ＩＳＬＡ
（イスラ＝主人公の名前／島）
　
84年：ＶＩＶＡフィルムズ
監督：セルソ・ＡＤ・カスティーリオ
主演：マリア・イザベル・ロペス
　　 　ジョエル・トーレ
　　　 アンナ・マリー・グチェレス
　　　 パキト・ディアス
　　　 ジョセフ・デ・コルドヴァ
　　　 アンジー・フェロ
　　　 ヴィク・ディアス
　　　 ウェンディー・ヴィリアラマ
　　　 エリア・デ・コルドヴァ
　過疎地の島を舞台に繰り広げられるセックス劇。マリア・イサベル・ロペスが主人公を演じ、おそらく彼女をセクシー・スターに押しあげようと狙った企画と推測できる。
　アンジー・フェロ演じる祖母と暮らし、ジョセフ・デ・コルドヴァ演じる義理の祖父はマリアに欲望を抱いている。ジュニー・ガンボア演じる教師からマニラへ連れて行くと約束を受けるも、まやかしくさい。パキト・ディアス演じる浮気野郎と愛欲をかわし、パキトが妻によって殺害され、マリアは捜査にきたマンジョー・デル・ムンド演じる警察をもとりこにする。海岸にはジョエル・トーレ演じる知恵遅れの男がうろつき、実はゲリラ兵で、マリアに悩殺のうえ襲うが、謝って純愛に転じる。そのジョエルをやってきた軍隊と戦闘の最中にジョセフが撃ち殺す。身体の弱いジョセフと観覧車に乗り、マリアが心臓への負担で死へと追いこむ復讐のドラマ。
　正直いってテンポが悪く、恐ろしいまでに退屈と評価せざるをえない。セルソ・ＡＤ・カスティーリオのストーリーによるホセ・ハヴィエール・レイエスの脚本ながら、人物のキャラクターづけがシンプルで深みをかく。観覧車に入るまでをスロー・モーションで撮影したり、妙な気どりがジャマなばかりで、アウグスト・サルヴァドルの編集が冴えない。
　ただしマリアのボディーの魅惑は予想をはるかに超え、全編に炸裂する。開巻すぐに家で食事前に水浴びをし、濡れてパンティー一枚がピタリと貼りつき、お尻が丸みえ同然だから期待できそう。タオルを巻いてパンティーを脱ぎ、シャツを着るときにお尻が実際に丸みえ。ジョエルが歴史の話をしながら胸に手を突っこみ始め、迫ってくるとオッパイがモロに。ジョセフがのぞく水浴びでシャツから乳首がスケたり、泳ぎの練習でシャツがお尻にピタリなど、半だし状態もそそるが、パキトとのセックスでオッパイをわしづかみのうえ、乳首をチュッチュッとなめられるのがリアルっぽい。ジョセフとのセックスでもオッパイがドバーッと迫ってくる。特筆ものの露出は三回あり、ビーチでジョエルがチンポを目の前でいじったあと、それをみていたマリアが全裸になり、海を泳ぐシーン。水中撮影で一糸まとわぬマリアをなめるようにとらえ、陰毛はおろか、オマンコがのぞきそうでスゲーッ。夜中にマンジョーがやってくるときは、懐中電灯でマンジョーが全裸のマリアを照らし、スポット・ライトのように光がオッパイや陰毛を浮きあがらせる。マンジョーが乳房をもみ、乳首をつまむと、オッパイの張りのよい質感がみごとじゃないか。ジョセフが亡くなり、やったとばかりにビーチへくるラストは、喜びでさっさと服を脱ぎ捨て、素っ裸で波にうたれる。陰毛がもうオケケの生えぐあいまでバッチリでウヒョヒョヒョ。真にまいりました。ジョエルと海岸でのやりとりのみ、逆光撮影でせっかくの全裸を陰影で隠しているのが残念だった。
　マリアのほかにもアンナ・マリー・グチェレス、エリア・デ・コルドヴァ、ウェンディー・ヴィリアリカが船のセックスでオッパイのでる寸前までや、スカートをはぎとられてパンティー丸だしを披露してくれる。
　ホント、作品の中心に置かれるエロスは最高なのだが、話の冗長さに我慢できない。
　夜のパーティーで踊る島民たちの様子や、移動神父がやってきてみんなが懺悔したり、結婚式を行ったり、移動観覧車の設置など、生活描写に興味深い要素を含む。観覧車の組みたては、マジでけっこうおもしろい。ジョセフがヨハン・シュトラウスのワルツやポルカのレコードをかけて指揮のマネをする音楽ファンで、観覧車の回転に『美しく青きドナウ』を流すのは単純だが、意欲は買いたいところ。
　なんて長所を発見するも…
　語り口のヘタさが目だちすぎたようだ。