ＫＡＮＤＵＮＧＡＮ
（座って腰からひざがしらまでの部分）
　
95年：セイコ・フィルムズ
監督・マウロ・ジア・サモンテ
主演：ロサンナ・ローセス
　　　 ガルド・ヴェルソザ
　　　 リザ・ロレナ
　　 　ラヴリー・リヴェロ
　　 　トントン・グチェレス
　いきなりロサンナ・ローセス演じる主人公が海女の格好で乳首をスケスケにいかだで移動している。おなじみ、どこかの地方の漁村で繰り広げられる愛欲劇だなとわかる。
　舞台になるのはアスールのバイバイで、ここの自然環境や、バイバイ・フィエスタといった伝統行事がでてくるあたりが興味深い。
　物語はカゴに入れて採るカニ漁をしているロサンナの白い衣装からのぞく半ケツに欲情したモン・コンフィアド演じる男がレイプを迫ったところを、たまたま通りかかったガルド・ヴェルソザ演じる地元の有力者の息子が助けるシーンから始まる。あとでお礼に屋敷までロサンナがカニを持ってきて、ガルドに渡すときにカニがガルドのチンポのあたりをハサミではさんだから、あわててロサンナが口でハサミを噛みちぎるのだが、この光景を目撃したラヴリー・リヴェロ演じるガルドの恋人がフェラチオと勘違いして怒るシーンが、けっこう笑える。
　フィエスタのミスをつとめるコンテストが開かれ、ラヴリーが優勝候補でその気になっていると、ロサンナのことを気に入っているトニー・カレオン演じる神父が立候補していないロサンナを推薦。投票でロサンナが選ばれたためにラヴリーが悔しがり、二人の対立が鍵になる展開をうかがわせる。
　ロサンナとガルドは恋に落ちるや、双方ともラヴリーとの関係に悩む。
　いよいよフィエスタになって、船でやってくる観光客たちにレイをかけてお出迎えするあたりが、ホスピタリティー精神の現われ。ホテルがないのか、客たちはホーム・ステイのサーヴィスを受けるのに、たまたまロサンナの家に泊まったのがリザ・ロレナとトントン・グチェレス演じる母子。リザは百万長者の設定で、トントンは中年になろうというのに子どもっぽく、知恵遅れに近い。
　フィエスタではパレードの女王になるのにいくら払うと教会への寄付金を競うイヴェントがあり、これがまた風俗的なおもしろさを醸しだす。ガルドがラヴリーに最高額の三千ペソだしてラヴリーが鼻高々になっていると、ロサンナに夢中のトントンが「百万ペソ」との声をあげ、あまりにトンでもない金額に一堂が唖然。取り消すリザに「だしてほしい」と頼みこむ。
　そのあと「結婚してくれないなら死ぬ」と大騒ぎのすえにトントンとロサンナがゴール・インし、舞台はマニラに移る。
　ラヴリーが実は他人の子を妊娠していたと知ったガルドは、ロサンナを追ってマニラへ。ロサンナのほうは豪邸に住み、おめでたとなって一応は幸福な日々のはずだが、いい加減トントンが幼児っぽいのに不満。つい、やってきたガルドと浮気に陥る。でも反省でトントンの元へ戻るも、ガルドはあきらめずにトントンの家まできてロサンナのお腹にいるのは「自分の子だ」と迫る。そこへピストルを持ったラヴリーが駆けつけてロサンナを撃ち、さらにもう一発というときにロサンナを守ろうとしたトントンに命中。
　結局、殺人という形で四角関係に決着をつけるのだから、あまり感心しないドラマだった。
　まあ、ストーリーよりもロサンナのボディーの魅力が全編に炸裂しっぱなしなのがウハウハ。西洋風の顔だちの美人ながらも、腕に刺青を彫っているのが個人的に好みでないロサンナだが、ここでは刺青がないから、あれっ、と驚きが走る。よく視線を集中してみるとうっすら浮かんでいて、どうらんか何かで消しているようで、そのせいもあるのか、いつもよりも妙にそそる。モンに犯されそうなときのオッパイのスケたアップに始まり、家で水浴びしながらルシタ・ソリアノ演じる母と話すシーンでのパンティー一枚で座って身体を流すうしろ姿や、ガルドとビーチで抱き合うときの水からのぞく全裸など、とにかくビンビンの連続。マニラへ行ってからもトントン相手にオッパイをポロリとさせたり、下着になってプールへ入り、ウルトラ・ハイレグのパンティーにお尻をペッタリと貼りつかせたり、ガルドとの浮気のセックスにおける海岸でのオッパイ露出や、ベッドでの黒いパンティー一枚からうかがえるボディー・ラインなど、なんとおいしそうなことか。
　もっとも、大ファンのラヴリーにちょっと色っぽいシーンがあるのが、さらに嬉しい点。きつそうな美貌で性格の悪い女を好演のラヴリーは、ガルド宅のプールで水着になっているではないか。水面からみえる範囲で判断するに、それほどオッパイが大きくないのでラヴリーが脱がない理由はこれかなと推測をめぐらすも、カッカ興奮させてくれる。すぐに水からあがって濡れたプロポーションが挑発をくれるぞ、と想像するとイキそうになるが、期待したショットがないのは残念。ガルドとのベッド・シーンでもシーツでオッパイがみえないし、突然立ち上がってシャワーへ行くときや、オマタをふくショットでも太腿までで肝心の部分をみせずじまい。でも、ラヴリーのフェロモンにクラクラ。
　やっぱり、みたかいのあった作品だ。