ＩＳＡＮＧ　ＡＲＡＷ　　ＩＳＡＮＧ　ＢＵＨＡＹ
（ひとつの太陽、ひとつの人生）
　
77年：ショービズ
監督：レロイ・サルヴァドル
主演：ルディー・フェルナンデス
　　　 エリザベト・オロペサ
　　　 アルマ・モレノ
　　　 ダリア・ラミレス
　　　 スーザン・ヘンソン
　　　 ペルラ・バウティスタ
　　　 グロリア・セヴィーリア
　　　 ルビー・アンナ
　　　 トニー・フェレル
　　　 ジョージ・エストレガン
　　　 アンディー・ポー
　　 　パキト・ディアス
　　 　レオポルド・サルセド
　ボーイ・ギントと呼ばれる実在かどうかはっきりしないが、名をはせた犯罪者の最後のひと晩を描く作品。とにかく社会悪的人物であろうと関係なく、どこか魅力を持っていれば映画の主人公として成りたつものの、ルディー・フェルナンデス演じるボーイ・ギントは仲間が酔ってスーザン・ヘンソン演じる屋台のバーの娘にからみ、その父とケンカになるや、トニー・フェレル演じる父を殺すのだから、ただのクズ。しかもダリア・ラレミス演じる姉を訪ねてみるとジョージ・エストレガン演じる恋人と情事の真っ最中で、ジョージの態度が気に入らないと車を盗む、本当に同情のかけらも起きないヤツ。マジでさっさと殺されろと思うばかり。パキト・ディアス演じる暴力団のボスの恨みを買い、ずっと狙われていたのだが、隠れ場所をかぎつけたパキトのグループに蜂の巣にされ、せいせいする。
　もう根っこから乗れない、しょーもない作品。
　でも女優の魅力でかなりみせてくれる。
　ボーイにはアルマ・モレノ演じる恋人がいて、セックス・シーンでオッパイがみえる寸前なので、オットットットと視線を奪う。
　一番美人のダリアもジョージとのベッドにおいて、乳首がもうあとちょっとの際どい露出で悩殺する。横たわるポーズの太腿や、アンディー・ポー演じる刑事を応対するときのジーンズの短パンもおいしそう。
　ボーイのもうひとりの姉を演じるルビー・アンナには、お尻のあたりを赤い布でおおっただけのうつ伏せショットがあって、ちょっと中国ふうの容貌がかわいいなあ。
　スーザンはボーイの仲間からスカートをまくられ、パンティー丸みえの瞬間がたまらない。
　とくにウハウハだったのはエリザベト・オロペサで、ボーイを愛するストリッパー役。警察とのカー・チェイスからケガして逃げてきたボーイを自宅の二階にかくまい、アルマの存在を写真で知るや、ボーイに会わせるために連れてくるうえ、ボーイを救おうとデンショ・パディーリア演じる穏健な刑事に連絡をとるキャラになっていて、店でのステージ・シーンが素晴らしい。緑のドレスを脱ぐとフリルのついた緑のビキニにかわり、パンティーがやや半ケツだからウヒョヒョヒョヒョ。楽屋ではブラをとるうしろ姿を鏡の映りこみでみせ、ガウンを着て部屋へ移動のあと、ガウンをパラリと落としてエディーに抱かれるバックの立ち姿で、お尻の割れ目がチョロッとでたパンティーのアップに興奮が盛りあがる。さすがにパンティー落下のお尻モロは画面の外になるも、パキトたちの襲撃シーンで水浴び中だったから、横チチがのぞきそうなハダカの背中にゾクゾクゾク。
　ボーイの車がパトカーに追われて小屋につっこみ、あわてて飛びだすカップルは男が全裸なのに、女がパンティー一枚は惜しいながら、乳首がチラッで嬉しいオマケかな。
　エリザベトなど女優のパワーが映画に存在価値を与えたといえる。
　あと、デンショに子どもが生まれるサブのほのぼのエピソードで妊娠していた妻役としてグロリア・セヴィーリアが、ボーイの回想における母親役としてペルラ・バウティスタが出演している。
　なおサスペンスの状況でジョン・ウィリアムズの『大地震』、ラヴ・シーンでネルスン・リドルの『華麗なるギャツビー』の音楽が聞かれ、安易だなあとあきれる。