ＭＧＡ　ＢＡＢＡＥ　ＳＡ　ＩＳＬＡ　ＡＺＵＬ
（アスール島の女たち）
　
97年：レオ・フィルムズ
監督：ジェリー・Ｏ・ティラソナ
主演：イスコ・モレノ
　　　 パトリック・デラ・ロサ
　　　 ジェム・カスティーリオ
　　　 アルマ・ソリアノ
　　　 イネス・ヴェネラション
　無人島へプロモーション用の写真とヴィデオの撮影にやってきたメンバーが、たまたま同じ島へと逃げてきた強盗の一味に襲われる。ただそれだけのお話。
　まず空と海が青くなく、およそフィリピンとは思えない、北のどこかのような印象に驚く。画面も荒れていて、おそらくネガが16�oなのだろうと推測するも、撮影の手抜きが気になるところ。
　モデルたちを演じるのはジェム・カスティーリオ、アルマ・ソリアノ、イネス・ヴェネラション、レーア・マロンソ、モニカ・マドリッド、カルメラ・ロペスで、このうちイネスは大ファンだから別にして、あとはいかも二線級。アルマはかつて好きだったときがあったけれど、いつの間にか腹部に刺青をしていてげっそり。
　それでもセクシーな要素がたっぷりと盛りこまれている点はウハウハで、一応は嬉しい構成だといえる。
　スティールとヴィデオの撮影シーンは三ヶ所に別れていて、ドレスが二回あり、期待の水着まで焦らせてくれる。ジェム、アルマ、イネスはニパターン披露し、残りの三名は集合カットと、一パターン。いずれも紐ビキニやハイレグ・ビキニなのに、思ったほどセクシーさを欠くも、レアの黒いＴバックが一番大胆かな。
　あい間に当然ながらイスコ・モレノ、パトリック・デラ・ロサ、アラン・サンジェーゴなどが演じる男性スタッフとイチャイチャを繰り広げ、ヌードをみせまくるのはいうまでもない。キャンプ・ファイアーのとき、ジェムが豹柄の光沢ビキニ、アルマが白い貼りつきビキニで海へ。そのままビーチでセックスへとつながり、ジェムはパンティーを脱がされるのに、お尻がでる寸前までだが、アルマはパトリックにブラをとられてオッパイをドバーッ。騎乗位でもだえ始めると、全裸でまたがったうしろ姿がそそる。レーアは昼間にアランと愛撫におよび、オッパイをチラチラッと露出してくれる。素っ裸になってアルマ、レーア、カルメラの三人が泳ぐシーンはお尻丸だしで海へと走るショットからで、水面にはオッパイがプラプラするばかりでなく、陰毛もスケている。
　なかなかやるじゃないか。
　スタッフにビン・サントス演じるオカマが加わっているあたり、いかにもフィリピンっぽいし、ダニー・リエル演じる用心棒的存在の中年男がニヒルなタイプなのは、けっこう興味を引きつける。
　殺人が始まって最初の犠牲者はモニカで、マイク・ヴェルヘルがリーダーを演じる三人組に連れ去られ、緑のビキニのブラをむしりとられてオッパイをモロだし。モニカはトランジスタ・グラマーだが、オッパイの形がイマイチで残念。でも陰毛までみせて死んでいるポーズは、そこそこ頑張っていると評価したい。
　モニカの親友だったカルメラが復讐心からピストルをとって単独行動し、つまかって第二の犠牲者に。ホット・パンツを無理やりおろされて三人組にまわされるとき、レイプの表情をカットしているのが不満なものの、靴だけはいた全裸で、お尻を向けながらの死体ポーズが興奮を誘う。
　いよいよメンバーたちが不安に陥る心理表現は、ジェリー・Ｏ・ティラソナ監督が型どおりにしか描いていないせいもあって、中途半端な盛りあがりに終わっている。パトリックとイネスがセックスを始めると、そんなときにするかあ、みたいな疑問が起こるも、シャツをまくりあげてノー・ブラで、イネスのオッパイ・ポロリに納得。
　アランやビンなども殺され、レーアがレイプのうえに始末されるシーンは、ホット・パンツをズリズリッと引っぱってお尻を丸みえにし、バックからマイクの挿入が激しい。今度は痛がるレーアの表情をたっぷりとアップにするも、かえってブスっぽいのがバレるから困ったもの。全裸で横たわる死体は挑発的だが…
　レーアへの残虐ぶりから冷静だったダニーが我を忘れたため、スキをつかれて撃たれ、あとはイスコとパトリックが自力で三人組を退治する。
　まったく単純すぎて、ストーリー展開には言葉がでない。
　結局、ジェム、アルマ、イネスは強姦を受けないままだから、だと肝心の女優にだけハダカにひんむかれるシーンがないじゃないか、と肩すかしをおぼえるのは個人的な感想だろうか。
　満足味の薄い仕上がりだった。