ＫＡＬＡＲＯ
（遊び友だち）
　
99年：アマリツ・フィルムズ
監督：ダンテ・Ｖ・ハヴィエール
主演：イネス・ヴェネラション
　　　 ヘーゼル・エスピノサ
　　　 レイ・ＰＪ・アベリアーナ
　　 　ジーノ・イルストレ
　　　 ロイ・ロドリゴ
　　　 コンラッド・ポー
　　　 リト・レガスピ
　　　 ジーン・サブリッツ
　　　 マリア・イザベル・ロペス
　　　 ヴィク・ベラロ
　　　 プリタ・カバウアタン
　　　 アマドル・カバウアタン
　イネス・ヴェネラションとヘーゼル・エスピノサの顔合わせによるセクシー・ドラマで、ダンテ・ハヴィエールらしくアクションをプラスしている。
　田舎町に住むアイヴィー・ジョイ・メンドーサ、ジュリウス・バウティスタ、ジェー・ＡＲ演じる三人の子どもは大の仲よし。ときが流れてイネス、レイ・“ＰＪ”・アベリアーナ、ジーノ・イルストレが演じる青年に変わると、当然ながらレイとジーノの二人ともがイネスにほれている。コンラッド・ポー演じる父、ジーン・サブリッツ演じる伯母と暮らす農家のレイではなく、リト・レガスピ演じる有力者の息子であるジーノとの結婚をマリア・イザベル・ロペス演じるイネスの母がプリタ・カバウアタン演じるジーノの母と決め、イネスがジーノに処女をささげてレイが苦しい気持ちを抑える。また年貢をめぐってコンラッドとリトがトラブルに陥り、コンラッドとジーンが殺される。実はロイ・ロドリゴ演じる手下に命じたヴィク・ベラロ演じる市長のしわざなのだが、リトの差しがねと察したレイが復讐で寝こみを襲い、刀を振りあげるも、斬れずに去っていく。心臓が悪かったリトは発作を起こして亡くなり、ジーノがレイを射殺にやってきて、やはり撃てないながらも友情に亀裂が走る。レイはＮＰＡに入って反政府ゲリラ活動を始め、リーダーとして活躍する。ジーノは市長選に立候補でヴィクと対立。ロイがイネスを拉致で、強引なレイプにおよぶ。仲間割れからロイがヴィクを射殺し、ジーノが市長に就任。ヘーゼル演じる秘書を雇うが、ロイの一味と気がついていない。イネスの妊娠出産に、ヘーゼルがロイの子どもとバラすとイネスをゆする。しかもイネスともめたジーノがヘーゼルに手をだすや、イネスがレイに助けを求める手紙を書く。後悔にかられたジーノがヘーゼルを拒み、ロイとヘーゼルが陰謀をねってイネスを誘拐。レイが救出で傷ついたイネスを山で介抱する。家に戻ったイネスはジーノにすべてを話し、血液テストでジーノの子とわかって、ヘーゼルを追いはらう。警察にロイが撃たれ、ヘーゼルが逮捕。レイとジーノが和解して友情をとり戻す。
　ローズマリー・ローズ演じるＮＰＡの女性兵士がレイにほれるも、イネスを忘れられないレイが誘惑をうけつけず、ほとんど聖人君主かと思える。ヘーゼル面接の際にジーノが容貌にポッとなって採用し、イネスが「セクシーね」と皮肉をいうのは外見に弱い男の常だが、こちらもいったんヘーゼルのアプローチをはね返し、なんと意志の強いことよとあきれる。英雄色を好むじゃないが、フィクションゆえんの設定。
　池でのイネスとジーノのセックスをレイがのぞき、イネスが察しても動じないあたりはよいものの、レイ・フェルナンド演じるＮＰＯメンバーとローズマリーができてセックスするのをレイがみかけて安どを覚えたり、ヘーゼルのイネスおびきだしをこっそりつけていたりは、さすがに三度もでレイはのぞき魔かみたいな印象を与える。
　イネスの救援にＮＰＡが活躍し、レイの賛同でジーノ支持にまわるなど、どことなくレイが私事で部下たちの命を危険にさらしているのでは、とのイメージがわき起こる。なんて突っこみが生じるのは、語り口のマズさだろう。後半にマリア・イザベルが消えるのもげせない。
　もっともイネスとヘーゼルのセクシー・パワーは十分にやってくれる。イネスは黒いワンピース水着がハイレグじゃないうえ、続くジーノとのセックスで裸身がよくみえず、ガウンをはおったかっこうでのぞくブラの谷間が視線を奪うも、池のセックスでボディーが水につかったまま。と不満が残ったが、ロイに犯されるとき「裸になれ」でパンティーまで下ろしてお尻が丸だしのすっぽんぽんに、オッパイをベロッともまれる。気持ち悪いとシャワーで体を洗うシーンに変わり、オッパイもお尻もバッチリに全裸を披露する。ほぼパーフェクトなプロポーションに生つばダラリ状態を招く。ヘーゼルも絶賛にあたいし、パンティー一枚でロイとベッドを繰り広げ、騎乗位のピストン運動でパンティーを脱いでないのはヘンだが、オッパイは堂々だし、パンティーは貼りついている。ジーノとのセックスはワンピースからパンティーを抜きとられ、デスクでの座位でジーノにお尻を両手でムギュムギュッとつかまれて、今にもアナルがみえそうなのに興奮が高まる。ロイと添い寝の裸体はチラッとＴバック・パンティーをはいているのがわかるのに、立ちあがれば素っ裸がおかしいとはいえ、お尻の鮮やかなフォームにうっとり。ロイに暴行をうけるシーンでは破られた服からオッパイがドバーッ。さらにローズマリーが大胆さを惜しまず、全裸での水浴を盗みみされるとき、手ぶらの全身に陰毛の浮かぶ寸前が視線を奪う。イネスへの想いに悩むレイに迫り、愛撫に発展でガウンから白い食いこみパンティーが現われ、ガウンをはだけて乳首が顔をだす。ただし背中にワン・ポイントの刺青があるのが好みをはずれるし、レイ・フェルナンドとのセックスでは立位にオッパイが隠れたままがイマイチ。
　いづれにしてもイネスとヘーゼル・ファンには歓喜の作品だった。