、先を予想させたにもかかわらず、ジェニフェーとの三角関係がどうなったかわかずじまいのうえ、ピアが組織のカネを持ち逃げする動機が曖昧。ジョコとジェニファーの交際を反対するヴィクの気持ちも深くからまず、ダメなドラマといわざるをえない。
　とくにしょうもないのは、ピアを連れてジョコがジプニーに乗り、追ってきたロベルトが発砲するシーンで、ジプニーの客や運転手が冷静なのはなぜ？
　まったく、銃撃戦の見せ場にもアイディアを欠き、マヌエル・フイク・シンコの手抜き演出は目をおおわんばかり。
　でもピアのセクシーさが唯一の満足を提供してくれる。ボブとのベッドでブラウンのパンティーがお尻に貼りつき、みごとなラインをうかがわせる。キャミを脱ぐとトップレスで、オッパイの丸だしに吸いつきたい。逃亡してからはずっとうす紫のフェルト素材のピタパンがそそり、ロベルトの部下に殴られ、かつぎあげられると、お尻の突きだしポーズが色っぽい。ジェニファーと口論の際、二人ともブスだなあと感じるながら、実際はそこそこかわいいし、嬉しいじゃないか。
　ジェニファーはロベルトにさらわれ、ボブに犯されるぞ、とのシチュエーションにゾクゾクするも、太めのボディーをむかれないうちにジョコが攻めてきて残念。
　あとカジノのケンカでダンサーたちがあわてて避難するショットで、白いビキニがキュッとお尻に食いこんでいるのがウハウハだった。