ＫＡＮＤＵＮＧＡＮ　ＮＧ　ＡＰＯＹ
（燃える支配欲）
　
　年：ヴィクトリー・シネマ・プロダクションズ
監督：エリサルデ・バルタサール
主演：アルマ・ソリアノ
　　　 カミール・ロハス
　　 　ＪＣ・カストロ
　　 　アルヴィン・アンソン
　　　 マイク・マガット
　アルマ・ソリアノ、カミール・ロハス、ＫＣ・カスティーリオの顔合わせによるセクシー作で、なぜかＫＣだけクレジットが落ちている。また公開の記録がなく、２００８年にオクラ作が陽の目をみた感じ。はたして制作がいつかだが、ちょうどほぼ同じアルマ、カミール、ＫＣ、ＪＣ・カストロ、アルヴィン・アンソン、マイク・マガットの主演による『ＫＡＰＩＲＡＳＯＮＧ　ＧＵＨＡＴ　ＳＡ　ＧＩＴＲＡ　ＮＧ　ＤＡＧＡＴ』なるホセ・“カカ”・バラグタスの作品があって、題名の意味の“海の中にある森のところ”が本作の内容にも似ていて興味深いが、これは２００１年の公開。またジェス・サンチェスがリーダーのバラクーダを演じるゲリラのメンバーにボン・レデスマとレイダン・レデスマが出演し、ロケがロンブロン島のようなので、ローランド・レデスマの作品との共通点を推測できる。ローランドの作品ではどれもヤム・レデスマが主題歌を歌い、本作にも主題歌にヤムのクレジットが入るが、どこにも歌が聞かれないのはなぜ。なんてのはさておき、アルヴィン、マイク、カミール、ジェス、レイダンがでるロンブロンでロケのローランド作品『ＫＡＴＡＷＡＮ　ＭＯ…　ＬＡＮＧＩＴ　ＫＯ』はロッド・サンチャゴが脚本を書き、本作もロッドによる点が同じで、こちらは２００２年の公開。マイク、カミール、ＪＣのでたロンブロンでロケのローランド作品『ＭＡＳＡＲＡＰ　ＢＡ　ＡＮＧ　ＢＡＷＡＬ？』、ＪＣのでたロンブロンでロケのローランド作品『ＫＡＰＡＧ　ＡＮＧ　ＰＡＬＡＹ　ＮＡＧＩＮＧ　ＢＩＧＡＳ…　ＭＡＹ　ＢＵＭＡＹＯ』、マイクとＪＣのでたロンブロンでロケのローランド監修によるエディー・コントレラス作品『ＨＵＢＡＤ　ＮＡ　ＭＵＬＴＯ』の三本が２００２年の公開とのあたりから、本作も２００２年くらいに撮影されたのだろう。
　設定はありがちな無人島漂着もの。カネもちのベネディクト（マイク）が三人の愛人のメイベル（アルマ）、ジンキー（カミール）、セリーナ（ＫＣ）をはべらせて海上で遊んでいると、いきなりクルーザーのエンジンが壊れ、未知の島のビーチへたどりつく。そこの森の中には政府軍の士官だったアンドレイ（アルヴィン）がひそんでいて、ヘビにかまれそうなセリーナを助けたのをきっかけに、ベネディクトと一緒にすごすようになる。ベネディクトの使用人のジョージ（ＪＣ）とジョン（ラモン・パドロ　？）は女たちに欲望を抱き、ジンキーとセリーナを犯し、女たちは自分のものとの専有欲の強いベネディクトがジョージとジョンを殺す。メイベルがアンドレイを誘惑のうえ、セリーナもアンドレイを好きなのを嫉妬したベネディクトが全員を縛るも、実はオカマで、アンドレイへ同性愛を迫る。
　アンドレイが女性のカツラをもっているのをメイベルがみつけたり、アンドレイが泳ぐのをベネディクトがながめ、すべって池へ落ちたのでアンドレイに救われたのが伏線。ジョージとジョンが消えたためにアンドレイが機関銃をだし、女性たち三人に自衛で射撃法を教えるのも伏線になる。女装のベネディクトをはねのけるや、今度はゲリラが攻めてくる。女たちも戦闘の達人に豹変の銃撃戦のあと、ゲリラをやっつけ、タイミングよくあらわれた政府軍のヘリコプターで島を脱出する。
　バカバカしいストーリーは、あくまで三人の女優のセクシーさを盛りこむための形だけのもの。まずクルーザーの船上でアルマ、カミール、ＫＣがブラに短パンで、容貌だとアルマがぬきんでるも、腹の刺青が刺激をさげる。島での夜にカミールがベネディクトを挑発でダンスし、ハイレグのＴバック・パンティーとブラで巨乳をゆらす。ビーチでベネディクトをマッサージでアルマ、カミール、ＫＣがブラに短パンで、カミールの背中に刺青があるとわかってげっそり。そうなるとＫＣへ期待がかかり、ピタピタのジーンズがキュッとヒップラインをつくる着衣がそそる。以下、ビーチでアルマがパンティーのお尻をつきだすポーズをとる黒いビキニ、カミールが白いビキニ、ＫＣがパレオを巻いた青いビキニ。ベネディクトの顔をなめる愛撫でアルマが極小ヒモＴバック・パンティーのニットのビキニ。ジョージとジョンがのぞく池でのたわむれでアルマ、カミール、ＫＣの三人ともがブラをはずし、乳首がポロリのトップレス。ジョージとジョンに襲われる湧き水での水浴びでカミールが白いシャツをボティーに貼りつかせてのスケスケ乳首。ジョージとジョンのレイプでＫＣが黒いブラから乳首を露出。小滝のように流れる川につかってアンドレイを「ハダカになろう」と誘うアルマが白いシャツと白いスパッツを濡れて全身にピタピタにしながらブラをぬきとり、スケスケの乳首。テントの中でベネディクトとセックスになるアルマがハイレグのＴバック・パンティーの股間とお尻。夜中のビーチでアンドレイに告白のＫＣがオレンジのランジェリーからオレンジのパンティーをチラつかせ、海水に濡れてパンティーがＴバックふうに食いこみ、ランジェリーのトップの部分が落ちてポロリと丸だしの乳首。マイクがこれを責めてケンカになり、駆けつけたアルマが白いシャツの裾から半分だけみえるのが色っぽい、これまた海水で濡れる黒いハイレグのパンティー。ベネディクトに吊るされたら雨が降ってきて、カミールのみがふつうのかっこうなのがサーヴィス不足でも、さらに濡れたうえ、銃撃戦での機関銃を手に動きまわるときのアルマの乳首がスケる白いＴシャツと黒いハイレグのパンティーに、ＫＣのオレンジのランジェリー。とうれしいコスチュームとシチュエーションがいっぱいながら、エロティックとの概念を理解しないごときエリサルデ・バルタサールのヘタな演出がムズムズッとくる表現を欠いて残念。
　やっぱりヘリへ乗りこむラストまでスケチチで黒いハイレグ・パンティーのアルマがもっとも視線を引きつけるも、意外とＫＣのピタピタのジーンズに下半身が元気になる自分のフェチを思い知った次第。ゲリラにいる四名の女性兵士には、まったくセクシーな要素がない。