（伴侶 ２）
98年：スコルピオン・フィルムズ
監督：ダンテ・Ｖ・ハヴィエール
主演：ピエル・モレナ
エミリオ・ガルシア
レオ・ラバゴ
ジョージ・エストレガン（ジュニア）
マリア・イザベル・ロペス
ベルティン・ラブラ
ルシタ・ソリアノ
ジョーイ・ガルヴェス
ニッコ・モンテス
ルーカス・レオナルド
ジオ・マルセオ
淫乱妻と不能夫の物語だから、ソフト・ポルノと考えていいのではないか。
いきなりタイトル・バックから乳首のスケてみえるスリップで寝るピエル・モレナが登場し、やってくれるぞとの期待感が走る。夢遊病のようにボディコン衣装でどこかのプール・サイドまで歩いていき、ルーカス・レオナルド演じるコール・ボーイに抱かれてプールへ落ちるも、ここはヌードにならないままで焦らしてくれる。エリミオ・ガルシア演じる夫が駆けつけ、連れて帰ると、バックの音楽が『アズ・タイム・ゴーズ・バイ』なのがおもしろい。あとにも『いそしぎ』『慕情』やベートーヴェンのピアノ・ソナタ“月光”などが使われていて、誰の趣味だろうかとうかがいたくなる。
自宅のとなりにはニッコ・モンテス演じる若い男が住み、パンツ一丁で水浴びしているところを目撃し、またもピエルが興奮。夜にエミリオとセックスで解消しようとするも、エミリオが勃起しない。ここはパンティーがスケたスリップから、ピエルがいつの間にかオッパイ丸だしのパンティー一枚になり、騎乗位でもだえる姿に早くもカッカ燃えさせてくれる。
夫がしばらく留守になり、ルシタ・ソリアノ演じるニッコの母親がいるから大丈夫ととなりに泊めてもらうことにして、ルシタが眠ったあとに、ニッコと愛撫を展開。食事のときに机の下で脚を伸ばしてニッコのチンポをつま先で挑発したり、一緒に乗ったトライシクルの中でイチャついたり、ピエルの淫乱ぶりはあきれるほど。
エミリオに相談して精神科医のカウンセリングを受けることになるのだが、ベルティン・ラブラ演じる医者に少女時代の思い出を告白する。マリア・イザベル・ロペス演じる母が、ジョージ・エストレガン演じる義父とセックスするのをみたときに、一人で、ああん、ダメーンともだえまくった体験。ここは学校の制服を脱いで、乳首がスケているシャツとヒップラインがくっきりのパンティーになると、ベッドでオナニーするピエルが色っぽい。そのあと義父によるレイプを受け、パンティーを脱がされるところで終わりなのが残念。すぐに医者がエロ野郎とわかり、パンティーに手を入れてくる。行為が終わった暗示とともに、全裸で立ちあがって服を着るピエルのうしろ姿は、ちょっと太めながらも、アラ・ミナにも対抗できるみごとなお尻。オッパイの迫力も核兵器級で、今にも大爆発しそうな状態に追いこんでくれる。
この医者の部分はコメディー仕立てで、二度目の診察のときに、実は逃げだしていた患者とわかる。
舞台はレオ・ラバゴ演じるエミリオの弟のところへと移り、またも乳首スケスケのスリップ姿になるから、レオがムズムズするのは当然。シャワーを浴びるピエルの、オッパイが丸みえのポーズなども呆然なのに、カットつなぎが短すぎて、オイオイオイとイライラさせる。ダンテ・Ｖ・ハヴィエール監督は、もっと編集に気を配ってほしいもの。流れを意識した計算がほしい。
アンティーク家具を買ったあとに、レオは部屋でサンドラ・ソベル演じる恋人とセックスになり、オッパイがバッチリのサンドラが黒いパンティーで誘惑してきて、レオにそのパンティーを脱がされるとお尻も丸だしの全裸で、けっこう燃えさせる。家具を運んできたジョーイ・ガルヴェス演じるアンティーク店のオーナーがのぞいて興奮すると、ボディコンのピエルもきて、一緒にもだえるのだが、オーナーに思わず抱きついたらオカマだった、と再びコメディー構成になっている。
さらにレオはジャスティン・アラルコン演じる別の女ともセックスになり、ジャスティンはオッパイもお尻も露出してサーヴィスたっぷりなのに、刺青をしているのが個人的には趣味に合わない。ジャスティンを抱きながら、イメージがそのままピエルに変わると、ほとんど定番の衣装となったスケスケのスリップでレオに愛撫されるピエルが現れる。
このあとピエルとレオが全裸でセックスしているところへエミリオが帰ってきて、シーツでボディーを押さえながら立ちあがったピエルのお尻だけみえる姿が妙にそそる。
エミリオが刑事だったときに、犯人の一人に股間の近くを撃たれてインポになったという原因を告白するシーンが続き、全裸にシーツのまま聞いているピエルが鏡の前に座っていて、お尻が映っている光景もおいしそう。
今度は地方の大きな家に住む始め、ここのベッドに横たわるピエルの赤いスリップと白いパンティーのかっこうがドキドキもの。
家を修復することになって、作業するピエルの前かがみなったときの乳房がこぼれそうな胸の谷間や、ホット・パンツのお尻のアップなど、まったくダンテ監督のスケベ人間の心理をよく心得たカメラ・アングルには拍手喝采。カーテンをつけるときに黒いボディコン・ミニで背伸びすると、黒いパンティーがスルスルッとみえるショットなど、みごとのひと言。エミリオがピエルを抱きあげて歩き、ボディコンがめくれてヒップラインが浮きでると、そのヒップがキュッと切れあがるところで、目がテンになる。
でもベッドでは相変わらずインポが直らず、横にいて落ちこむピエルのオッパイが全開のまま、乳首のアップまであるのは鼻血ブーッ。
雨の中へスリップ一枚で駆けだして、濡れて貼りついた状態のときにレオがやってくるから、当然あやしいムードに。となりの部屋でピエルが着がえるや、ガラス越しだからパンティー一枚のうしろ姿がみえているうえに、それも脱ぐから、ちゃんと隠れたところでじゃないと、レオがまた欲情しちゃうよと心配になってくる。
エミリオのセックスへのチャレンジは続き、ピエルから体をなめられてもダメで、ほてったピエルがホースから水をかけて乳首をスケさせながら自分のボディーの熱気をさましているところへレオがきて、これで抱きつかれるからレオは我慢できないだろうなと思うも、懸命に振るきるから、あんたはエライ。
ピエルをうつ伏せにしてロープでベッドに縛りつけると、エミリオが股を開かせて指をオマンコに入れながらイカせるシーンが続き、やや変態っぽいムードながらも、縛りはしないけど、この程度のフィンガー・プレイは自分でもよくやるので、まあまあ納得。
ピエルが木に吊るされるエピソードは、ミニの中をのぞきこむように撮った黒いパンティーのみえる構図がハッとさせるとはいえ、さすがに余計じゃないかと思える。
レオが去って、また二人になったときに、脱獄囚たちが押し入ってきて、映画はクライマックスへ。まずはエミリオにセックスを強要して見物しようとし、ダメだとわかると、ピエルのパンティーをおろして犯人たちのレイプとなる。スキをみてエミリオが全員を射殺するのだが、だから元刑事の設定だったのかと苦笑い。
それにしてもフィリピン映画というのは、どうしてこうもバンバン撃つシーンをどこかに入れないと気がすまないのか、とのあきれが盛りあがる。ダンテ監督は多くの作品でアクション指導を担当しているから、本来は活劇肌なのだろうが。
二人は市長から表彰されることになり、実際のタルラック市長のスーザン・タニェドゴが出演。よくもまあ、こんな低レヴェルな作品に顔をだすものよとあきれるも、ひょっとすると自分を出演させることがロケを許可の条件だったかもしれず、フィリピンだなあ、とニヤニヤ笑いが起きる。
最後は教会で神からの祝福を受け、寝室に何本もロウソクを立てて儀式的なムードをつくってのセックスで、ついにエミリオが勃起。合体するのがオチと途中で予想のつくラストだが、とにかくめでたし、めでたし。喜ぶピエルのオッパイが全開で、うわー、とことん興奮させてくれるなあ。
素晴らしい。
もっとも、バイアグラを使えば問題ないでしょ、なんて指摘をしたら、すべてが成り立たなくなってしまうので、そんなことはしません。フィリピンでもバイアグラの購入には医師のサインが必要だけど、自分の場合はカノジョの一人が看護婦だから、うまくお願いして許可をもらっています。日本の某友人に必要なので、といいわけして。おかげで自ら人体実験ができたし、実際に友人たちにもわけてます。なんてことは、まったく関係のない話。
ピエルのヌードがイヤというほど堪能できて、色情人間には大歓迎の映画じゃないか。
それですべて。
